お笑い2020(Volume1) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
竹書房から出版されたお笑いムック。TV番組で「第7世代」としてよく出演する芸人を中心に、劇場で活躍する若手芸人や、落語家のインタビューが掲載されている。 2020東京オリンピック・パラリンピックを間近に控えた時期に出版されたため、オリンピックの”生”の感動を引き合いに出し、芸人が大切にする”生”の笑いを味わえるライブ・舞台の魅力をインタビューで聞き出している他、注目している競技や好きなスポーツなど、オリンピックにちなんだ質問が多いのが特徴。 いわゆる「お笑い第7世代」として、「ネタパレ」などのTV番組によく出演している若手を中心に特集されているので、一度も見た事がない芸人さんは殆どいませんでした。その為、自分の推し芸人さん以外のインタビューでも、ある程度その人達の芸風やキャラクターを分かった上で読めるので「話についていけない」という負担感が少なく、楽に読めて面白かったです。 また、本全体が明るくPOPにデザインされていて、芸人さんの写真も「明るくて顔がはっきり分かる写真」なので親しみやすさを感じました。それぞれの特集デザインがそれぞれの芸人さんのイメージに合っているので、そんな所にも注目してみて欲しいと思います。 内容としては、2020東京オリンピック・パラリンピックを間近に控えた時期に出版されたため、オリンピックの”生”の感動を引き合いに出し、芸人さんが大切にする”生”の笑いを味わえるライブ・舞台の魅力をインタビューで聞き出している他、注目している競技や好きなスポーツなど、オリンピックにちなんだ質問が多いのが特徴的です。 スポーツに関する質問は「お笑いの話を聞きたくて買ったのに、その質問いる?」という気もしましたが、逆に他のお笑いムックではあまり見かけない質問に答えているので貴重とも言えます。 実際、納言の安部さんが昔テニスを嗜んでいたり、東京ホテイソンのショーゴさんが「スポールブール」という謎のスポーツを始めていたりと意外なスポーツ遍歴が判明するのが面白かったです。 そんな中、元・高校球児であるティモンディのお二人は正に今回のテーマにピッタリで、オリンピックを盛り上げる事に少しでも貢献したい、スポーツの楽しさを広めたいという純粋かつ前向きなお話をしていらして、他の芸人さんとは一味違った魅力に溢れていました。 それに、多くの芸人さんが答えていた「オリンピック期間中にTVで枠をもらえるなら、どんな番組をやりたいか?」と言う質問もそれぞれ個性があって面白かったです。 また、長い目で見ると、こういう時事的な話題を扱っている方が、5年10年経って読んだときに面白そうな気もしました。 というか、新型コロナウイルスの影響で東京オリンピック・パラリンピックが延期になった今、既に「こんなことになるとも知らず、みんなめちゃくちゃ東京オリンピック・パラリンピックの話してる…。」と妙にしみじみしてしまいますし、そう言った意味では思わぬ形で興味深い本になったと個人的には思います。 それと、この手のムックでは名の知れた業界人や、誰もが認めるお笑いマニアへの「注目している芸人アンケート企画」が幾つかあるのが定番というイメージが個人的にあったですが、このムックではそういう企画は2つだけでした。その内容も、上記の様なお笑い業界に近いor詳しい人達と言うよりは、デザイナーや書店員など様々な業界の…このムックの言葉を借りるならば「ちょっと日頃からアンテナを張っているお仕事の方」で、お笑い関係者以外からの様々な意見を読めて興味深かったです。ちなみにもう一つの企画は「DJ KOOが注目する芸人」でした(^O^) そして、お笑い2020 vol.2が発売されています。 第一弾である本書で2020東京五輪・パラにちなんだ特集をした矢先にコロナで両大会が延期。その上、舞台やライブの様な”生”のお笑いを見るのが難しくなり、それとは正反対の”リモート”や”配信”という形態でのライブ観賞が当たり前になった現在を受け、第2弾ではどのようなムックをになるのでしょうか?まあ、特に流れは関係ない内容になる可能性もありますが 笑 いずれにせよ、楽しみですね!
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