偽りの王子と黒鋼の騎士 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
凄いボリュームで世界観にどっぷり浸れた。読み終わってこの世界と離れるのが寂しい。 本作は電子版で523ページ。紙で403ページ。電子版は本の厚みという概念がないから、購入後にページ数を確認して思わず目を疑ったよね・・・。 モブレがあるので苦手な人は注意の案件なんだけど、個人的にはやはり必要な展開だったかなと思う。人格や態度は言葉で言い聞かせて直るもんじゃない派なので。いや直るかもだけど、実際に体験してこそここまで一気に成長ってできるもんだと思う。 でもね、モブレはともかく。17年分の間違いを正し成長させるためとはいえ、グレイルのやりようも結構ひどい。贈り物の件とかほんともう・・・。でもそういう経験からシオンが自分の過ちに気づいて、ショックを受けつつ成長していく姿がなんとも健気で泣けた。 グレイルには早く自分の気持ちに気づいてくれと祈るような気持ちで先へ先へと読み進めて、このボリュームを一日で読んでしまった。ハッピーエンドだけど、過程は割としんどくてほんと結構泣いた。 できればラブラブハッピーの後日談エピソードをあと100ページくらい読ませてほしい・・・。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人としての教育をされず、大人たちの策略により、王太子の身分だけ与えられ、我が儘に野放図に育てられたシオンが、あらゆる困難をその身に受け、傷つき己を省みながら人として成長し、たったひとつの愛を求める壮大な物語 戦災孤児の過去を持ち、貴族の養子となり育ち、皇帝の懐刀となったグレイルは皇帝と理想の国つくりのために働きながらも自身でさえも気づいていない渇きを感じながら、嫌悪していたシオンの存在と向き合い、己の心の欲するものを得る、愛の物語でもあります。 騎士の武骨さや貴族の優雅さ、貧困、理想の皇帝像、相手を想う愛情などが巧みに織り交ぜられ、読みごたえたっぷりな作品でした。 教育や愛情がいかに人生にとって大切か、環境で生まれ変われる事を周りも認め受け止めることの大切さも感じるお話でした。
Posted by
美しいものは汚れないと駄目なんですかねぇ。 なんていうとお話の世界が崩れますね。 痛々しくて・・・。 終わりよければ!!と思うことにします。
Posted by
- 1