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誰にも相談できません の商品レビュー

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29件のお客様レビュー

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2021/08/14

Twitterで流れてきた新聞の書評の辛辣さが面白く、興味を持って読んでみた。 基本的には優しい文調でほっこり。時々グサッとくるものもあり面白い。

Posted byブクログ

2021/07/25
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(2021-07-25 30min) たいせつなひとに贈りたいと思う、そんな本。 高橋源一郎氏がNHKで配信している「飛ぶ教室」というラジオ番組が好きで、著書を調べたところ、本書が気になりずっとリストの中にあったものを、今日になって引き出してきた。 少し複雑な悩みを持つ友人などに手渡すと、孤独感を和らげる視野の広がりの助けになるのでは。質問の幅が非常に広い。表紙も可愛い。中の薄い和紙のような紙に描かれたイラストも、フォントも可愛らしい。 毎日新聞における1コーナーであったということで、著者自身嘆いているように全文ではないことや、回答も500字の制限で限られてしまうということが無念。質問は書籍化にあたって全文載せてもよかったのではと思うところもあるが、短く簡潔だからこそ、すんなり沁みるような回答があったりする。受け取り手の現状に大きく左右されるものが多いかも。  肩肘張らない寛容な雰囲気で、和やかに回答していく。強烈に刺さるものはなかったものの、安定感を感じるので、身近にいたら話を聞いてほしくなる。 質問者によって、ここは強く言うべきところ、受け止めるべきところというのを判断して回答しているであろう雰囲気を感じて、心強い。  自身の家庭環境が芳しくなかったこと。離婚歴が5回もあるということ(最近放送されていた坂元脚本の『大豆田とわ子と三人の元夫』の大豆田にも驚かされたけれど、5回はすごい)。それぞれを生かして回答されていた。 章で7つに分けられているけれど、4章以降はあまり内容と関連はないかな。曲のタイトルをアルバム名にするみたいな…。すべて章の一番初めに来る質問タイトルをそのまま持ってきているようです。 100もの質問がありますが ・夫の心変わりで前向きな気持ちになれない(p.62) ・70歳の夫 同居が辛い(p.64) ・姉と比べられコンプレックス(p.90) ・自分の文章が恥ずかしい(p.184) ・進学の機会を逃しニートに(p.186) ・14年間ひきこもりの自分が嫌(p.188) ・あめをもらってもいいですか(p.198) ・孤独なパート事務 仕事や職場に不満(p.204) が好きです

Posted byブクログ

2021/05/29
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毎日新聞にて連載中の、高橋源一郎の人生相談が書籍化された一冊。 「正しく」ではなく、「善く」生きること、他者に対して何らかの感情を持つこと(または持たないこと)を押しつけないこと、孤独を自覚しその豊かさと自由とを知ること…。 実存を見つめた真摯な生き方について、力強く、しかし軽妙な語り口から伝えられる文章が心地良い。 人生相談としては、これらの回答は、心に強さを持つ人々にしか理解できない、変わったものなのかもしれないとも思いつつ、今の時代に、これが新聞に連載されているというのは良いことだな、としみじみ感じる。

Posted byブクログ

2021/04/29

多様性が重要視され、個人を尊重する風潮が高まっている昨今。しかしながら私たちはその中で正解を求めて日々窮屈な思いをしている。 本書は正解を求める相談者に対して、著者が独自の視点で答えていった新聞での「人生相談」をまとめたものである。 何か明確な正解があるわけではない。 著者も...

多様性が重要視され、個人を尊重する風潮が高まっている昨今。しかしながら私たちはその中で正解を求めて日々窮屈な思いをしている。 本書は正解を求める相談者に対して、著者が独自の視点で答えていった新聞での「人生相談」をまとめたものである。 何か明確な正解があるわけではない。 著者も「正解はないのですから」と述べている。 その言葉がとても深く、そして安心できる一言のように感じる。 自分という人間が間違っているのではないか、他人に非難されてしまうのではないか。 心のどこかで溢れる不安に対して、「自分であることを認める」ことの大切さを教えてくれるる一冊。 落ち込んでも、間違えても、立ち止まってもいい。 自分を受け入れて、認めてあげられるのは自分しかいないのだから。

Posted byブクログ

2021/03/27

毎日新聞に五年間にわたって掲載された人生相談から百本を選んで構成されている。 各章のタイトルは各章の一篇目のタイトルからそのまま取られており、必ずしも章ごとの括り方を意味するわけではない。例えば4章のタイトルは「ブサイクって言わないで!」だが、容姿に関する相談はこれ一点限りである...

