つながらない勇気 の商品レビュー
古本屋にて購入。スマートフォン依存症の治し方を描いたものではない。私たちの生きるこの時代は、書きことばの獲得によって紡がれたことを、世界史の観点から描いている。そして新たに生まれた「ネットことば」によって、私たちが紡ぎ上げていくであろう時代を予測している。 文字(スマートフォン)...
古本屋にて購入。スマートフォン依存症の治し方を描いたものではない。私たちの生きるこの時代は、書きことばの獲得によって紡がれたことを、世界史の観点から描いている。そして新たに生まれた「ネットことば」によって、私たちが紡ぎ上げていくであろう時代を予測している。 文字(スマートフォン)は使えども使われるな、それよりは読書で教養を磨け、という今日日ありふれた警告のために書かれたものとは少し違う。齋藤孝氏や藤原正彦氏などのそれと違って、妙に押し付けがましいところがなく気楽に読めた。 ことばに凝縮された、書き手によるエネルギーをただ一人で受け止め、咀嚼、吟味することは、知的労働、つまり自分自身の身体を使って相手の立場になることを決める基本だろう。そしてそれだけが、私たちを「民」つまり眼を「無自覚」という針で潰された奴隷の身分から救い出すと私は信じている。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
結論として「読み書き」が大切というメッセージには賛同できますが、全体を通して何を言いたいのか、いまひとつ掴み切れない本でした。書き言葉=紙とインクにより印刷された言葉、ネット言葉=ネット上に書かれた言葉と理解しましたが、紙とペンによる手書きと電子機器による文書作成、活版印刷物と電子書籍の関係がごっちゃになり、頭の中が飽和してゆくような感じでした。また敬体(です・ます)と常体(だ・である)が混在した文章なので、この点で好みは分かれそうです。
Posted by
【気がつくと、一日中スマホを見ていませんか?】ネットが生活に欠かせない現代。人間本来の思考力と想像力を取り戻すために「書きことば」の力を今一度信じたい。人生を変える一冊!
Posted by
- 1