ロマンスドール の商品レビュー
人は変わるし怠慢だし必ず死ぬから、当たり前が永遠に変わる前に、時々振り返らなければいけない。 生が死に結び付く感覚があまりにも切ない。しかし、園子の最期は紛れもなく幸せだったと思う。愛し愛されていることを体中で感じながらその時を迎えられたのだから。 生と死も性と愛も、対で等し...
人は変わるし怠慢だし必ず死ぬから、当たり前が永遠に変わる前に、時々振り返らなければいけない。 生が死に結び付く感覚があまりにも切ない。しかし、園子の最期は紛れもなく幸せだったと思う。愛し愛されていることを体中で感じながらその時を迎えられたのだから。 生と死も性と愛も、対で等しくて繋がっている。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
そんなにすきなのになぜしょうもねえ理由からセックスレスになって浮気すんのか意味わからん。ほんとにすきだったわけ?笑ってなる。失いそうになってそんな必死になって、滑稽すぎ。そんな程度でしょ。 しかし、終わりに向かってひたすらセックスする日々はなんとなく理解出来て、そして悲しい。いまのわたしたちも既にそんなような感じがある。もっと近くなったら一体どうなるのだろ。他の何もしたくなくなるわな。腹上死うらやましいなあ。昔愛の流刑地でも思ったけど、ほんと、こうなってみるとなおさら、心底、セックスの最中に首締められて殺されて死にたいと思う。
Posted by
ラブドールを作る職人になった男とその妻になった二人の10年に渡る物語 藝大の彫刻学科で院にまで行ったのに助手になることもなく、芸術と関係ないバイトで糊口をしのいでいる北村哲雄 大学の先輩の斡旋により、ラブドールを作る工場で働き始める 社長からのダメだしの結果、先輩社員の相川は...
ラブドールを作る職人になった男とその妻になった二人の10年に渡る物語 藝大の彫刻学科で院にまで行ったのに助手になることもなく、芸術と関係ないバイトで糊口をしのいでいる北村哲雄 大学の先輩の斡旋により、ラブドールを作る工場で働き始める 社長からのダメだしの結果、先輩社員の相川はリアルなドールを作るために、生身の女性で型取りをする事を提案する 病気で乳房を失った人のための医療用という名目でやってきたモデルの園子 帰り際に園子が忘れたアクセサリーを届けに走って追いかけた哲雄は告白し、後に結婚する事になる リアルなドールが好評で仕事が忙しく、まともな夫婦生活とは言えない中、献身的に夫を支える園子 一方、哲雄はそんな家に帰りにくさを覚え、バーで出会った女性と体を重ねる関係になる そんな、夫婦の愛の行方はどうなるのか? 映画を視聴済みだったので、それを追体験するような感じで読了 なので、イメージするのは高橋一生と蒼井優なのは仕方がない 最高の死に方は腹上死というおっさんに対し、女だって腹上死が最高の死に方だというタナダユキなりの反抗心らしい 女性監督という事もあり、作品評にも「女性らしい」という冠がつけられがちというのも関係しているそうな 確かに、映画を見た時は身勝手な男の都合のいい理想が詰め込まれているなぁと思ったけど、エンドロールで女性監督だったのかと知る 哲雄の身勝手さに、色々と呆れもし また、妻に酷似したドールを見知らぬ相手に売るという行為に理解しがたかったけど、小説を読んでその疑問もちょっとは理解できたものもある 「お願い、私を作って」という妻の願いを純粋に叶えたかったのと 亡き妻の存在を再び感じたかたというところが創作の原点で 出来上がったドールはどれだけ妻に似ていても妻そのものではなかった そんなドールも、愛好家の人たちなら大事にしてくれるだろうという思いがあったから、園子を元にしているけれども園子ではない「そのこ」だったんじゃなかろうか とは思うものの、やはり理解しがたいものはあるわなぁ あと、映画では社長役がピエール瀧で 確かアレで逮捕されて公開が延期されたんだっけ? 作中では罪状が違うものの、同じく逮捕されてるのはウケる
Posted by
映画が素敵すぎて、本でも同じ気持ちが味わえたらと思い本を読んでみました。 映画とはまた違ったよさがあり、 活字でも読んで良かったなと思いました。 人生はいつだっていろんな事に気づくのは遅すぎる。 間に合わない事が多い。 すれ違ってしまった事もあったけど、 2人にしかわからない...
