あの子の秘密 の商品レビュー
面白かった!子供向け(小学校高学年くらい?)だけあって読みやすさは抜群。 舞台は小学校。登場人物は、他人との間に分厚い壁を作っている小夜子、人に触れると心が見える明來(あくる)、小夜子に昔の過ちを謝りたい優歌、優歌の友だちの巴、お姫様みたいにキラキラしてる美咲。 そして小夜子...
面白かった!子供向け(小学校高学年くらい?)だけあって読みやすさは抜群。 舞台は小学校。登場人物は、他人との間に分厚い壁を作っている小夜子、人に触れると心が見える明來(あくる)、小夜子に昔の過ちを謝りたい優歌、優歌の友だちの巴、お姫様みたいにキラキラしてる美咲。 そして小夜子のイマジナリーフレンド(心の中に作り出した友だち)の黒猫。 物語の視点は小夜子と明來でコロコロ変わる。途中でちょっと「どっちだっけ?」と思う時もあったけど、友だちの呼び方などで分かるので許容範囲。 登場人物ーのキャラが立っていて、物語を引き立てている。「こういう子いたなぁ。」と想像しやすく、自然に物語の世界に没入できた。 ファンタジー要素もありつつ、ハッピーエンドで読後感良好。繰り返しになるけど面白かったです。
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娘に勧められて読みました。誰にも見えない黒猫の存在が不思議な世界に連れて行ってくれます。友達のわだかまりが溶けていく様子が子供の頃の気持ちを思い出しました。素敵な話。
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読む前は小夜子にそんな秘密の友達黒猫がいるんだなと思ったけど、読んだ後は黒猫がそんな思いをしてどんどん小夜子から離れて行くのがさみしかった。
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高学年女子ってこんな感じなんだ! しっかり大人 大人のこともよく見てるし分かってる 大人が見ている子どもの姿はほんの一面ということ
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誰にも見えない黒猫の友だちがいる小夜子と、触ると人の心がわかる明來のお話。 小夜子に友だちを作るために、黒猫が離れていったのが切なかった。大事な友だちのために、自分がいなくなることを選ぶのは、つらいと思う。小夜子と黒猫が元に戻れてよかった。 黒猫を探すために、明來が小夜子の心の中...
誰にも見えない黒猫の友だちがいる小夜子と、触ると人の心がわかる明來のお話。 小夜子に友だちを作るために、黒猫が離れていったのが切なかった。大事な友だちのために、自分がいなくなることを選ぶのは、つらいと思う。小夜子と黒猫が元に戻れてよかった。 黒猫を探すために、明來が小夜子の心の中にもぐっていった場面が印象に残った。みんながんばった。でも、宇宙の果てのことを考えると眠くなるというのを試してみたけど、ぼくは、考えちゃって逆に眠れなかった。 中心になっている3人以外にも、たくさんの人が出てきて、その人たちの気持ちがたくさん書いてあるのもよかった。 たとえば、一見意地悪だけど、本当は小夜子と友だちになりたかった美咲のお兄ちゃんは、引きこもり。お兄ちゃんは、優しくて、他人のことを考えられる賢い人なのに、周りのせいでつらい生活を送っている。美咲も、本当はお兄ちゃんと仲良しなのに、周りのせいで堂々とできないのがかわいそう。小夜子のクラスでも、意地悪な人は意地悪だし、意地悪のまま変わらない人もいると思う。2人にも、もっといい所で幸せになってほしい。(小6)
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面白すぎて1日〜2日くらいで読めた本。 小夜子と明來は2人とも秘密を持っている。だからお互い仲良くなれたんじゃないかと・・
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イマジナリーフレンドのいる1人が好きな小夜子と心の読める転校生の陽気な明來の友情のお話。 精神世界の表現が素敵で、登場人物の想いや言葉に泣いてしまい、読み終わった後の余韻に浸っている時間もとても幸福感で溢れました。 児童文学だけあって若い世代が成長するようなお話で考えさせられた...
