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感傷的な午後の珈琲 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2024/07/16

何気ない景色、事象についても 小池真理子さんが書くと あぁこんなふうに表現されるものなのだ。 と、しばし眺めいるほどに、美しく 細部にまで想像力が行き届く文章。 その人の、書くことについて、 ともに生きる動物たちへの想い、 食べ物について、旅先で経験したこと、 そしてもう二度と...

何気ない景色、事象についても 小池真理子さんが書くと あぁこんなふうに表現されるものなのだ。 と、しばし眺めいるほどに、美しく 細部にまで想像力が行き届く文章。 その人の、書くことについて、 ともに生きる動物たちへの想い、 食べ物について、旅先で経験したこと、 そしてもう二度と会えない人たちとの記憶。 どれをとっても、この人にしかできない 表現があり、それぞれに胸に響く。 この本をきっかけに、さらに色々と 作品を読んでみよう。

Posted byブクログ

2022/03/20

小池真理子さんの代表作はほとんど読んでます。どの作品からも感じられる、鋭い心の機微や美しい情景描写、匂いや温度は、小池さんが過ごしてきた幼少期や思春期の家族との思い出。大人になってから出会った、魅力的な作家たちとその別れ。愛しい生き物たちからヒントを得て、作られているのだなぁとし...

小池真理子さんの代表作はほとんど読んでます。どの作品からも感じられる、鋭い心の機微や美しい情景描写、匂いや温度は、小池さんが過ごしてきた幼少期や思春期の家族との思い出。大人になってから出会った、魅力的な作家たちとその別れ。愛しい生き物たちからヒントを得て、作られているのだなぁとしみじみ感じた。作ること、食べることの章では、小池真理子さんという女性が身近に感じられた。面白かったです。これからも作品、読み続けます。

Posted byブクログ

2021/09/03

普段、図書館で本を借りることがほとんどですが 私の自宅本棚には小池真理子さんの著書に限り全作品が並んでいます。 1992年頃、初めて小池さんの作品を手に取り、すぐに虜となって、1993年息子を妊娠中、私が住む地元では大きな書店がない事もあり、安定期を待ってメモを片手に名古屋市内...

普段、図書館で本を借りることがほとんどですが 私の自宅本棚には小池真理子さんの著書に限り全作品が並んでいます。 1992年頃、初めて小池さんの作品を手に取り、すぐに虜となって、1993年息子を妊娠中、私が住む地元では大きな書店がない事もあり、安定期を待ってメモを片手に名古屋市内の書店を次々に廻り、それまでに出版された作品を探し廻り購入した事が懐かしい思い出です。 今ではネット購入も当たりまえですが当時は書店で探し見つけた時の喜びもひとしおでした。 さて本作には46篇のエッセイが収録されており、ここ数年の小説にも見られる生、死、性が美しく丁寧な文章で綴られています。 特に印象に残ったのは著者と百年前のエラールと言う名のピアノとの出会い。 様々な偶然の成せる技なのか、はたまた必然だったのか、読んでいて私にはそれが「縁」の様に思えました。 今から20年以上前、小池さんの本を手に取っていなければ、今こうしてこの本に出会う事もなかったかも知れず自分自身の出来事と照らし合わせながら読ませて頂きました。 愛猫、両親、作家仲間との別れなど、淡々とそして静かな言葉の中に深い哀しみと愛情が込められていて時に切なく感慨深く読みました。 長きに渡り、小池真理子さんの作品を読み続けていますが、一字一句、細部に至るまで手抜きを感じた事がなく、行間にまで心を掛けたであろう事がいつも伝って来ます。 私の中の小池さんのイメージは感受性豊かで繊細、傷つきやすさと激しさもありながらそれらを深い場所に押しやり浄化する湖の様な方と言う印象を持っていましたが本著の「水に身を委ねる」で勝手ながら自分なりに納得した次第です。 それにしても小池さんの作られるブランチ、脳内映像で描いただけでも本当に美味しそうでした。

Posted byブクログ

2021/08/12

「大小の嵐をくぐり抜けつつも、人生を誠実に生きてきた人だけに神が特別に与えてくれる本物の力、本物の感受性、本物のやさしさ」という言葉が印象的だった。それは無理でも、少しでも近くにいきたいな、と思う。

Posted byブクログ