脳と心の考古学 の商品レビュー
統合失調症研究の分子生物学者で精神科医でもある著者が、「心には物質以外の存在を仮定しないと表現できない要素がかかわっている」と考え、「統合失調症とは何か?」を考える内容。 しかし、それだけにとどまらず「脳と心」について考古学、哲学、人類学、心理学、歴史、宗教などといった非常に広範...
統合失調症研究の分子生物学者で精神科医でもある著者が、「心には物質以外の存在を仮定しないと表現できない要素がかかわっている」と考え、「統合失調症とは何か?」を考える内容。 しかし、それだけにとどまらず「脳と心」について考古学、哲学、人類学、心理学、歴史、宗教などといった非常に広範な文系の文献も参照しつつ、自身の経験を絡めて解説している。 人文学系は著者の専門ではないので、全体的に浅く広くという感じだが、科学的な視点で魂とか霊とか実体のないものを肯定的にとらえており、物質と因果関係のない「私の主体」は、肉体を失っても消滅することはないとしているのが面白いと思った。 長年の研究と臨床の経験からくるその結論には、なるほど本当にそうかもしれないと感じされられた。 集合的無意識やシャーマンの話が興味深かったので、参考文献にあたってみようかなと思う。
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色々なトピックが書いてあって面白かったけど、思ったよりも精神疾患の事があまり触れられてなくて、残念。まわりくどい所もあるというか… 参考文献が書いてあるので、それを辿ってみるのも面白そう。
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