小松とうさちゃん の商品レビュー
非常勤講師の小松と飲み友達のサラリーマン宇佐美ことうさちゃんの話。 新幹線で隣り合わせたみどりと恋に落ちる小松。 2人のピンチを正義の味方のように助けるうさちゃん。 何でもないような普通の生活の中でまったく普通の2人のおっちゃんたちの話です。 でもなんだかとてもいい感じな2人でし...
非常勤講師の小松と飲み友達のサラリーマン宇佐美ことうさちゃんの話。 新幹線で隣り合わせたみどりと恋に落ちる小松。 2人のピンチを正義の味方のように助けるうさちゃん。 何でもないような普通の生活の中でまったく普通の2人のおっちゃんたちの話です。 でもなんだかとてもいい感じな2人でした。
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きっとどこにでもいるような中年二人。絲山秋子の晒し方、拾い方にかかるとなぜか彼らが愛おしく思えてくる。併録の「ネクトンについて考えても意味がない」の異種生物間精神的交流噺も良かった。
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おじさんのあだ名がうさちゃんってところからほっこり。うさちゃんのシーンは主にネットゲーム 小松さんとみどりさんのとんとん拍子はすごかったけど、穏やかな話だから好き。 まさかみどりさんがうさちゃんのゲームの同盟だったとは、それも二役。さすがに出来過ぎだけど面白かった。
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読書開始日:2022年6月14日 読書終了日:2022年6月17日 所感 【小松とうさちゃん】 話が出来すぎてる気がする。 もう少し自然な方が好み。 みどりも小松もうさちゃんも、もう少し人柄を知りたかった。 結末ありきだったのかな。 【ネクトンについて考えても意味がない】 優しい...
読書開始日:2022年6月14日 読書終了日:2022年6月17日 所感 【小松とうさちゃん】 話が出来すぎてる気がする。 もう少し自然な方が好み。 みどりも小松もうさちゃんも、もう少し人柄を知りたかった。 結末ありきだったのかな。 【ネクトンについて考えても意味がない】 優しい作品だった。 心和らぐ大好き。 ネクトンについて考えても本当に意味がない。 影響があるのは生死に関わる時だけ ある日スーッと心がおりてきただけ 漂う漂流者でもいい 南雲咲子が羨んだように、つまるところはクラゲのように清く漂いたい 【小松とうさちゃん】 細く長くを主眼に置くと、楽しさは薄れる 【ネクトンについて考えても意味がない】 ネクトン=自力で泳げるやつ クラゲ=プランクトン ベニクラゲは死なない 【飛車と騾馬】
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どの人物も、舐められない。概ねにこにこと読み進められて癒される。 『ネクトン~』…時代に即した内容と思った。好き。
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久しぶりの絲山秋子。なんとなく、以前に比べて、世の中に近くなってきたような印象を受けた。どこか世俗から遠いところにいるような主人公•物語の調子が好きだったが、本作は、世俗の中でドタバタしている印象というか。。。悪くないのだけれど、今の自分に今一つフィットしなかった。 二つ目のクラ...
久しぶりの絲山秋子。なんとなく、以前に比べて、世の中に近くなってきたような印象を受けた。どこか世俗から遠いところにいるような主人公•物語の調子が好きだったが、本作は、世俗の中でドタバタしている印象というか。。。悪くないのだけれど、今の自分に今一つフィットしなかった。 二つ目のクラゲのほうが良かった。
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「小松とうさちゃん」読了。登場人物と似た世代、ゲームを自分はやらないが、色んなゲーム動画である程度知っているので分かる部分も合った。「リアル」は案外漠然としたものだと思う。みどりの職業は自分に向いているかもと思ったり。八重樫が主人公の話も読みたい。 「ネクトン~」も良かった。
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(八重樫という未知の存在はいるものの)全体的に優しいお話。 個人的に身近な土地の話も出てきてなんだか嬉しくなる小説。
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ごくありふれた普通のおじさん2人の日常に起こった小さなアクシデントだが、別々に語られていった先に思わぬ形で交わる。著者にとってこの2人のおじさんキャラは特別というか、作者の手元を離れて意思を持っているかのような存在らしい。ものを作る人が「降りてくる」と言いますが、そんな感じなんで...
ごくありふれた普通のおじさん2人の日常に起こった小さなアクシデントだが、別々に語られていった先に思わぬ形で交わる。著者にとってこの2人のおじさんキャラは特別というか、作者の手元を離れて意思を持っているかのような存在らしい。ものを作る人が「降りてくる」と言いますが、そんな感じなんでしょうか。この2人のキャラクターがまたいつか違う形で再登場する日がくるのかな?ちょっと楽しみです。 また、全体的に平和な空気が漂っているけど、八重樫という登場人物により底知れない不気味さが醸し出されています。著者の世界の深さをそこに感じました。
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中編「小松とうさちゃん」 短編「ネクトンについて考えても意味がない」 掌編「飛車と騾馬」(小松とうさちゃんの前作) たいてい読んだ小説に関しては、エバーノートや未公開メモに詳しめのあらすじを書くのだけれど、本作はその必要はなさそう。 50代冴えない男の、これが最後かもしれない恋を、40代のネトゲに嵌っている飲み友達が応援する。 実は相手にも事情があって……、という内容。 断章ごとに視点人物が変わる。それが3人、と思いきや4人。 タイトルふうに言い直してみれば「小松と、宇佐美と、みどりと、ほんのちょっとだけ八重樫と」というところか。 偶然が幾つか起こるが、それが虚構的に嘘っぽくなく、とはいえ事実のんべんだらりべったりの散文と違って、この偶然って面白いねーと思えるというくらいの絶妙なリアリティラインで成立している作品。 しかし個人的には、ラインを越えてあえてご都合主義的あるいは作者の恣意的、と見做せるレベル、に注目しておきたい。それでもいいのだと。 さらに俯瞰してみれば、語り手の中年女性みどりが、若者(八重樫)も少し年下(宇佐見)も、本命の同い年(小松)も3人全員、無意識的に手玉に取っておいて自分の術数にはまるで無自覚、というやや怖い構図になるが……そこまで深読みできながらも、する必要がない、という作り。 みなどこか、平均的・標準的・普通の幸せ(親世代の常識)を、掴み損ね、静かな諦観を感じながらも、自分の現状をさほど恨んだりしない。この、よさ。 掌編は措いておくとして、短編「ネクトンについて考えても意味がない」は……おお、私自身の小説だ。
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