異世界温泉郷 あやかし湯屋の恋ごよみ の商品レビュー
シリーズ第三弾。 異世界の湯屋〈高天原〉で下働きを続けている凛子。 ある日、人間界から来たという娘・七緒が凛子の元に預けられます。 彼女は死んだ恋人の子を身ごもっているのですが、それ以外の記憶を失っているとのこと。 そんな七緒を京之介は人間ではなく妖だと見抜きますが・・。 〈...
シリーズ第三弾。 異世界の湯屋〈高天原〉で下働きを続けている凛子。 ある日、人間界から来たという娘・七緒が凛子の元に預けられます。 彼女は死んだ恋人の子を身ごもっているのですが、それ以外の記憶を失っているとのこと。 そんな七緒を京之介は人間ではなく妖だと見抜きますが・・。 〈高天原〉に害をなそうとしていた黒幕が明かされ、京之介の過去や件の黒幕・入道との因縁、そして京之介の異母弟・天月の事など、これまでの伏線が一気に回収されていく展開でございました。 実は私、前巻まで一連の悪事の黒幕が京之介の弟では?と勝手に憶測していたのですが、蓋を開けると弟の天月は、ブラコンを拗らせた万年反抗期なヤツなだけで、ある意味入道にそそのかされて利用されていたような感じでした。 それにしても京之介と彼の母上の過去が悲しすぎです。 辛い幼少期を送ってきた苦労人の京之介・・・いつも涼し気な彼の背景の壮絶さに、"これは、是が非でも京之介に幸せになってもらわねば!"と思わずにいられなかった私です。 さて、京之介や彼の父を恨んでいる入道の卑劣な攻撃に〈高天原〉はピンチに陥りますが、思わぬ”切り札”のおかげで無事に乗り切ることができて、一件落着で何よりでした。 いやぁ、ハラハラしましたが、七緒さんのまさかの正体が"逆転"の鍵となりましたね。 そして、肝心の凛子と京之介の仲ですが、凛子が京之介への想いを自覚して、夫婦として彼の側にいることを決意するという、めでたしめでたしの甘々なラストでございました~。 そんな訳で大団円という感じで終わったこの巻。 これでシリーズ完結なのですかね? できれば〈高天原〉の女将として活躍する凛子の姿も見たいので、番外編とか書いて頂ければ嬉しいです~。
Posted by
- 1