皇子たちの悲劇 の商品レビュー
平安時代の摂関期から院政期にかけて、敗者となった皇子たちの政治的背景を探求した本です。 時々時系列が入れ替わってる点はややわかりにくいかなと思いました。
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タイトルから早合点してしまったのだが、本書は皇位継承に一貫する原理を解析するといったものではなく、各代の皇位継承に関してなぜこの人物が選ばれ、なぜ他の人物は選ばれなかったのか、一つ一つ当時の政治状況やステークホルダーを鑑みて事情を解き明かしてゆくといったものである。 古墳時代から...
タイトルから早合点してしまったのだが、本書は皇位継承に一貫する原理を解析するといったものではなく、各代の皇位継承に関してなぜこの人物が選ばれ、なぜ他の人物は選ばれなかったのか、一つ一つ当時の政治状況やステークホルダーを鑑みて事情を解き明かしてゆくといったものである。 古墳時代から承久の乱後の皇位継承を概観するには手頃。 誤解もあり、神話や口承を扱いつつ古墳判定批判も行なっている序章〜第一章前半では、文化人類学・神話学的な分析から皇位継承の論理を解き明かしたいのか、それとも史実の探求をしたいのか戸惑った。継体天皇問題に関しても、血縁の原理と有徳の原理に関して数行記述あるのみである。 また、章立てが時々あまりよろしくなく、内容がぶつ切りになってしまっている箇所がいくつかある。あまり章段は気にせずに、文章は緩やかにつながったものとして読んでゆくと分かりやすいと思う。特に天武帝の次世代後継者について述べる90頁において今さら蘇我系・非蘇我系所生が云々されるのはやや理解が及ばないのだが、79頁付近で大友皇子の正統性否定の論拠である卑母所生に関することなのであろうか。 歴史上の人物たちの心中・感情についての記述や断定的な記述も散見されるのはやや面食らう。参考文献にも著者のものが多く、専門的な正確さにはやや欠ける印象がある。
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ざっくりと羅列、地図のような本。 時々時系列が入れ替わるので、自分が詳しくない時期の話については少しわかりにくかった。
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アマテラスの子孫が皇位を継がねばならないというシステムにより「量産」されたために、天皇になれなかった皇子たちの過酷な運命が解説される。古代においては第一条件の母親の尊貴さをはじめに父親の天皇と外戚のパワーバランスでその皇子が親王宣下されるか、さらには立太子に至るまでかが決まる。そ...
アマテラスの子孫が皇位を継がねばならないというシステムにより「量産」されたために、天皇になれなかった皇子たちの過酷な運命が解説される。古代においては第一条件の母親の尊貴さをはじめに父親の天皇と外戚のパワーバランスでその皇子が親王宣下されるか、さらには立太子に至るまでかが決まる。その親王宣下も、臣籍降下した人物が官界で出世し過ぎたのを官職に追いやるのに利用されたりすることに驚いた。それにしても皇子・皇女たちを含めた天皇家系図は錯綜を極めておりとても記憶できるものではない。
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記紀の時代から院政期まで、即位できなかった皇子たちに焦点をあてて叙述されている。こうして通しでみると、改めて奈良時代までの凄惨さが感じられる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルは悲劇であるがそもそも15% 7人中で1人しか皇位に付けないから その度に死が付きまとうと怨霊の話で 大変である 奈良時代の皇位継承の惨劇に比べても 嵯峨天皇以降皇位継承に死は見えない まだ宇多天皇辺りまでしか勉強をして ないので後白河が出てきてホッとした
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