科学史の核心 の商品レビュー
人文系の歴史と理系の自然科学の融合の試み。科学の進歩と世界史をリンクさせた一粒で二度美味しい一冊。 科学の発展に居たら背景を歴史を基にして記述していくという独自のスタイルの作品。 イギリス王政復古の頃のニュートン、フランス革命期の化学革命、本書で取り上げる中で最も有名なのは第...
人文系の歴史と理系の自然科学の融合の試み。科学の進歩と世界史をリンクさせた一粒で二度美味しい一冊。 科学の発展に居たら背景を歴史を基にして記述していくという独自のスタイルの作品。 イギリス王政復古の頃のニュートン、フランス革命期の化学革命、本書で取り上げる中で最も有名なのは第二次世界大戦とアインシュタインらによる核物理学の進展など。 中でも一番具体的で興味深かったのは普仏戦争に勝利したプロシア。あの「最後の授業」のアルザス・ロレーヌ地方を得る。鉄鋼や石炭の豊富な地域。産業革命に遅れたドイツは重工業特に製鉄業を振興させる。製鉄の工程で必要な高温の測定。これが十九世紀物理学とは大きく異なる量子力学を生み、アインシュタインにつながっていく。 文系の自分にもかろうじて理解できる平易な内容。世界史の知識と合わせて、目からウロコ、満足の一冊でした。
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ニュートン、ラボアジェ、ハーバーが、世界史の政治や国の動き絡みでも意識される名前かな。アインシュタインに代表されるナチスからの亡命の話は、有名すぎるので。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
イギリス、フランス、ドイツを中心としてその国々での科学の発展が述べられている。 個人的に ・現在ではありふれたものである学術誌が『発明』であったという観点 ・光の不連続なエネルギーとアインシュタインの光量子仮説というブレイクスルー ・パスツールとジョセフ少年の逸話 ・核融合炉 が新鮮な内容であった。
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