空戦 飛燕対グラマン 新装版 の商品レビュー
岐阜の各務原で飛燕の実機を見、その前に偶然買っておいた本が飛燕の本だったこと。 著者は日華事変前に陸軍航空兵となり、97式戦闘機で日華事変に従軍。継続してビルマ、マレーと転戦し、台湾で終戦を迎える。 戦闘機パイロットの脂の乗った時期は10年間と著者は話しており、また脂がのった...
岐阜の各務原で飛燕の実機を見、その前に偶然買っておいた本が飛燕の本だったこと。 著者は日華事変前に陸軍航空兵となり、97式戦闘機で日華事変に従軍。継続してビルマ、マレーと転戦し、台湾で終戦を迎える。 戦闘機パイロットの脂の乗った時期は10年間と著者は話しており、また脂がのったころに戦死するものとも言っている。 著者は何度も戦友を失い、沖縄戦中の台湾では2機vs36機の空中戦を戦い抜いている。 日本軍=特攻・突撃というイメージだが、戦闘機パイロットは自分の死を無駄にしない。 捕虜になるくらいなら、体当たりして死を選ぶのだが、無益な死は選ばない。 著者も台湾戦で絶望的な空中戦を生き残ったのは、できるだけ敵を無力化し、次の戦に備えるということ。 戦争中に死を選ぶのは簡単なことだったが、生き抜いて次にまた敵を倒すということは難しいこと。 その後、著者は教官となって教えた少年兵が特攻していくのを何度も見送り、「次は自分が」と思っていた。 特攻隊に選ばれ、出撃命令が出た際に終戦となり、一命をとりとめた。 著者は「これも運命」ということで戦後は戦友の墓を見舞い、戦いの記録を残すべく本書を上申した。 マニア向けの1冊
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