近鉄魂とはなんだったのか? の商品レビュー
1950年から2004年まで存在した近鉄バファローズについてチームの変遷と選手や関係者へのインタビューから球団の真相に迫った一冊。 野茂英雄、梨田昌孝、中村紀洋とスター選手を輩出するだけでなく、4度のリーグ優勝や江夏の21球や89年の3連勝の後の4連敗など数々の名場面を残した球...
1950年から2004年まで存在した近鉄バファローズについてチームの変遷と選手や関係者へのインタビューから球団の真相に迫った一冊。 野茂英雄、梨田昌孝、中村紀洋とスター選手を輩出するだけでなく、4度のリーグ優勝や江夏の21球や89年の3連勝の後の4連敗など数々の名場面を残した球団近鉄バファローズ。 球団がなくなって10数年経った今、関係者が語る球団についての話を読んで昭和の古き良きプロ野球を体現してる球団だと感じました。 チームを初優勝に導いた西本幸雄氏がそれまでのチームの考え方を変えたことや江夏の21球の裏側、仰木彬氏と10.19決戦を超えて翌年の優勝へと繋がることや90年代の選手と球団との確執、01年優勝、球界再編問題と昭和から平成にかけて激動の時代を生きた近鉄という球団は球史にその名を刻むとともに藤井寺という地を中心として破天荒に激しく球界を生き抜いてきたとも感じました。 また、梨田昌孝氏やラルフ・ブライアント氏、岩隈久志氏など歴代在籍した選手や浅川悟氏や足髙圭亮氏といった球団と関わりの深い方などへのインタビューも当時の熱量を感じるされるものとなっており興味深い内容でした。 個性的なメンバーが揃って時代を彩った近鉄という球団の歩みを知るとともに野茂から始まった日本人大リーグ挑戦の流れや球界再編後のプロ野球人気の拡大は近鉄という球団が無くなってから拍車がかかった事も何か因縁めいたものを本書を読んで感じました。 冒頭にあるようにOB会もなくなり、どんどん風化されていく中でもその歴史を語り継いでいかないとも感じた一冊でした。
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経営者界隈で避けては通れないのが野球の話。 とんでもなく興味ないけど、そんなに熱をあげる理由は知りたくなるので、定期的にスポーツの本を読む。 当著は、1970年の近鉄リーグ優勝から2004年の球団消滅までのノンフィクション。 ※近鉄バファローズはオリックスに吸収され楽天ゴールデ...
経営者界隈で避けては通れないのが野球の話。 とんでもなく興味ないけど、そんなに熱をあげる理由は知りたくなるので、定期的にスポーツの本を読む。 当著は、1970年の近鉄リーグ優勝から2004年の球団消滅までのノンフィクション。 ※近鉄バファローズはオリックスに吸収され楽天ゴールデンイーグルスに 江夏の21球 野茂英雄のトルネード投法と任意引退 ラルフ・ブライアントの覚醒 ホリエモンも登場した合併問題。選手会主導の初のストライキ など、聞きかじった内容が裏表ひっくるめて文章化されていてそそられた。
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子供のころ一度スポーツチームのファンになると、一生それを代えがたいことが、この本を読んでみて改めてわかった。消滅して15年超、いまだにこのような本が存在して買う人がいるということ自体その証明になると思う。 本の構成として、9イニングスに分割しているので、各年代のエピソードがほぼ均...
子供のころ一度スポーツチームのファンになると、一生それを代えがたいことが、この本を読んでみて改めてわかった。消滅して15年超、いまだにこのような本が存在して買う人がいるということ自体その証明になると思う。 本の構成として、9イニングスに分割しているので、各年代のエピソードがほぼ均等に割り振られるイメージになっており、真のファンならどのイニングも楽しめるはず。とはいえ自分としては88年~89年をもっと掘り下げてほしかった。
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あれからもう15年。消滅した球団近鉄バファローズの関係者に取材したプロ野球愛満ちたノンフィクション。 2004年11月、近鉄バファローズはオリックスに吸収され楽天ゴールデンイーグルスという新球団が誕生。思えば当時はセパの格差が大きく有望なドラフト候補者が在京セを希望するのが当た...