毎日新聞に五年間にわたって掲載された人生相談から百本を選んで構成されている。 各章のタイトルは各章の一篇目のタイトルからそのまま取られており、必ずしも章ごとの括り方を意味するわけではない。例えば4章のタイトルは「ブサイクって言わないで!」だが、容姿に関する相談はこれ一点限りである。相談内容としては家族に関するものが圧倒的に多く、恋愛がこれに次ぐ。全7章のうち6、7章だけがその他の悩みを中心に構成されている。 相談を通してこれまで知らなかった著者の来歴や家庭の事情なども知らされる。そして、著者にとっては人生において自由こそが何よりも重要であることが汲み取れ、個人的には大きく共感できる。ただ、それが相談者にとって納得できるものかは別だろう。あとは、「開き直れ」といった方向性の回答も少なくはない。読み手としては関係ないことだが、人生相談は相談者と回答者の相性も大きく影響しそう。 本書に限らず人生相談全般に言えることだが、あとがきにもある通り相談部分がかなり短く刈り込まれているために悩みの背景を理解しがたい部分があるのも事実である。このような書籍化に際しては新聞掲載による文字数制限は緩和されるはずなので、書籍版向けに相談者の悩みを編集しなおして詳細にしても良いのではないかとは思う。

Posted byブクログ

2020/12/31

http://mainichibooks.com/books/essay/post-708.html

Posted byブクログ

2020/11/16

新聞の連載だから仕方がないとは思うけど、相談も回答も短くて残念。せっかく高橋源一郎さんなんだから、もっとたっぷり読ませてほしいなあ。子育てや家族について、そうだよね~と思うことが多かっただけに、物足りなさがつのる。 源一郎さんは離婚4回結婚5回、真面目なのか不真面目なのかわから...

新聞の連載だから仕方がないとは思うけど、相談も回答も短くて残念。せっかく高橋源一郎さんなんだから、もっとたっぷり読ませてほしいなあ。子育てや家族について、そうだよね~と思うことが多かっただけに、物足りなさがつのる。 源一郎さんは離婚4回結婚5回、真面目なのか不真面目なのかわからないが、なんとなく大したもんだという気がする。今も子育て中なだけに、子供について語る言葉に説得力がある。「幼児期に重視したことは」という相談への回答が心に残った。 「わたしにとって子育ては、自分に愛する能力があると子どもたちに教えてもらったことです。愛してあげてください。それだけでいいじゃないですか。他のことなんかどうでも」

