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レバノンから来た能楽師の妻 の商品レビュー

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2021/07/11

能楽師の妻兼マネージャーとして能の魅力を国内外に発信し続ける著者の生い立ちや子育て、能を通じての異文化交流、母の介護について書かれた本。 本書は、著者のマドレーヌさんが伝統ある能楽師に嫁ぎ、文化や価値観の違いに戸惑いながら、夫の梅若猶彦さんと共に能楽を国内外に発信する姿が書かれ...

能楽師の妻兼マネージャーとして能の魅力を国内外に発信し続ける著者の生い立ちや子育て、能を通じての異文化交流、母の介護について書かれた本。 本書は、著者のマドレーヌさんが伝統ある能楽師に嫁ぎ、文化や価値観の違いに戸惑いながら、夫の梅若猶彦さんと共に能楽を国内外に発信する姿が書かれています。その中で、能についてわかりやすく説明されています。 また、子育てを通して見えてきた日本や海外の教育の違いも書かれています。今後は、多様性を知る教育も大事であることが、本書を読むとよくわかります。 日本の古典芸能の一つである能楽。日本文化であるにもかかわらず、能楽のことを知っている日本人はそんなに多くないと思います。能楽を知る最初の一冊として、本書はオススメです。本書を読み終えると、梅若猶彦さんの能を見てみたいと思うようになります。

Posted byブクログ

2020/08/26

初め、能楽師の妻が、外国人?と、、、、偏見の目で、手に取ったのだが、・・・ 歌舞伎にしても、相撲にしても、、、、男性を主とする継続的伝統的な日本の中に飛び込んで、大丈夫なの?と、心配せずには、いられないような・・・ そして、又、レバノンという国の内紛的な戦争も・・・ 普通では...

初め、能楽師の妻が、外国人?と、、、、偏見の目で、手に取ったのだが、・・・ 歌舞伎にしても、相撲にしても、、、、男性を主とする継続的伝統的な日本の中に飛び込んで、大丈夫なの?と、心配せずには、いられないような・・・ そして、又、レバノンという国の内紛的な戦争も・・・ 普通では、こんな人生を歩まれることは、無いのに。 苦労の中い飛び込むようで・・・ 子育ても、大変だったと、思う。 子供にとって、祖国は?自分自身が、自由に、明るく生活できるのはどこの国であろうと、、、 知っている方も、日本人であるが、アメリカ人と結婚して、子供は、日本人的な黒髪であり、日本語は、わからないで、英語のみ・・・・それなのに、日本人扱いで、疎外されていたことがある。 見た目だけでの評価する人間も多い。 ご苦労が、一杯あった事だろう。 日本芸能の能を好きでなかったら、続かなかった事だろう。 自分たちの家族を日本で、一緒に過ごしたのも、そして、母親を看取ったのも、素敵で、この方の、聡明さを感じる本であった。

Posted byブクログ

2020/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

能楽師、梅若猶彦の妻、マドレーヌの半生が語られた作品。1970年代にレバノンから日本にやってきて、能楽師と出会い、結婚、そして日本の古典芸能の継承する家族の中での苦労や努力は私たちには想像を絶するものだっただろう。レバノンの内戦のため、家族が世界中に散り散りバラバラになってしまったという辛い背景がある。 私と同年代の女性である。日本にやってきたのは50年ほど前のこと。まだ「外人」しかも中東からの女性となれば、物珍しく、奇異な目で見られることが多かったと思う。その上同じ日本人でもそのような家柄の人と結婚すると考えると、尻込みするであろう古典芸能を継承する一家に加わるとなれば、伝統、しきたりなど知らないことばかり、覚えなくてはならないことばかりだっだろう。 ある意味、伝統芸能を継承する家柄ということをあまり知らずにいたため、結婚もできたのかもしれない。 受け入れがたいこともあったと思うが、古典芸能、「能」を日本人とは一味違った目で見、その普遍的な素晴らしさを感じ、「能」の魅力を世界に発信しファンを作っていく努力をし続けているのも、著者ならではなのだろう。 芯が強く、自分というものをしっかりと持って、しかも今自分がいる環境で最善の努力をするというグローバルな女性である。

Posted byブクログ

2020/02/12

【何はともあれ、わたしがこれまで目指してきたのは、「能の愛好家を増やすこと」でした】(文中より引用) 内戦の続くレバノンを離れて訪日し、能楽師と結婚することとなった著者の梅若マドレーヌ。彼女が経験した能の世界、そして日本での異文化体験や生活について語り尽くした作品です。訳者は、...

【何はともあれ、わたしがこれまで目指してきたのは、「能の愛好家を増やすこと」でした】(文中より引用) 内戦の続くレバノンを離れて訪日し、能楽師と結婚することとなった著者の梅若マドレーヌ。彼女が経験した能の世界、そして日本での異文化体験や生活について語り尽くした作品です。訳者は、翻訳家として活躍する竹内要江。 稀有な人生を歩んできた一人の証言として興味深いことはもちろんのこと、能についての一風変わった手引書となっている点も高く評価できる一冊。「このような人がいたのか!」という純粋な驚きに胸打たれる読書経験でした。 能の舞台にも足を運んでみたい☆5つ

Posted byブクログ