夢の正体 の商品レビュー
夢が科学の対象になり、睡眠や精神疾患の治療に役立つ研究が進んでいるということについては朗報だろう。 とはいえ、明晰夢を見る、ということについては半信半疑になるのを拭いきれない。明晰夢をみるトレーニングで著者がハワイに行く話でも、地を足に付けずに生活してるような参加者の話は私も著者...
夢が科学の対象になり、睡眠や精神疾患の治療に役立つ研究が進んでいるということについては朗報だろう。 とはいえ、明晰夢を見る、ということについては半信半疑になるのを拭いきれない。明晰夢をみるトレーニングで著者がハワイに行く話でも、地を足に付けずに生活してるような参加者の話は私も著者と一緒に辟易した気持ちがあった。 人の夢は否定したくないし、見た夢を聞きたいとすら思う。ただ、夢に夢を持ちすぎなのではないかと思う人々もいることは事実だ。 生きるのは現実だ。夢が、現実を生きるのに役立てればいいのではないかと思ってしまった。 あと、睡眠がいかに必要かがよく分かった。ギネスから不眠の項目が消えたのも納得がいった。人間、寝ないといけないようにできている。また、素人的な考えでレム睡眠を少なくしてノンレム睡眠が増えればいいのではないかと思ってたけどこれも違った。レム睡眠もないとバランスがとれないのである。むしろ、レム睡眠こそ頭を整理したりするのに必要な時間なのではないかと思ったくらいだ。レム睡眠のときに夢を見るが、夢はときにインスピレーションを起こしてくれる。悩んでいたことが解決されることもある。生きていく上で、やはり必要なものだったのだ。
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予想はしていましたが、文体にメリハリなしボリューム感もありという感じで、比較的じっくり読む人向けだと思います。 とはいえ、章ごとに読んでも大丈夫な構造になっているので興味のある章をピンポイントで読んでも大丈夫かと。
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夢日記はつけてみようと思った 本文中にもあるが、どんな夢を見たか・明晰夢だったかが夢を見た人の主張に依存してるので科学とは相性が悪い 一応、日本の研究で、夢で出てきたものとそのときの脳の反応を測定して紐づけることで、夢に何が出たかを判定することはできているらしい 結局は脳の処理が...
夢日記はつけてみようと思った 本文中にもあるが、どんな夢を見たか・明晰夢だったかが夢を見た人の主張に依存してるので科学とは相性が悪い 一応、日本の研究で、夢で出てきたものとそのときの脳の反応を測定して紐づけることで、夢に何が出たかを判定することはできているらしい 結局は脳の処理がもたらす産物なのだから、脳の研究が進めばもっとメカニズムの解明が進むだろうか
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夢の研究は昔からされているがなぜ夢を見るのかという原因も理由も全くと言っていいほどわからない。 夢を題材にした夢分析やカウンセリングなどもどれほど効果があるのかわからないが、人間の深層心理という部分においては何らかのキーワードにはなるとは思います。 ふと思ったのですが寝ている...
夢の研究は昔からされているがなぜ夢を見るのかという原因も理由も全くと言っていいほどわからない。 夢を題材にした夢分析やカウンセリングなどもどれほど効果があるのかわからないが、人間の深層心理という部分においては何らかのキーワードにはなるとは思います。 ふと思ったのですが寝ている時に見るものを夢というだけでなく、将来実現させたい願望や希望も夢というのはなぜなんでしょうね。 この本では明晰部についても詳しく書かれていて、非常に興味深い。 ごくまれに明晰夢っぽい夢を見ることはあるが、自在に明晰夢を見てるようになったら面白そうだなあ。 明晰夢の見方も説明されていたのでちょっと試してみようかなあ。
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夢と睡眠について科学的・文化的両面からその秘密に迫った一冊。夢と睡眠の研究の歴史から、明晰夢(夢の内容を自覚して見る夢)の見方、PTSD等を治療する夢のセラピー効果までさまざまな分析がされていて面白い。睡眠の構造について解説されている本は多々あったが、ここまで「夢」について深く分...
夢と睡眠について科学的・文化的両面からその秘密に迫った一冊。夢と睡眠の研究の歴史から、明晰夢(夢の内容を自覚して見る夢)の見方、PTSD等を治療する夢のセラピー効果までさまざまな分析がされていて面白い。睡眠の構造について解説されている本は多々あったが、ここまで「夢」について深く分析した書籍は初めて読んだので非常に勉強になった。寝る前に夢を見ることを意識し、アプリ等で毎日の睡眠を分析し、夢日記をつけるようにすると明晰夢を見やすくなるということだったので、実際にためしてみようと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
夢をテーマにしたノンフィクション。 現代において科学的に分析されたこと、数多の研究者が実験で実証してきたこと……の奥に見えるのが、エルヴェ・ド・サン=ドニ侯爵の『夢の操縦法』(国書刊行会、2012年)。『夢の操縦法』自体は国書しか出さないような奇書であろうが、それが現代では概ね事実とされている、という現象が面白い。
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