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キトラ・ボックス の商品レビュー

3.3

11件のお客様レビュー

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2024/02/05

古代史のキトラ古墳という謎を、ミステリー仕立てで事解いていく壮大なストーリー。前作「アトミックボックス」の登場人物も絡んで、飽きさせない仕組みも施していて面白い本だった。途中、不可解な言葉などがあって、作家の失敗かと思ったが、最後にそれは伏線であったことで納得。過去の壬申の乱を追...

古代史のキトラ古墳という謎を、ミステリー仕立てで事解いていく壮大なストーリー。前作「アトミックボックス」の登場人物も絡んで、飽きさせない仕組みも施していて面白い本だった。途中、不可解な言葉などがあって、作家の失敗かと思ったが、最後にそれは伏線であったことで納得。過去の壬申の乱を追った章は、歴史小説を読んでいるようで、夢中になった。

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2022/01/29

古代史と中国問題をリンクさせた設定。 後半は少々急ぎ足の締めくくりに終わったが、面白く読めた。 池澤氏編集の文学全集も少しずつ読んでいきたい。

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2021/01/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

①中国の国内問題をアピ-ルするために日本人の善意を利用する内容はガックリ ②都合よく新聞記者や元公安の助っ人が登場するのは安直すぎないか。 全体の内容はスリリングで面白かった

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2021/01/01

ダヴィンチコード的なアクションミステリ(あそこまで目まぐるしくないけど)で、池澤夏樹さんはこういうのも書くんだ、と新鮮。そしてシリーズ2作目だった。鏡が時間空間を超えてつながるのがなかなか感動的。

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2021/12/30

古代史の謎とか好きなので楽しめたが、名のある大作家?の割にこんなもんか、っていうのが第一の感想。歴史の謎も個人レベルの交友で解決、説明のための一人語り多用、艶のない文章、いまいち魅力のない、薄っぺらで顔の見えない登場人物たち。 古代史の蘊蓄やアイデアの披露などはない。あくまでも古...

古代史の謎とか好きなので楽しめたが、名のある大作家?の割にこんなもんか、っていうのが第一の感想。歴史の謎も個人レベルの交友で解決、説明のための一人語り多用、艶のない文章、いまいち魅力のない、薄っぺらで顔の見えない登場人物たち。 古代史の蘊蓄やアイデアの披露などはない。あくまでも古代史をネタに使って軽くて薄い読み捨てストーリー小説といったとこ。著者のライフワークではないし、興味のある分野を扱ったわけでもないし、本気の作品でもないんだろうなっていう感じ。

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2020/09/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アトミック・ボックスに続いてミステリーを愉しむか、と購読。 あまり面白くはなかった。 登場人物が英雄的すぎるのか。 特に後半で宮本美汐が出てきたところで、 さっさとストーリーだけ把握して読み飛ばしたくなった。 アトミック・ボックスを読んでいて、主役ながら好感を持てなかったのは、美汐の常人離れした言動からだ。 物語の成り行きを掌握する神の目を、2冊の主人公たちがいとも簡単に持ちすぎているのかもしれない。 古代ミステリーなら、もう少し、古代の要素の比重を多くした方が面白かったと思う。感覚的には、古代:現代=8:2~7:3くらいに。 歴史の砂に埋もれていた壮大な出来事・策謀・思いが、 物語の最後で、現代の陽光を浴びる、というような。 井上靖の「敦煌」みたいな。 おそらく、現代の比率が高くなってしまったのは、 著者が、中国による少数民族弾圧を批判するメッセージを もう1つのテーマ(こちらが本命か)として入れたためだ。 2つのテーマを入れるのは、アトミック・ボックスでは よかったが、 本作では焦点がぼやけて面白さが散逸した感じだ。 では現代部分のどこを削るかといえば、アトミック・ボックスの面々ではないだろうか。 初出の面々とした方が、純粋にミステリーや、著者の伝えたいテーマが際立つと思う。 キャラクターが強すぎる彼らの描写は、まるで、最初は面白かったが面白くなくなってしまったラジオドラマの「NISSAN あ、安部礼司」みたいで、キャラクターの存在だけで売ろう、売れるという意図を勘ぐってしまう。 シリーズものでこの面子でこの先続けるという商業的な戦略なら、やめた方がよいと思う。 現代の日本にはあまりいないと思われる、饒舌で利発な”一般人”たちに反権力を朗々と言わせるよりも、 今は物言えぬ、歴史に埋もれた、例えばヤグラカルの生き方を通して、彼らのアイデンティティへの尊敬を読者の胸に想起せしめる方が、素敵ではないだろうか。 また、キトラ古墳の被葬者が誰か、という実在の謎をテーマの1つとするなら、最初の方で阿倍による回顧を入れる時点で肝心の部分がネタバレになってしまっている。 次作に期待します。

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2020/07/17

大好きな時代、分野 所々、知っている地名や固有名詞が出てきて興味深かった。考古学の楽しさを表現してます。 物語としてもドキドキワクワク、イッキに読みました!

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2020/03/20

神社のご神体の持つ謎、古墳の被埋葬者にある謎。解明しようとする研究者にも謎があった。推測し根拠を探す、きっと気が長く根気のある人にしか出来ないだろう。飽きずに向き合い続けられるのも大切な資質かもしれない。

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2020/03/16

面白いことは面白いけど、私が池澤さんの作品に期待するものとは、やや違ったかな、という感じ。 アトミックボックスを先に読んで、キャラクターに馴染んでいたらまた違うのかも。 じゃあ何を期待しているのかといえば、ストーリー展開で引っ張るというより、静かにじわっと染みてくるような描写な...

面白いことは面白いけど、私が池澤さんの作品に期待するものとは、やや違ったかな、という感じ。 アトミックボックスを先に読んで、キャラクターに馴染んでいたらまた違うのかも。 じゃあ何を期待しているのかといえば、ストーリー展開で引っ張るというより、静かにじわっと染みてくるような描写なんだと思う。 この作品は、そういう方向ではなかった。 でも、考古学と現在の中国の民族問題を大胆にリンクさせた展開などは、さすがという感じ。

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2020/03/15

キトラ古墳を介して 古代飛鳥時代の中国を介したウイグル人と日本人の関係を 現代中国を介したウイグルの考古学者と日本の考古学者が明らかにする。 秘密を持っていると疑いながらも、その人となりを信頼して親身になり、最後まで支援する優しい人々。自分もそんな人でありたいと思う。

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