ダブルマリッジ の商品レビュー
国際的な二重結婚について取り扱った意欲作。 フィリピンと日本の法律の隙間をついて実際起こりうる問題を扱った。 主人公は二人。父と娘。 過去にあったことをもう少し掘り下げて書いてもらうと「父」の気持ちにも共感できたかもしれないが、表面だけ読むと「なんて野郎だ!」と思わなくもない。 ...
国際的な二重結婚について取り扱った意欲作。 フィリピンと日本の法律の隙間をついて実際起こりうる問題を扱った。 主人公は二人。父と娘。 過去にあったことをもう少し掘り下げて書いてもらうと「父」の気持ちにも共感できたかもしれないが、表面だけ読むと「なんて野郎だ!」と思わなくもない。 娘が思い切ってフィリピンのスラムまで行って相手の女性と交流するという、ちょっとありえないようなことがこの作品を面白くしている。 息子の心のうちももう少し書いてもらっていれば星を後一つ足せたかな。
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普通の家庭を持つサラリーマン男性の戸籍に見知らぬフィリピン女性が妻として載っていた。 そしてそこから急展開で当たり前の日常が崩れていく。 日本の戸籍制度、フィリピン女性と日本人男性の対等とは言えない恋、過酷な運命。フィリピン現地の熱気が伝わってくるような描写でぐんぐん引き込まれて...
普通の家庭を持つサラリーマン男性の戸籍に見知らぬフィリピン女性が妻として載っていた。 そしてそこから急展開で当たり前の日常が崩れていく。 日本の戸籍制度、フィリピン女性と日本人男性の対等とは言えない恋、過酷な運命。フィリピン現地の熱気が伝わってくるような描写でぐんぐん引き込まれてるサスペンス。 橘玲さんの小説は初めてだが、ストーリーもさることながら史実や戸籍制度について知らないことばかりで非常に興味く一気に読みきった。おすすめ。
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橘さん、こんな小説も書くなんてびっくり。 それでもやっぱりかつての社会問題、法律問題をついている点はさすが。フィリピンの熱気が伝わってくるような描写で、スイスイ読めちゃいます(Audibleだけど)
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新日系フィリピン人の問題について事実として書かれていたことが幾つもあったが、知らないことが多くこんな事が実際に起きていたのか、と衝撃も受けた。 マリの行動力には驚かされたが、同時に憲一とフィリピンで鉢合わせないか?、ケンの母親はどのような人物なのか?などハラハラさせられた。最後の最後まで憲一とマリの視点メインで書かれていてラストは同じような行動をしていたことに親子だなぁなんて思ってしまった。
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橘玲さんて、「言ってはいけない」シリーズが売れてて、私は「みんなが思ってるけど言えないことをズケズケ言うルポライター」っていうイメージだったのだけど、調べたらちゃんと(ちゃんとっていうか)、小説でデビューしている方なのですね。 でも「言ってはいけない」のイメージが強くて、本書も、「日本人中高年男性がバブル期にフィリピンとかでどんなことしてたか」という「言ってはいけない不都合な真実」を書きたかったのかな、と思いました。小説としてはイマイチな感じで、最初からルポルタージュとして書いたら良かったんじゃないかな、と私は思いました。 本書で取り上げられている(小説だから”取り上げる”っていうのも変なんだけど)「新日系人」と呼ばれる人たちは、日本人男性とフィリピン人女性の間に生まれ、日本政府から日本人と認められなかったり、複雑な立場に置かれている。日本人男性と関係を持ち、その後日本でビザを申請するフィリピン人女性も多く、バブル期に日本のおっさんたちが好き勝手なことをやらかしてきたことがその背景としてあると、今では明らかになっている。 おっさんたち!恥を知れ! (なんか、「持続可能な魂の利用」とか、この頃 おっさんを糾弾するような書籍が増えてないかな?) 私の身近にいるおっさんたちは、紳士的だけどな。そう見えるだけかな・・・。 もう書いてるかもしれないけど、小説としてではなく、原発の廃炉作業に携わっている外国人労働者を橘さん独自の切り口で取材して、ルポルタージュとして書いてほしいです。
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ある日突然、自分の戸籍謄本に見知らぬ名が。 婚姻欄に妻と娘に並び、妻にロペスマリアなるフィリピン人の名前が。更に日が経つと息子にケンなる名前が。 いつの間に重婚?そもそも日本では重婚は禁止では? そこには経済発展を遂げ、その中に置き忘れてきた新日系フィリピン人問題が絡んでいた。...
