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君がいないと小説は書けない の商品レビュー

3.2

18件のお客様レビュー

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2022/07/24

この作者の小説は、ストーリーの面白さはもちろん、家族に当たり前のかたちなんてない、縛られる必要はないんだと思わせてくれ、家庭をうまく回せていない身としては、いつも励まされるような思いで読んできた。 パニック障害とか、離婚問題が泥沼化して今の奥さんとは事実婚なのだとか、私生活での困...

この作者の小説は、ストーリーの面白さはもちろん、家族に当たり前のかたちなんてない、縛られる必要はないんだと思わせてくれ、家庭をうまく回せていない身としては、いつも励まされるような思いで読んできた。 パニック障害とか、離婚問題が泥沼化して今の奥さんとは事実婚なのだとか、私生活での困難が背景にあったことは最近になって知った。 身辺雑記、エッセイのような不思議な小説である。この作者の小説には、哲学的な考察とファンタジー要素が絶妙に入っているものが多いが、この小説も実生活で関わった人々や過去の作品への思いが語られる一方、不思議なエピソードも挟まれ、どこまでがフィクションなのかと思いつつ、最後まで楽しく読める。 まあ、若い妻の浮気疑惑(しかも事実はわからないまま)だけでこんなに引っ張るのもすごいと思う。 たぶんまだ詳しく書けない事情があるのかもしれないけど、前妻との諍いと別居、一人息子にひどい言葉を言ってしまった深い後悔など、振り返れるときがきたら読んでみたい。

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2022/05/21

41ページで脱落。 「女性の子供を産むという行為は、子供をやがては殺すという行為でもある」の件でギブアップ。 もう少し寛容になり、時間のある時に再チャレンジするかもしれない。

Posted byブクログ

2021/11/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

過去の作品でも女性観の偏りが気になったことはあったけれど今回の中盤に出てくる、 ・女が出世したくないのはスーツのせいだ ・女が買い物好きなのは自分で支払わないからだ の2点があまりにも意味分からなすぎて今後まともに読める気がしなくなってきた。

Posted byブクログ

2021/10/26

自伝「的」小説なんて言葉に踊らされ良いのか?  「私」小説でもないんだから。  実を、きっと虚が包んでいるに違いない。そう思って読んでいくと、友人達の別れかな託されたメッセージの行方は。  ことりさんとのことや、佐藤さんのことは、なんか多分読者へのサービスであるような。

Posted byブクログ

2021/05/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

白石一文さん大好きで、20年前から新作出たら必ず読んでいます。 前作「プラスチックの祈り」同様、主人公が小説家で父親も小説家で、もとは編集者という経歴やパニック障害を患った経験も、そっくり白石一文氏本人のことのように読めた。そうくると何か、え?また?とちょっと残念な感じがしました。私の大好きな作品「私という運命について」など、白石一文さんが書く女性も好きだったし、なんか小説という形をとっているのにただのおじさんの独白みたいで。(言いすぎ?)それに、「前作が何の話題にもならず黙殺されたので東京を離れた」というくだりや、過去の自身の作品中の文章を「かつて私は・・・・と書いたがそれは・・・」と引用しているのも、全部読んでいるファンとしては、あの作品のことだな、と分かってうれしい人もいるかもしれないけど、私はそうは感じなかった。そういう引用も、この小説は小説という作品ではなくて、作家のつぶやきになってしまっている感じがした。(ごめんなさい)。 最後の方は、浮気疑惑のある妻についてあーでもないこーでもないとうだうだ考えつつ、結局は自分にとっての彼女の存在の大きさを認識する、という(まぁ、タイトルからして当然予想のつく)結末でした。 そりゃあそうよね、という展開でありながら、やっぱり心に響くのはさすがの文章です。 このあと白石一文作品の方向性はどうなっていくんだろう?次作を期待しつつ、もう一度かつての名作を読み返したくもなった。

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2021/05/15

読んでいくうちに、この小説は主人公のことなのか著者本人のことなのかの区別がだんだん曖昧になりつつも、人生についていろいろ考えさせられた。ト書きの描写が論理的で、男性ってだいたいこう考えてるよなぁ、と妙に納得した。

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2021/05/13

んー。 冗長。面白くない。 話があっちこっちに飛びすぎ。 ついていけない。 途中で何度も挫折しそうになった。

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2021/03/14

雪景色の、曇った空の中に白い鳥をさがす主人公の視点で小説が終わる。自分がこの先どこに連れていかれるのか不安混じりの期待感に包まれる終わり方が心地よかった。

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2020/09/09

ラスト、鳥肌たった… 「運命のひと」と書くと陳腐になるが、人生とはそうやって「ぴたりとピントの合う双眼鏡を持ち合わせている」相手を探し求める営みなのかもしれない。 私小説でもなく、エッセイでもないけれど、白石一文自身をモデルにした小説。 編集者、パニック障害、直木賞、ことり、度...

ラスト、鳥肌たった… 「運命のひと」と書くと陳腐になるが、人生とはそうやって「ぴたりとピントの合う双眼鏡を持ち合わせている」相手を探し求める営みなのかもしれない。 私小説でもなく、エッセイでもないけれど、白石一文自身をモデルにした小説。 編集者、パニック障害、直木賞、ことり、度重なる引越し、人々との、縁。 これまでの氏の小説の根底を流れる、「圧倒的な人生哲学と幸福論」を垣間見ることができる。垣間見るというかもう怒涛の勢いで流れ込んでくる。くるしい。 その思想は一見刹那的で奔放に見えるけれど、逆だ。人生で起きる全てのことには意味があり、繋がっている。 平坦に、時に冷たくも見えるその裏側で、こんなにも全身で愛を叫ぶ人は見たことがない。これは「この世の全部を敵に回して」を読んだ時から変わらない感想。どうしてこんな切ない叫び方ができるんだろう。 例によってその生き方自体には全く共感できないのだけれど、それは共感できないのか、諦めているのか。羨ましい、と思う気持ちもある。 人生は、「我、かく生きたり」という壮大な承認欲求を満たす作業ともいえるかな…それなら少し共感できるかもしれない。 「自分のことを一番よく知っている他人の死は、限りなく自分自身の死に近い」 「どれほどピントの合った相手でも、見ることをやめてしまっては、その人の双眼鏡が一体どちらを向いているかさえ読み取れなくなってしまう。」

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2020/08/26

最後まで良くわからず・・・のところが著者ですね。 前作も金沢が出てきて、今回も隣の町野々原市ともじっているけど、あとパン屋さんもあるある・・・ と、我が町との対比を楽しみながら、どこまでがフィクションなんだろうと著者の頭の中を覗きにしているような物語。 で、タイトルはインパクト...

最後まで良くわからず・・・のところが著者ですね。 前作も金沢が出てきて、今回も隣の町野々原市ともじっているけど、あとパン屋さんもあるある・・・ と、我が町との対比を楽しみながら、どこまでがフィクションなんだろうと著者の頭の中を覗きにしているような物語。 で、タイトルはインパクトがあって、最後のどんでん返しを期待したけれど、なんだか肩透かし。 といつも思いながらも、また自作を読んでしまうという魔法。

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