あれからもう15年。消滅した球団近鉄バファローズの関係者に取材したプロ野球愛満ちたノンフィクション。 2004年11月、近鉄バファローズはオリックスに吸収され楽天ゴールデンイーグルスという新球団が誕生。思えば当時はセパの格差が大きく有望なドラフト候補者が在京セを希望するのが当たり前だった。 近鉄バファローズ、本書は1979年球団初優勝時の監督西本幸雄から1989年の10.19と翌年優勝の仰木そして2001年代打逆転満塁サヨナラホームランで優勝した監督梨田昌孝を中心にバファローズの歴史を辿る。実際に取材した最後の選手会長礒部公一ほか栗橋茂、金村義明、水口栄二、岩隈久志、ラルフ・ブライアント。もちろん江夏の21球から野茂英雄のトルネード投法と任意引退扱いでのメジャー入りなど、懐かしいエピソード多数。 本書には出てこないが外国人マネー騒動だったり近鉄バファローズのいてまえ打線、オッサン指数は本当に高かった。阪神タイガースと異なり真に大阪の球団。コテコテさが今となっては本当に懐かしい。 球団は消滅したが楽天の仙台、日ハムの札幌、ソフトバンクの福岡と千葉ロッテ。パ・リーグの豪快野球が巨人を除けばセ・リーグより地域密着、魅力のある野球をやっているように思う。ある意味でそのための人柱、捨て石となったバファローズの存在があったからこその現在なのだろう。 近鉄バファローズの魅力を余す所なく伝える楽しい一冊でした。
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近鉄バファローズは、近鉄ファンは、人柱となったのだ。 近鉄が消滅したことによって、パ・リーグは地域密着と健全な球団経営を目指し、ファンサービスを強化したことによってますます球場に観客が集まっている。 だからこそ、近鉄ファンの心は、宙ぶらりんとなり行き場がなくなってしまった。球...
近鉄バファローズは、近鉄ファンは、人柱となったのだ。 近鉄が消滅したことによって、パ・リーグは地域密着と健全な球団経営を目指し、ファンサービスを強化したことによってますます球場に観客が集まっている。 だからこそ、近鉄ファンの心は、宙ぶらりんとなり行き場がなくなってしまった。球界再編で分配ドラフト先となったオリックスや楽天、もはや閑古鳥が鳴く光景はなくなった球団を応援することもできず、プロ野球ファンという大きな括りから溢れだその想いを、一生忘れてはならない。
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2004年の球界再編問題の際、近鉄バファローズはオリックスと合併することになり、球団創設以来55年の歴史に幕を閉じました。本書は近鉄が初めてリーグ優勝をした1970年代から年代ごとに球団でキーマンとなった人たちのインタビューをもとに、2004年までの約30年間を振り返るノンフィク...
2004年の球界再編問題の際、近鉄バファローズはオリックスと合併することになり、球団創設以来55年の歴史に幕を閉じました。本書は近鉄が初めてリーグ優勝をした1970年代から年代ごとに球団でキーマンとなった人たちのインタビューをもとに、2004年までの約30年間を振り返るノンフィクションです。 1970年代の証言者は故西本幸雄氏。阪急ブレーブスを常勝チームに鍛え上げた名監督西本氏が近鉄に移籍した当時の状況を語っておられ、西本氏の監督像を当時現役であった梨田昌孝氏が証言しておられます。 1970年後半から1980年代は”あの”「江夏の21球」の日本シリーズの時代を栗橋茂氏が証言しておられます。穏やかな印象の西本氏が、実は大変な熱血漢であった描写など、興味深いエピソード満載です。 1980年代は仰木彬氏です。ロッテとの「10.19のダブルヘッダー」は勿論ですが、その翌年に西武ライオンズとの天王山で4打数連続ホームランを放ったラルフ・ブライアント氏、主力選手であった金村義明氏の証言も興味深いです。 1990年代は野茂英雄氏のデビューとメジャー移籍のころ。優勝はなかったのですが、当時の様子を水口栄二氏が語ります。 そして2000年以降は、最後のリーグ優勝となった2001年の模様を当時監督の梨田氏、岩隈久志氏が証言されています。 最後は2004年当時の選手会長であった磯部公一氏、球団代表であった足立圭亮氏が、選手会ストライキを経て球団合併に至るシーズンの内幕を証言されています。 他にも各シーンで登場する元選手は羽田耗一、マニエル、小野和義、山崎慎太郎、鈴木貴久、阿波野秀幸、佐野慈紀、中村紀洋などなど、近鉄ファンなら「懐かしい!」と思える名前がズラリと。 こうしてみると、どの時代のエピソードも「あー、そうだったなぁ」という物ばかり。私が小学生のころ、甲子園球場まではちょっと遠いこともあってプロ野球観戦と言えば日生球場か藤井寺球場の近鉄戦がほとんどでした。近鉄バファローズを応援していた人ならば、どの部分を読んでも懐かしい気持ちに浸れると思います。
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