漱石文体見本帳 の商品レビュー
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「文体見本帳」というと、漱石の作品から色々な文体を抜き出して並べて見せる本なのかな?と思っていたけれど、違った。もちろん色々な文体を示してくれるのだけれど、文体が示す意味や時代背景が深く掘り下げられていて、とても面白かった。 今まで明治期の文学を解説する本を手探りで読んできたけれど、ここまで明解に解説してくれる本に出会ったことはなかった。特に明治期の小説は変わりゆく文体の実験の場だった、という指摘に大いに納得し、今後難解な文体に出会っても興味深く向き合えそう。 そして夏目漱石について、ここまで深く共感したことも今までになかった。早速テキストを読み返してみたい。思いがけず良い本に出会えて嬉しい。
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「帝国図書館」つながり。 夏目漱石も帝国図書館を訪れていたひとり。 内容:漱石の小説文体を10に分類。具体的な文例を味わいながら、その効果と背景をわかりやすく紹介。 掲載作品『こころ』、『吾輩は猫である』、『虞美人草』、『それから』、『門』、『文学論』、『文学評論』、『道草』ほか...
「帝国図書館」つながり。 夏目漱石も帝国図書館を訪れていたひとり。 内容:漱石の小説文体を10に分類。具体的な文例を味わいながら、その効果と背景をわかりやすく紹介。 掲載作品『こころ』、『吾輩は猫である』、『虞美人草』、『それから』、『門』、『文学論』、『文学評論』、『道草』ほか多数。
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恩師の書かれた本。 漱石を文体で見るというのは面白いが、そもそも同時代の人から漱石は「文章家」として愛されていたことがわかる。 とてもわかりやすく、入門書としてもいい。 これを機に漱石を読んでみたくなった。
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