あれもこれも地理学 の商品レビュー
これもブログの参考図書で見かけた本。 文化や社会に関わる「人文地理学」について身近な話題から入って興味を惹きながら解説している本。 各論スタイルなのでそれなりにボリュームもあるが、気軽に楽しく読めた。 今の社会を説明してくれる、クラシカルなスタイルの地理学もそうだが(街中にある...
これもブログの参考図書で見かけた本。 文化や社会に関わる「人文地理学」について身近な話題から入って興味を惹きながら解説している本。 各論スタイルなのでそれなりにボリュームもあるが、気軽に楽しく読めた。 今の社会を説明してくれる、クラシカルなスタイルの地理学もそうだが(街中にあるビール工場の項)、社会の課題に取り組み地理学と題した第二章は、安易に、あるべき論に飛びつかないよう、賛否両論や現実の難しさも説明されている(コンパクトシティの項)。
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読みやすくて面白かったです。人文地理学の各テーマの触りの部分を身近な話題に引きつけて解説しています。高校生が地理総合を学びながら読んでもいいですし、大学生や社会人が関心の幅や視野を広げるために読んでもいいと思います。
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図書館で借りた。 地理学の入門書といった感じで、広く薄く浅く、といったもの。 好きな分野なだけに、浅すぎると感じた。特に収穫は無し。
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- ネタバレ
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人文地理に興味がわいた。 原料の重いものは原産地立地、製品が重ければ消費地立地。だからビール工場は都市に。消費動向に敏感なら都市周辺。人件費、技術なら地方都市。諏訪や函館の臨空工業団地の狙い。なかなか売るもの多し。海外輸入原料輸出製品の時代だから、臨海工業が発達する。それらを人の動きで分析。
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周辺から高速道路や新幹線で大都市に集まる=ストロー現象。 植民地支配で、自給用農地を輸出用プランテーションに変えられてしまい、安い労働力として働くしかなくなった。 フードマイレージ=距離と重さを掛けた数値。少ないほうが環境に負荷が少ない。 フェアトレード=適正な賃金、環境に持続可...
周辺から高速道路や新幹線で大都市に集まる=ストロー現象。 植民地支配で、自給用農地を輸出用プランテーションに変えられてしまい、安い労働力として働くしかなくなった。 フードマイレージ=距離と重さを掛けた数値。少ないほうが環境に負荷が少ない。 フェアトレード=適正な賃金、環境に持続可能な作物を買う。 長久手市は人口増、隣の瀬戸市は人口減。 人が住んでいる居住地をエクメーネという。全陸地の9割。 済んでいないところをアメクメーネ。1割。 中華圏にルーツをもち現地の国籍を持つ人は華人、国籍が元のままの人は、華僑。 人種とは、生物学的特徴に基づく人類の区分。ネグロイド、コーカソイド、モンゴロイド、オーストラロイドに分けられる。最終的には、ほとんどの地域でコーカソイドが進出した。 民族のほかに、人も使う。ケルト人、スラブ人など。 ヨーロッパの民族はゲルマン民族、ラテン民族、スラブ民族。 中国は漢民族が90%。日本、朝鮮などが単一民族国家に近い。 ロシアにおけるシベリア中国におけるチベットや内モンゴルは、実質的には植民地。 民族自決から多文化主義へ。 原材料産地指向鉱業=鉄鋼など。 臨海指向型工業=原材料を輸入する場合。 用水指向型工業=富士市の製紙。 電力指向型工業=アルミなど。日軽金の神原工場は自前の水力発電を持っていた。 市場志向型工業=ビール、水、お茶など。 労働力指向型工業=人件費が安いところ 四大公害病、イタイイタイ病、水俣病、新潟水俣病、四日市ぜんそく。 近郊農業の経済規模はかなり大きい。茨城は3位、千葉が4位、愛知が7位。工業県でも農業県。 アジアでは自給的集約的農業がおこなわれていた。 ヨーロッパでは混合農業=穀物と飼料作物の栽培と家畜の飼育。典型的なヨーロッパの田園風景はここから生まれている。 北海沿岸や五大湖周辺は、最終氷期のとき表土が削り取られて小麦をたくさん作れない。ピーターラビットの風景。酪農と自用の畑。 牧畜は、家畜を飼育する農業一般をさす。使役するだけに飼うのは牧畜とは言わない。酪農は乳製品の生産を目的とするもの。 イソップの田舎のネズミと都会のネズミ。田舎と都会の差を現わしている。 日本では集落は大字で表される単位。大字の中に複数の集落がある場合もある。 アメリカのホームステッド法=64ヘクタールの土地を何年か耕せば自分のものになる制度。 メガシティー=人口が1000万人を超える。東京、北京、ニューヨーク、パリ、ロンドンなど。 それが繋がっているのがメガロポリス。京浜阪神間、ボストンワシントン間。 世界の都市人口率は55.3%。日本では91.6%。田舎に住む人は減っている。 都市の魅力にひかれて集まる現象はPULL要因。 田舎では生活が立ちいかないので集まる現象はpush要因。 先進国がpull要因、発展途上国がpush要因、というわけではない。 観光の始まりは、外国人や資産家のための避暑地別荘地。軽井沢上高地七ヶ浜など。 エコツーリズムとグリーンツーリズムは違うもの。グリーンツーリズムは、農業体験など観光ではなかったことを楽しむもの。 世界ジオパークが9地域、日本ジオパークが43地域。 足尾銅山鉱毒事件。被害を受けた谷中村などは50キロも離れている。もともと肥沃な土壌だった。 日立鉱山はお化け煙突を作って、村落と共存を図った。
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『学問としての地理学を体系的に修得するというよりも、地理学の基本的な考え方や、地理学を通して見える世界を伝えること、そして、それを日常生活や社会の中で折に触れて活かせるようになってもらうことが授業の狙いです。 この本の目的も、まさにここにあります。』とあるように、面白い本。 小...
『学問としての地理学を体系的に修得するというよりも、地理学の基本的な考え方や、地理学を通して見える世界を伝えること、そして、それを日常生活や社会の中で折に触れて活かせるようになってもらうことが授業の狙いです。 この本の目的も、まさにここにあります。』とあるように、面白い本。 小さな興味から地政学を学んでみたくて出会った本。 数年ぶりに「いい本」に出会えた。 時間地理学をベースにした、ライフログ・日記アプリが欲しいと思った本だった。
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