イマジナリーフレンドのいる1人が好きな小夜子と心の読める転校生の陽気な明來の友情のお話。 精神世界の表現が素敵で、登場人物の想いや言葉に泣いてしまい、読み終わった後の余韻に浸っている時間もとても幸福感で溢れました。 児童文学だけあって若い世代が成長するようなお話で考えさせられた。
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1月7日にして、すでに今年のベストブックを読んだ気分。 とてもよかった…! 小夜子が他の子には見えない友だちを大切に思う気持ち、その友だち自身の気持ち、他人の心を読めてしまう明來の気持ちの深さを読ませてもらった。 美咲と優歌も優しい子で嬉しい。
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第2回フレーベル館ものがたり新人賞大賞受賞作で、原題は「ハロー・マイ・フレンド」。 序盤の、「小夜子」(小学六年生)の、他人を全く寄せつけない拒絶感は凄いものがあるが、そのピリピリした雰囲気を、「カシワイ」さんのニュートラルな絵が(各章の扉絵だけと、数こそ少ないが印象に残る)、...
第2回フレーベル館ものがたり新人賞大賞受賞作で、原題は「ハロー・マイ・フレンド」。 序盤の、「小夜子」(小学六年生)の、他人を全く寄せつけない拒絶感は凄いものがあるが、そのピリピリした雰囲気を、「カシワイ」さんのニュートラルな絵が(各章の扉絵だけと、数こそ少ないが印象に残る)、そっと包み込んでいる、おそらくこの組み合わせが、本書の魅力をより高めているのだと感じました。 内容はファンタジー色が強く、「明來(あくる)」の抱えた悲しみの動機が薄かったりと、気になる点もありましたが、それ以上に、グイグイ読み進めたくなる、ストーリーテリングの面白さが勝り、小夜子と明來以外にも、「優歌」や「巴」、「美咲」といった、個性的なキャラクターの描き方も魅力的でした。 それから、小夜子の抱えた深い悲しみについて、おそらく想像力や感受性が豊かな彼女のことを、分かってあげることができなかったことが発端となり、以来、不信感でいっぱいになった彼女でしたが、その閉ざされた心を再び開かせようとしたのは、『友だちって何?』ということでした。 『友だちって、なろうと思ってなるもんじゃないよう。困っているのを助けるから、友だちになってなんて、そんなのよくないよう』 上記の言葉は、小夜子に向けたそれではないのだが、実は小夜子自身、大切なものへの想いが強すぎたことと、自分一人で抱えすぎたことが、無意識に答えを狭めており、がんじがらめとなっていたところに、ただ好きという理由だけで訪れた、その友だちは、まさに小夜子の心の扉を開く、大きな鍵だったのです。 そして、その扉の先に待っていた大切なものの真意とは、なんだったのか。そこに待っていたのは、私の想像を上回った、その複雑な思いと、心の存在の不確かさでした。 『心っていうのは、いまだに人知のおよばないものなんだ。大きくて、深くて豊かにいろんなものを秘めている』 「心というものは確かに存在するのか」という問いに対して、実は誰も証明することができないらしい。 しかし、それは逆に、どんなものにも心というものが、存在しているのかもしれない、ということにもなる。 おそらく、私はどこかで、そんなことはないと、高をくくっていたのかもしれないし、その浅はかさの裏には、友だちのことも、そんなふうに考えたことがあるのではないかと、自らを戒める思いを抱かせてくれて、原題の通り、友だちの素晴らしさを、様々な角度から教えてくれました。 それから本書での、○○ジ○○○フ○ン○の表現法や描き方には、とてもしっくりくるものがあり、感慨深いものがありました。 興味のある方は、是非。
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フレーベル館ものがたり新人賞第二回大賞受賞作。前半はオリジナリティあるストーリーで圧倒的に面白い。中盤には大人でも思わずはっとするフレーズの数々が存在感を放つ。そのフレーズを際立たせる展開があってこその重み。登場人物全員の振る舞いが大人顔負け。残念ながら後半が微妙。それでもこれが...
フレーベル館ものがたり新人賞第二回大賞受賞作。前半はオリジナリティあるストーリーで圧倒的に面白い。中盤には大人でも思わずはっとするフレーズの数々が存在感を放つ。そのフレーズを際立たせる展開があってこその重み。登場人物全員の振る舞いが大人顔負け。残念ながら後半が微妙。それでもこれがデビュー作、作家の力量を感じさせるには十分だった。あとがきを読むと、編集部と改稿を重ねタイトルも変わっている。当初の原稿も読んでみたかった。それにしても最近の児童書は親の離婚、シングルマザー、引きこもり、不登校などの設定が多い。
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