青空 の商品レビュー
文を読んでも、曲が流れてくる。不思議だ! いい歌だ! 良い詩だ! メッセージの吉本ばななさんの文も、共感した! マーシー、ありがとう!
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映画「私のはなし 部落のはなし」を最近見た。 卒業して社会に出たと思われる若い男子3人が、自分の生まれ育った部落のことなどを思い思いに語る場面。一通り語ったあとで各自がスマホを取り出し、1人がコードを見ながらギターを弾き、2人は歌詞を見て歌い始めた。 それが「青空」だった。 -...
映画「私のはなし 部落のはなし」を最近見た。 卒業して社会に出たと思われる若い男子3人が、自分の生まれ育った部落のことなどを思い思いに語る場面。一通り語ったあとで各自がスマホを取り出し、1人がコードを見ながらギターを弾き、2人は歌詞を見て歌い始めた。 それが「青空」だった。 -生まれたところや皮膚や目の色で いったいこの僕のなにがわかるというのだろう- なにげないシーンだったが、3人が歌う「青空」には特別な感情がこめられているのが伝わった。 「青空」が収録されたアルバム“TRAIN-TRAIN”は1988年発売。私が大学生だったその当時はブルーハーツ人気絶頂期とも言えた頃で、このアルバムもすごくヒットした。 つまり「青空」が世に出たのは今から30年以上も前。その歌が時代を越えてそれぞれの世代になぜ歌い継がれているのか?発売当時から聞いていて歌詞も頭に残っているつもりの私が、今あらためてこの本で「青空」の歌詞を再度かみしめようと考えた。 今になって歌詞をよく読むと、当時思わなかったあることが頭に浮かんだ。 ――この歌って、1本の筋の通ったストーリーって実はないんじゃないの? 3つくらいの短い断片的な詩をコラージュのようにつなぎ合わせているのでは? だって、「騎兵隊がインディアンを打ち倒すように憂鬱を打ち倒してほしい」のと「誠実さがなく笑っているやつがいる」のと「生まれたところなどで僕の何がわかるのか」という内容は、直接はつながらない。 でも、それだからこそ、唐突な形で出現する「生まれたところや~」の部分の歌詞が、より強く、より印象的に聞き手に迫ってきていると私は考える。 だから、部落という、生まれたところで自分自身を勝手に判断される可能性をもつ若者たちは、気負わずさらりと歌い出せるけれど、だけどこのフレーズのところだけは互いに目配せをするかのように自分たちに当てはめて歌えたのだと私は解釈した。 次にイラストレーションに触れたい。 Botchy-Botchyのイラストを初めて見たとき、正直に言えば戸惑った。便所の落書き? いやしかし何度も見るうちに、印象が変化していった。歌詞がコラージュでは?と思い至ったのも、イラストを見てそう思いついたからだ。 それに一見グロテスクなイラストも、視点を少しずらせば、グロテスクなのは現実のほうであって、イラストは現実を技巧的にカリカチュア(caricature)したものだと考え方が変わった(元首相の銃撃事件がこの発想のもとになった)。 それに、Botchy-Botchyは生真面目に歌詞の内容をイラスト化しているというよりも、遊び心を随所にちりばめているのもわかった。だって「隠しているその手をみせてみろよ」では、覆面レスラー同士がリングで闘っているシーンだよ。それで1人のレスラーが何やら凶器を出そうとしていて、その歌詞にこのイラストを当てはめるんかい、と笑いながらツッコんだ。 あえて蛇足を付け加えるとすれば、吉本ばななのメッセージは、ファンの感想レベルを越えておらず、いらない。
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偶々返却に行った図書館で見つけた大人の絵本。歌詞はもちろん、Botchy-Botchyさんの絵がすごくいいです。色んな物語が浮かんできます。誰が考え付いたんだろう?現代書館さんすごい。他にもあるんだろうか?
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