ある日突然、自分の戸籍謄本に見知らぬ名が。 婚姻欄に妻と娘に並び、妻にロペスマリアなるフィリピン人の名前が。更に日が経つと息子にケンなる名前が。 いつの間に重婚?そもそも日本では重婚は禁止では? そこには経済発展を遂げ、その中に置き忘れてきた新日系フィリピン人問題が絡んでいた。 JFC:Japanese-Filipino Children 新日系フィリピン人。第二次世界大戦でフィリピンに残された日系フィリピン人に対し、1980年代以降、興行ビザで日本にやってくるようになったフィリピン人女性(じゃぱゆきさん)と日本人男性との間に生まれた子供たち。 あくまでもフィクションではあるが、戸籍に関する記述は事実に基づいている。 橘氏の小説はどれもハズレがないな。ページを捲る手が止まらない。 現在では法強化が行われ、当時よりはフィリピン人は少なくなったものの、代わりにベトナム人が大量に日本へやってくるようになった。ぜひ、この辺りの一冊も期待したい。 結末は実に物悲しいが現実を如実に表している。
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私が幼少の時、田舎なのにやたらフィリピン人女性がいるのを見て、「このお姉さん達は何の仕事をしているんだろう?」と疑問に思っていたんですが、その様な経験をした人は多いのではないでしょうか。この本は、妻と大学生の娘を持つ夫・憲一が、若かりし頃に赴任したフィリピンの地で行った事が家族や...
私が幼少の時、田舎なのにやたらフィリピン人女性がいるのを見て、「このお姉さん達は何の仕事をしているんだろう?」と疑問に思っていたんですが、その様な経験をした人は多いのではないでしょうか。この本は、妻と大学生の娘を持つ夫・憲一が、若かりし頃に赴任したフィリピンの地で行った事が家族や会社を巻き込む大騒動に発展してしまうというストーリー。直接は関係ないのですが、この本にも書かれている通り、韓国との「いわゆる従軍慰安婦問題」について対外的に日本国の主張を理解してもらえない理由の一つが判る本です。
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ボロクソに書かれてるクチコミもあるけど、自分は惹き込まれたし、最後まで飽きませんでした。 オーデェオブックで聴いたから内容が入りや使ったのかも!
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序盤の都内はタラタラ、途中の岐阜→磐城→名古屋→フィリピンは盛り上がり、後半の話の展開が陳腐過ぎてがっくりする。 2016年当時のファッションや流行音楽を実際のブランド名やアーチスト名をいちいち入れるのはウザい。キャラの心理描写が浅くて、リアリティあるのはいつまでたってもバブル...
序盤の都内はタラタラ、途中の岐阜→磐城→名古屋→フィリピンは盛り上がり、後半の話の展開が陳腐過ぎてがっくりする。 2016年当時のファッションや流行音楽を実際のブランド名やアーチスト名をいちいち入れるのはウザい。キャラの心理描写が浅くて、リアリティあるのはいつまでたってもバブル気質が抜けない商社のおっさんのみ。あとの登場人物はペラペラに単純化されたキャラばかり。 この著者の本は多く読んでいるが、小説には向いていない。 オーディブルで長距離ドライブしながら聴く分にはまあまあ良かった。
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20%を読んでストップ。重婚問題や法律の矛盾などを突くというポイントは面白いが、問題を無理に小説で解説しているような印象。端的には、物語として引き込まれない。やはり橘さんはいつものスタイルが最高なのかも。
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