プロ野球の誕生 の商品レビュー

中西満貴典(著者)

2024/03/19

　当時の新聞を中心に職業野球（プロ野球）球団発足の流れを纏めた本である。東京巨人軍がベーブ・ルースが来日したことで有名な日米試合のあと全国を転戦したことは、マニアなら知っていると思うが、その全日程が出ていたのが貴重だと感じた。
他にも、当時の各球団の立ち上げに尽力した人々の思惑や努力を世相と共に知ることができる。
　また、各球団の初めての試合など紹介されており、興味深かった。
「プロ野球の誕生Ⅱ」では改善されているが、本書は注釈が非常に多く、それも章の巻末ごとにまとめられているため、栞を2つ用意し1つは今、読んでいる箇所に、もう1つは注釈の書かれている頁に挟むということをして、頁の往来がどうしてもせわしくなるのが大変であった。
しかし、専門的知識が身に付く非常に勉強になる1冊であった。