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梅と水仙 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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女子教育に捧げた父子の生涯

女子教育の先駆者として生涯を捧げ、現在の津田塾大学を創設した津田梅の前半生を中心に描いた伝記小説である。その軌跡は、梅が生きた時代を考えれば殊更、波乱に満ちたものであり、自身のプライドとコンプレックスのはざまで迷い、懊悩しながらの道であったが、梅の偉業は、本書のタイトルに援用され...

女子教育の先駆者として生涯を捧げ、現在の津田塾大学を創設した津田梅の前半生を中心に描いた伝記小説である。その軌跡は、梅が生きた時代を考えれば殊更、波乱に満ちたものであり、自身のプライドとコンプレックスのはざまで迷い、懊悩しながらの道であったが、梅の偉業は、本書のタイトルに援用されている父親「仙」の薫陶がなければ成し遂げ得なかったことも事実であろう。平易な筆致も相まって一気に読ませる。

fugyogyo

2022/07/09

植松さんの本で、初めて⁈面白くなかった。 梅の言動が、なんかイライラして、全然共感&感情移入できず、もう少し魅力的に描けたのでは?とも思えるけど、単にこういう人だったのかもしれない。 女子で初めて、というような期待値が高かったのもあるが、心に響くものが何もないという、無駄な時間と...

植松さんの本で、初めて⁈面白くなかった。 梅の言動が、なんかイライラして、全然共感&感情移入できず、もう少し魅力的に描けたのでは?とも思えるけど、単にこういう人だったのかもしれない。 女子で初めて、というような期待値が高かったのもあるが、心に響くものが何もないという、無駄な時間となってしまった。うーん、、、。この言葉素敵だなというような引っかかりもなかった。残念。

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2021/08/18

とても読みやすく、サラッと読めました。 津田親子に焦点をあてているので、父と娘、どちらもざっくりとした内容でしたが、お父さんという人も、たくさんの事業を成した人だったのですね。 明治維新後の落ち着かない時代だからこそなのか、志を持つことは、自分を奮い立たせる原動力になるのかと...

とても読みやすく、サラッと読めました。 津田親子に焦点をあてているので、父と娘、どちらもざっくりとした内容でしたが、お父さんという人も、たくさんの事業を成した人だったのですね。 明治維新後の落ち着かない時代だからこそなのか、志を持つことは、自分を奮い立たせる原動力になるのかと思いました。 この時代から、女性に求められた教育というものが、今の私の中にあるのか、わかりませんが、ほんの少しはあると信じたい。

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2020/11/10

江戸から明治、全てが瓦解するその舞台、昨日が過去へ明日が未来へと激変する中に【梅】がいるそして【仙】もいる。津田塾、青山両大学の創設に関わった親子の生き様の軌跡を辿ることが、幕末から維新の国家最大の激変の縮図を紐解く、新たな視座を与えてくれたことに感謝です。わずか九歳で岩倉使節団...

江戸から明治、全てが瓦解するその舞台、昨日が過去へ明日が未来へと激変する中に【梅】がいるそして【仙】もいる。津田塾、青山両大学の創設に関わった親子の生き様の軌跡を辿ることが、幕末から維新の国家最大の激変の縮図を紐解く、新たな視座を与えてくれたことに感謝です。わずか九歳で岩倉使節団に随行し、父の期待に応えようとする健気な梅の姿が読後も脳裏から離れません。

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2020/02/25

津田梅子の生涯。合わせて父親津田仙の事も。 6歳でアメリカに留学した梅子。 父親が決めた事だけど、父親もなかなか日本の為に尽くした方なんですね。 まったく知りませんでした。 2人が幕末の時代に苦労しながらも女子教育の為に奮闘した事が、とてもわかりやすい文章で書かれています。 ...

津田梅子の生涯。合わせて父親津田仙の事も。 6歳でアメリカに留学した梅子。 父親が決めた事だけど、父親もなかなか日本の為に尽くした方なんですね。 まったく知りませんでした。 2人が幕末の時代に苦労しながらも女子教育の為に奮闘した事が、とてもわかりやすい文章で書かれています。 まずは表紙が素敵で手に取りました。

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2020/02/08

書き下ろし 津田梅を描いた小説はいくつか読んだが、これが一番面白い。父親を一緒に描いていて、時代背景をいっそう生き生きさせ、感動的な場面もたくさんある。さすが植松三十里の筆の力。 佐倉藩士津田仙は、藩主堀田正睦が老中になったため、幕府のアメリカでの軍艦買い付けに同行し、アメリ...

書き下ろし 津田梅を描いた小説はいくつか読んだが、これが一番面白い。父親を一緒に描いていて、時代背景をいっそう生き生きさせ、感動的な場面もたくさんある。さすが植松三十里の筆の力。 佐倉藩士津田仙は、藩主堀田正睦が老中になったため、幕府のアメリカでの軍艦買い付けに同行し、アメリカの農業に注目して、西洋野菜を栽培、缶詰でもうけ、農学校を作って材を育て、農業雑誌で啓蒙に努めた。6歳の娘を留学させたのにはポリシーがあったのだ。しかし、日本語を忘れるような開拓使のというか黒田清隆のPRのための長期留学計画は無茶だったと思う。 留学生仲間には、戊辰戦争で徹底的に打ち負かされ領地を追われた会津藩の家老の娘で、大山巌夫人となる山川捨松がいて、彼女の背景や目指したものも面白かった。一方英語ができるだけで目指すものがない津田梅は、再留学して大学で生物学を学ぶ。このあたりは知らなかったが、作者はこのへんの父親との重なりにインスパイアされたのだろう。 津田塾創設のあたりはカットされているが、そのあたりも画いてほしい。

Posted byブクログ