翼がなくても の商品レビュー
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図書館で背表紙のあらすじを読んで、そうなんだーと思って本棚に本を戻そうかなと思ったらところで『御子柴弁護士』の名前を見つけて、つい手に取ってしまいました。 アスリートってお金がかかるよなぁってうっすら思っていたけど、パラアスリートとなると私の想像以上なんだなぁとしみじみ感じました。人によっては治療を続けてる人もいるだろうし、年齢とともに装具も変えていく必要あるだろうし。 ミステリーとアスリートのスポーツ小説のハイブリッド、面白かったし感慨深かったです。 結末は何となく想像してたけど、手紙が切なかったなぁ…
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殺人事件とパラスポーツがどこでどうやって結びつくのか…あの人が怪しいのかな?とか思ってるうちに物語に引き込まれて最終的には感動しました。 知らなかった障害者の事についても少し知れた。
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幼馴染に車で轢かれて足を失った沙良。その相手が死体で発見される。捜査の担当はあの犬養刑事。そして相手の弁護士は御子柴と来ると、丁々発止の遣り取りが期待されたのだが、、、 障がい者スポーツということもあるのか、犬養刑事も腰が引けているような気がする。 何が何でも自分の思うように進め...
幼馴染に車で轢かれて足を失った沙良。その相手が死体で発見される。捜査の担当はあの犬養刑事。そして相手の弁護士は御子柴と来ると、丁々発止の遣り取りが期待されたのだが、、、 障がい者スポーツということもあるのか、犬養刑事も腰が引けているような気がする。 何が何でも自分の思うように進めて行く沙良。高性能で高額な義肢を2度も購入した沙良とくれば、その費用の捻出もあり、死亡の経緯も想像できてくる。 結末は御子柴弁護士と犬養刑事の良い話しにもってきているが、二人のキャラから何かスッキリしない。
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結果を出すためにこんな無理をするなんて、やはり一流のアスリートは、勝利への執念が人の何倍も何十倍もなければ成功しないんだな、と終始感じながら読書。 ただ目標を見失うことで、足元が崩れ落ちる恐怖は理解できる。とはいえ、五体満足な自分にはその痛みを完全には想像はできないが。 自分だけでなく他の人の想いを背負っていたからこその無茶だったのかと、ラストに泣いた。
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事故によって足を切断したアスリート紗良がその障害を受容し新たな目標を得るまでの過程がきれい事抜きで表現されていた。 そこに事故の当事者である幼なじみ泰輔が殺害された事件の捜査に犬養、泰輔の弁護士として御子柴が登場するのもこの作家のファンとしては有り難い展開。 紗良がストイックに自分を追い込んで結果を求める姿は無条件に応援できた。 犬養VS御子柴の結果も(本来は良いことではないが・・)清々しいものであった。
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フォローしている方のレビューを読んで「読みたい」に入れていた本。 陸上200m走でオリンピックを狙う市ノ瀬沙良は交通事故に巻きこまれ左足を切断せざるを得なくなる。加害者は隣家の幼馴染みの相楽泰輔だったが、沙良が隣家で引き籠る泰輔に恨みを募らせる中、泰輔が部屋で殺害された姿で見つ...
フォローしている方のレビューを読んで「読みたい」に入れていた本。 陸上200m走でオリンピックを狙う市ノ瀬沙良は交通事故に巻きこまれ左足を切断せざるを得なくなる。加害者は隣家の幼馴染みの相楽泰輔だったが、沙良が隣家で引き籠る泰輔に恨みを募らせる中、泰輔が部屋で殺害された姿で見つかる…。 ここから物語は二つの流れに。 ひとつは、泰輔の事件を追う警察の捜査。こちらには、犬養隼人刑事と御子柴礼司弁護士が登場。完璧なポーカー・フェイスを操る御子柴に食い下がる犬養。丁々発止のやり取りが楽しめる。 もうひとつは、沙良が義足のランナーとして再び200m走に挑んでいくお話。パラアスリートを巡る世界を描いて、こちらもまた面白いが、二年先までスケジュールが詰まっているような著名な義肢製作者が時間を割いてくれたり、その縁で東大の研究所がサポートしてくれたりと、うまく行き過ぎるのがやや不満。身体をライバルと同じにしてライバルと同じ走法に変えるというのも、ちょっと無理筋じゃない。 二つの話が交わるところ、トリックは分からなかったが、沙良がどうして高価な義足を手に入れることができたかは想像の範囲。いつもは悪辣さが目立つ御子柴がなんだかいい人に見えた。 今年の4月から障害者差別解消法の改正により事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されたが、268頁の『鬼怒川は自分の眼鏡を指差した。「これがなければ日常生活にも事欠く有様ですけど、自分では大した障害だとは思っていません。それと一緒ですよ」』という文章は、合理的配慮が障害のある人もない人も同じようにできる状況を整えることが目的であり「特別扱い」ではないということを伝えるための、とても分かり易い例示だった。
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企業の陸上部でオリンピックを狙っていた主人公だったが、交通事故で脚を失ってしまった。犯人がよりによって、幼馴染だった。左脚を失ったが絶望の淵から這い上がり、義足を作りアスリートに戻る事を決断。そして、パラリンピックを狙うプロ選手と出会いその人に勝つ為に、走りまでも変えてしまう情熱...
企業の陸上部でオリンピックを狙っていた主人公だったが、交通事故で脚を失ってしまった。犯人がよりによって、幼馴染だった。左脚を失ったが絶望の淵から這い上がり、義足を作りアスリートに戻る事を決断。そして、パラリンピックを狙うプロ選手と出会いその人に勝つ為に、走りまでも変えてしまう情熱。幼馴染の犯人は殺されてしまう。2個目の義足を作ったが金の出どころを刑事に怪しまれながらも見事に、プロ選手に勝ち越す!中々面白かった。
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こんなのも書けるのか、中山七里さん!! スポーツ、サスペンス、御子柴弁護士に犬養刑事! 走りたくなる話。 多分、もっと、爽やかな話にもできたと思うのに、そこに事件を絡めていくっていうのがなんとも愉しめる。 今後のさらちゃんに期待!
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陸上選手ってほんまに走るの好きなんや。 走るの好きってのが共感できなさすぎて、ただ足速く生まれたからやってるんやと思ってた。ごめんな。 アスリートに限らず、やりたいことができないのってめっちゃストレス溜まるよな。
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物語としては面白かったけど、主人公にどうしても共感できなくて、妙ないらだちがあった。 あまりにも自分と主人公が違いすぎる。 それは、他の小説でも多々あること。 境遇が違いすぎる、性格が違いすぎる…… でも、それを物語に入り込んで想像の中で主人公をぐっと自分に引き寄せていくことで...
物語としては面白かったけど、主人公にどうしても共感できなくて、妙ないらだちがあった。 あまりにも自分と主人公が違いすぎる。 それは、他の小説でも多々あること。 境遇が違いすぎる、性格が違いすぎる…… でも、それを物語に入り込んで想像の中で主人公をぐっと自分に引き寄せていくことで共感出来たりするんだけど、この主人公はどんどん遠ざかっていくばかりだったわ。 まあ、とにかくリアリティが感じられなかった。 両親が途中から脱落したのも不自然だったなあ。
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