ダブル 新装版 の商品レビュー
本屋で平積みになっていて、書店推しっぽかったので読んでみました。 引きがいいですね。 数ページ読んだだけで「どういう展開に?」とゾクゾクさせられるものがありました。 雑誌のライターと葛西で起きた3つの事件の容疑者。 どちらも女性で、欲望を持っている共通点がある。 ライターの方は...
本屋で平積みになっていて、書店推しっぽかったので読んでみました。 引きがいいですね。 数ページ読んだだけで「どういう展開に?」とゾクゾクさせられるものがありました。 雑誌のライターと葛西で起きた3つの事件の容疑者。 どちらも女性で、欲望を持っている共通点がある。 ライターの方は、自分で取材したものを自分の言葉で表に出したい。 容疑者の方は自分を不快にさせるものをこの世から抹消したい。 (しかも「そんなことで?」な不快) 欲望って、プラスに働くと目標とか夢を達成するための活動源になりますが、マイナスに働くと他人を傷つける邪悪なパワーとなりますね。 何より邪悪なパワーは一人では大したパワーにはなりませんが、そこに便乗する者がいると1+1=2以上の力を発揮するところが恐ろしい。 しかも、この小説の場合は「共依存」という負のエネルギーもプラスされています。 誰かに頼ってほしい者と誰かに頼りたい者。 この犯行の動機は、他ではあまり見ない気がします。 「そんなことで?!」が犯行のきっかけになっているので、イマイチ共感性には欠けますが、あまりにも満たされている日常を送っていると、ちょっとした不快感に過剰に反応してしまい、極端に負の感情を抱いてしまうのかもしれません。 そうならないためにも、適度にストレスにさらされているのって必要なのかも。 ミステリではありますが、レディコミとかのホラー漫画でありそうな話だと思いました。 なんか、母と娘の関係に薄気味悪さがあるんよ。
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おもしろかった!! 新宿の紀伊國屋の文庫コーナーでゴリ押しされてるポップを見つけて気になって、しかも徳島の書店員さんのアツいコメント付きだったので、迷った結果買っちゃった!! 読み始めたら続き気になってあっという間でした。 ダブル。二重。ふたつ。 あと、人間には二面性がある、と...
おもしろかった!! 新宿の紀伊國屋の文庫コーナーでゴリ押しされてるポップを見つけて気になって、しかも徳島の書店員さんのアツいコメント付きだったので、迷った結果買っちゃった!! 読み始めたら続き気になってあっという間でした。 ダブル。二重。ふたつ。 あと、人間には二面性がある、とも捉えられる。 犯人はもちろん、被害者の人たちと、そこに関わっている人たちのことかな。 人間は一面的ではない。ののかもお母さんも太い女も無関心そうなその彼氏も、ねずみ顔の冴えなさそうな男も冤罪痴漢女子高生も、迷惑じいさんも。いろんな面を持ってて世界と関わっている。 太くてブスの女は自信満々の振る舞い。冴えなさそうな会社員もパソコンでいざという時に頼りになる。迷惑じいさんも少し前までは真面目で良い人だった。調べたからこそ分かった一面があって。そこが面白かった。 悪意のない人間の行いが、1番怖い。 100%善意なんだよなー、こわい。 あとがきインタビューであるように、社会とか関わらずに狭い世界で生きていると、自分を客観的に見えなくなる。レベルは違えど、ののかみたいな人はきっと世の中にたくさんいて。自分の世界を豊かにするために、必要ないものはいらない、という前向きな気持ちで他人を傷つける。 それに救われる人ももちろんいれば、悲しむ人ももちろんいる。当たり前のことが分からない。 多恵の彼氏と会社の上司がいてよかった。 終わり方が余白ある。がんばって欲しい、、!
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終始ずっと狂気をはらんだ人物を、更に超える狂気。 それを目の当たりにした時の衝撃にぞわっとするけれど高揚もしてしまう。 追うものと追われるもの。二人の駆け引きにも目が離せなかった。
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読んでてドキドキしました。 追う側、追われる側両方の立場が交差するように展開するからかも知れません。 面白かったです
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これは面白い! そこまで有名ではないのが勿体ない。もっと評価されていいレベルのサスペンス小説だ。そこには捻りもあれば一筋縄ではいかない展開もある。終盤は怒涛の展開から目が離せなかった。 バラバラに見える事故の陰に見え隠れする一人の女がいる。女性記者が彼女に近づくが……。 二人...
これは面白い! そこまで有名ではないのが勿体ない。もっと評価されていいレベルのサスペンス小説だ。そこには捻りもあれば一筋縄ではいかない展開もある。終盤は怒涛の展開から目が離せなかった。 バラバラに見える事故の陰に見え隠れする一人の女がいる。女性記者が彼女に近づくが……。 二人の距離が縮まっていく過程が実にスリリングで読み応えは抜群だ。作者の早すぎる逝去が惜しまれる。実に良い一冊だ。
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面白かった。 事故として処理された3件。そこに妊婦が見え隠れする。 その妊婦を追う女性記者。 乃々香の掴みどころのない独特の雰囲気とがむしゃらとも思える多恵。 最後はどうなったのだろう?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【晴れ渡った空。暖かな日差し。心地よい風。なのに寒気がする。】 【一歩引いて見直してみると、まるで違った風景が広がっていく。】と言う文章が秀逸。 すべてを物語っている。
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終盤までテンポも勢いもよく一気読みにふさわしい。けど、最後の最後、展開が読めてきてしまい、残念。やや尻つぼみ感が残る。
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一見無関係に見える事件がある一人の妊婦にからんでいることを突き止めた雑誌記者の多恵。多恵が妊婦の乃々香を追う。なかなか面白かった。ラストはちょっとあっけなかった。
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追う女。ひらひらとかわす女。全く違う場所から、少しずつ近づく二人が交差し、追う女がかわす女のスカートの裾を掴んだかと思ったら、実は…構成は巧み。ただどこか物足りなさと消化不良感が残る。
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