Posted byブクログ

2020/09/27
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印象的とこメモ。 ◆家族に不幸が続き怖い 『事故に巻き込まれ、妻子を失った知人がいます。彼に過失は一切ありませんでした。病院のベッドですべてを知った彼は、生きる気力を失いかけていました。そんな彼に医者はとどめを刺すように、「お気の毒ですが、大きな障害が残るでしょう」と宣言したのです。その時彼がどう感じたと思われますか。あまりに悲惨な運命を呪い、希望を完全になくしたと? 自分でも驚いたことに、彼にやって来たのは、凄まじい怒りでした。彼は、自分を奈落に突き落とした「運命」に向かって、こう叫んだそうです。 「人間というものが、そんなことでダメになると思ってるのか?なめてんじゃねえぞ。俺をひざまずかせたったら、もっともっと不幸をもってこい」 彼は恐るべき克己心でリハビリに励んで、仕事に復帰し、後に新しい伴侶を得ることになりました。 不幸や不運は誰にでもやって来ます。そのとき、慌てふためき、恐れおののく者たちは、さらに、不幸や不運の餌食となるのだと思います。 自分への不当な扱いを許してはなりません。人や組織はもちろん、それが運命であろうとも。あなたは憤るべきなのだと思います。運命に嘲笑されたくなかったら。』 ◆高2の息子、視力を失う恐れ 『数年前、イギリスにある「子どもホスピス」を訪ねた時、数百の子どもたちの生命を見守ってきた女性園長が、不意に、わたしにこう尋ねました。「自分の生命が残り少ないことを知る子どもたちが何を心配するかわかりますか?」「わかりません」と答えると、彼女はこう言ったのです。「残される親のことです。自分がどれほど親を悲しませてきたか、そして、死んでしまったらどれほどの悲嘆にくれるのか、それが彼らを苦しめるのです」 わたしは、そんな、限界に近い場所に置かれた子どもたちを取材して、彼らの愛は、おとなよりもはるかに大きく、深いのではないかと思うようになりました。彼らこそ、ほんとうは親なのかもしれませんね。だったら、あなたのやるべきことはひとつしかありません。息子さんに負けないような愛を』 ◆恋をしたことがありません。 『人間としてやらなければならない経験などないと思います。わたしたちはみんな「わたし」という、誰にもできない経験をしているのですから。いまいちばん楽しいと思うことをしてください。それで十分です。』 ◆姉のと比べられコンプレックス 『わたしは、コンプレックスを抱くことは、傷でも闇でもなく、「常に謙虚であるように」と神様が贈ってくれた能力だと思うようになりました。コンプレックスがない人間なんかと、つきあいたくもいですよ!』 ◆義母の介護にやりきれない 『作家の佐野洋子さんは、自らの「老い」に前にして、こう書きました。「私達はおびえている。自分達もまた、家族にとって、ストレスだけの存在になるのだ。いやもうなっているかも知れぬ。核家族に、老人は支えきれないのだ。」』 ◆友達をつくらない息子。見ていて切ない。 『漫画家のしりあがり寿さんが、わたしたちは「友だちの呪い」にかかっているとおっしゃっています。小中学校など、そもそも偶然クラスが一緒なだけで、卒業してしまえば一生会わない、ただの「他人」なんだと。 いま、わたしには「友だち」といえる存在は数人です。彼らとは会う必要さえありません。わたしにとって「友だち」は、お互いの「孤独」を理解し合える者のことだからです。逆にいうなら、「孤独」を共有できない相手は、「友だち」ではなくただの「知人」にすきません。』 ◆やる気がないけど、どうしよう 『あなたの理想的な一日とはどんなものですか」と質問されたら、ぼくは「なんの予定もない日」と答えます。 ある、高名な学者が、定年で大学を辞めた日、もう行かなくていいんだと思い、ふと空を見上げて、「空というのはこんなに青かったんだ」というショックを受けたそうです。 家庭生活を頑張る。子育てを頑張る。仕事を頑張る。自分を成長させようと頑張る。うーん、実は、頑張っているとき、ぼくたちの視野は確実に狭くなっていると思います。それは危険だ。そして、そんなとき、からだの方から「気をつけて!」と信号を送ってくる。その「信号」が「面倒くさい」という気分なんだと思います。休みましょう。ダラダラしましょう。それができない?じゃあ「頑張って」ダラダラしてください!』

Posted byブクログ

2020/08/19

毎日新聞に連載されている人生相談を筆者が抜粋して加筆、修正されたもの。表題のごとく誰にも相談できない内容に真摯に向き合い応えられ、非常識と一般的には思われる物にも優しく毅然と答えられ、最後に落ちまで用意。筆者ほどにはなれないが、返し技を学ばせてもらった。

Posted byブクログ

2020/08/15

JJには山内マリコさん、GINGERにはエイミー。毎日新聞には源一郎さん。連続読み。人生相談の回答はパターンがあるような気がしてなりません。あるパターンの当てはめが行われているような。答えは自分の行いを改めるべき、自分から離れるべき、自分の環境をいまいちど認識し直すべき、などなど...

JJには山内マリコさん、GINGERにはエイミー。毎日新聞には源一郎さん。連続読み。人生相談の回答はパターンがあるような気がしてなりません。あるパターンの当てはめが行われているような。答えは自分の行いを改めるべき、自分から離れるべき、自分の環境をいまいちど認識し直すべき、などなど。答えは自分の方にあって、他者に働きかけてどうにかしてもらおうという回答はないような。

Posted byブクログ