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女性たちの保守運動 の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2023/02/01

女性が政治に参画するうえでどのような政治的主体性を立ち上げるのか(母か女性か)という分岐点が、右派運動においても同様に重要なことを示す。特に慰安婦問題というセクシュアリティがかかわるところで「女性」という主体性および「女性の人権」という言説を積極的に動員する運動のありようが指摘さ...

女性が政治に参画するうえでどのような政治的主体性を立ち上げるのか(母か女性か)という分岐点が、右派運動においても同様に重要なことを示す。特に慰安婦問題というセクシュアリティがかかわるところで「女性」という主体性および「女性の人権」という言説を積極的に動員する運動のありようが指摘されている。

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2022/03/29

博士論文をもとにした書籍であるが、かなり加筆修正したと書いてある。  ジェンダーについて博士論文を書く場合には参考文献となるであろうが、卒論でこれを参考にして研究を行なうには難しいような気がする。したがって、学部の学生のために、あるいは新書版あたりで書かれた本の方が読みやすいよう...

博士論文をもとにした書籍であるが、かなり加筆修正したと書いてある。  ジェンダーについて博士論文を書く場合には参考文献となるであろうが、卒論でこれを参考にして研究を行なうには難しいような気がする。したがって、学部の学生のために、あるいは新書版あたりで書かれた本の方が読みやすいような気がする。

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2021/04/11

男女共同参画反対運動、「行動する保守」の諸団体による「慰安婦」バッシングを主に取り上げ、現代日本社会における女性たちの保守運動の実態を実証的に明らかにすることを通して、女性たちの保守運動が成立している要因を、保守運動内部のジェンダー構造と運動外部の社会構造に着目しながら考察。 「...

男女共同参画反対運動、「行動する保守」の諸団体による「慰安婦」バッシングを主に取り上げ、現代日本社会における女性たちの保守運動の実態を実証的に明らかにすることを通して、女性たちの保守運動が成立している要因を、保守運動内部のジェンダー構造と運動外部の社会構造に着目しながら考察。 「保守運動に参加する女性」というところに着目したこと自体が興味深いが、女性たちの保守運動が「ケア・フェミニズム」につながる要素があることを指摘するなど、保守運動や右傾化について考える上で示唆に富む内容となっている。 一部、内容に影響しそうな誤記述と思われる箇所があったのが気になった。

Posted byブクログ

2021/03/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長かったけど面白かった。いろいろ説得的。大佛次郎賞も納得。そういう頭の中になるのかー,といろんなところで興味深かった。

Posted byブクログ

2021/07/14

面白かった。 前から「なんで女性がそんなこと言えるの?」と思ってたが、そうではなくて「女性だからこそ言える」んだということがわかった。そしてそういう草の根運動の一般女性(家族間の心の交流を大事にしていて「こういう温かな思いが生まれる場を失いたくない」と経験ベースで語るイメージ)と...

面白かった。 前から「なんで女性がそんなこと言えるの?」と思ってたが、そうではなくて「女性だからこそ言える」んだということがわかった。そしてそういう草の根運動の一般女性(家族間の心の交流を大事にしていて「こういう温かな思いが生まれる場を失いたくない」と経験ベースで語るイメージ)と、自民党女性保守政治家みたいなのはちょっと違う(後者は、前者と保守男性(家族は国家の基盤であるという、家族と社会・国家を同心円上にとらえる考え方)の言説をつなげる役割を果たしている)こともよくわかった。 終始抑制された語り口で価値判断が入り込んでいないため、リベラル系の議論によく起こりがちな「うーん、その通りなんだけど…、」という胸焼け感がなかった。 おもしろかった。いいなぁー 私も賢くなりたい。

Posted byブクログ