映画が素敵すぎて、本でも同じ気持ちが味わえたらと思い本を読んでみました。 映画とはまた違ったよさがあり、 活字でも読んで良かったなと思いました。 人生はいつだっていろんな事に気づくのは遅すぎる。 間に合わない事が多い。 すれ違ってしまった事もあったけど、 2人にしかわからない、2人だけの思い出がせつなすぎて。 忘れられない本になりました。
Posted by
秘密を持つと嘘が増え、嘘はどんどん膨らんでいく。 自分が相手にしていることは、相手もしていると思え。 仕事を話せない気持ちはわからなくないけど、それと裏切りは別の話。 自分は裏切るのに、彼女は自分を裏切らないという根拠のない自信が腹立たしい。 彼女は本当に幸せだったのかな。 ...
秘密を持つと嘘が増え、嘘はどんどん膨らんでいく。 自分が相手にしていることは、相手もしていると思え。 仕事を話せない気持ちはわからなくないけど、それと裏切りは別の話。 自分は裏切るのに、彼女は自分を裏切らないという根拠のない自信が腹立たしい。 彼女は本当に幸せだったのかな。 もっと別の人と出会っていれば、別の幸せがあったんじゃないのかな。 普段ならあまり思わないことを思ってしまった。
Posted by
映画の方が先。でも かなり忠実に映画化されてました。 ラブドールという存在に圧倒され、ありふれた悲恋ストーリーが素敵になった。
Posted by
「妻が、腹上死した」というインパクトある1行から始まる小説ですが、切なくて美しいラブストーリーでした。 みうらじゅんの解説「人間は死ぬことを知って生きている。その悲しみが人形を生み出す」というのはいい得て妙。
Posted by
映画を先に観た。 新婚の蒼井優…頑張ってたね。 ラブドール職人って存在を知った。 オートメーションじゃないのね。 映画って、時間制限あるし。 やっぱり原作も読まなくては…と、購入。 何か深いストーリーだった。 夫婦、家族、仲間、色々な人間模様。 しかしながら、原作者って女性ってい...
映画を先に観た。 新婚の蒼井優…頑張ってたね。 ラブドール職人って存在を知った。 オートメーションじゃないのね。 映画って、時間制限あるし。 やっぱり原作も読まなくては…と、購入。 何か深いストーリーだった。 夫婦、家族、仲間、色々な人間模様。 しかしながら、原作者って女性っていうのも驚いた。 ‘20.04.04読書完了
Posted by
とても美しい小説だと思う。 〝物作り〟に置いても〝恋愛〟に置いても。 てつおとそのこ。 出会い恋に落ちる。ささやかでも幸せな結婚式。甘い新婚生活は、やがて煩わしさを伴いはじめ、別れる理由はないにしても気持ちはどうしようもなく外へと向かう。恋愛小説にはありきの…秘密、後ろめたさ、息...
とても美しい小説だと思う。 〝物作り〟に置いても〝恋愛〟に置いても。 てつおとそのこ。 出会い恋に落ちる。ささやかでも幸せな結婚式。甘い新婚生活は、やがて煩わしさを伴いはじめ、別れる理由はないにしても気持ちはどうしようもなく外へと向かう。恋愛小説にはありきの…秘密、後ろめたさ、息苦しさ、疑い、虚しさ、絶望。 狂気にも思える〝物作り〟への執着。それは今の世界のひとつひとつが誰かの情熱によって作り出した物であると言うこと。 起承転結がはっきりとして、スラスラと読みやすい。ありふれたエピソードと言う人もいるだろう。だけど読めば読むほど色濃く深い。切ない。悔しい。儚い。と私は思う。 『僕』側からだけで描いているのに、園子の心の揺らぎも哀しみも我慢も同性として、もの凄く分かる。 人は結局、失う時にしか大切なものに気がつけないものなのかもしれない。 疑似恋愛を生業としながら、本物の愛に気が付いた僕。 最後のひと言で涙腺決壊。 今年の6冊目 2020.3.17
Posted by
あっさり2時間程度で読めた。 妻が腹上死した。のインパクトもさる事ながら、こんなリアルな男性心理を女性著者が書いていることが驚き。あとがきを読むまで男性ではないかと疑っていた。 主人公の男性はまあ…クズだが、奥さんのおかげで改心してこれから生きていけると思うと安心。女の方が強いっ...
あっさり2時間程度で読めた。 妻が腹上死した。のインパクトもさる事ながら、こんなリアルな男性心理を女性著者が書いていることが驚き。あとがきを読むまで男性ではないかと疑っていた。 主人公の男性はまあ…クズだが、奥さんのおかげで改心してこれから生きていけると思うと安心。女の方が強いって現実でも結構実感すること多いよね。 奥さんはなぜ彼と結婚したのかとか美人なのにやたら受け身で勿体ないのが気になったが、綺麗なお話だった。
Posted by
- 1
- 2