個別最適化の教育 の商品レビュー
教育における「個別最適化」の必要性・重要性を説く一冊。個別最適化といっても、個人の個性尊重一辺倒ではなく、「学び合い」、「一人も見捨てない」というように、共存・人人とのつながりが中心となっていて、個人的に共感が持てた。 ただし、個別最適化・学び合いの良い面だけが強調されており...
教育における「個別最適化」の必要性・重要性を説く一冊。個別最適化といっても、個人の個性尊重一辺倒ではなく、「学び合い」、「一人も見捨てない」というように、共存・人人とのつながりが中心となっていて、個人的に共感が持てた。 ただし、個別最適化・学び合いの良い面だけが強調されており、失敗例なども本書で取り上げてほしかった。また、子供に「一人も見捨てない」ことが「得」だとわからせるのは、少し難しい気がした(将来の転職、再就職に有利と言われても、子供はピンと来ないのではないか)。それでも、個性、個性といいつつ、画一的な教育しかできない現状の学校教育制度に対して啓発的・挑発的な内容で、教育者にはすごく刺激になる本だと思う。
Posted by
今の時代、様々な事柄について並の水準程度まで知識・技能をつける教育ではなく、強みに焦点を当てて伸ばす教育が求められている。 その方法として、『学び合い』こそが有効である。 読んでいて「たしかに…」と思うことも多かった。 教師がいかに授業技術を上げて一斉指導を行ったとしても、多様な...
今の時代、様々な事柄について並の水準程度まで知識・技能をつける教育ではなく、強みに焦点を当てて伸ばす教育が求められている。 その方法として、『学び合い』こそが有効である。 読んでいて「たしかに…」と思うことも多かった。 教師がいかに授業技術を上げて一斉指導を行ったとしても、多様な子どもがそれぞれのレベルに合った『学び合い』を行うことの方が効果はある。 子どものつまずきは、過半数がとるに足らない小さなこと。ただ先生1人ではそれを全て訂正できないから、子どもはわからないままになってしまう。だから『学び合い』…なるほど。 自身の持つ教師の授業観を変えるためにも、まずは少しずつ『学び合い』を始めてみたい。
Posted by
たしかに!と思うことばかり。 例えば、「確固とした基礎的・基本的な学力なんて存在しない。そんな幻想よりも、解決するネットワークを活用する方が重要。」 教員は今まで縛られてきた、呪縛にも似た固定観念を捨てなければ前には進めない。 ぜひ「教え合い」を自分の授業にも取り入れたいと思った...
たしかに!と思うことばかり。 例えば、「確固とした基礎的・基本的な学力なんて存在しない。そんな幻想よりも、解決するネットワークを活用する方が重要。」 教員は今まで縛られてきた、呪縛にも似た固定観念を捨てなければ前には進めない。 ぜひ「教え合い」を自分の授業にも取り入れたいと思った。 しかし、「1人も見捨てないのは得だ」とは生徒にどのように伝えるのだろう?教え合いを通じて生徒は自分自身でこれは得だ、と思うようになるのだろうか。
Posted by
『学び合い』という手段によって、児童生徒が自ら未来を生み出すような成長をするという主張が書かれている。 詳細な結果や授業内容について、もう少し踏み込んだ情報が欲しいと感じた。 新たな問いや新たな視点に気付かせるといったことは生まれるのだろうか。 児童生徒間の関係のオンオフの...
『学び合い』という手段によって、児童生徒が自ら未来を生み出すような成長をするという主張が書かれている。 詳細な結果や授業内容について、もう少し踏み込んだ情報が欲しいと感じた。 新たな問いや新たな視点に気付かせるといったことは生まれるのだろうか。 児童生徒間の関係のオンオフの判断は児童生徒が持っているというところには妙に納得した自分がいる。
Posted by
文部科学省が言っている「個別最適化」について考えたくて、Amazonで「個別最適化」を検索、本書を購入しました。しかし、この本で言うところの「個別最適化」は、文科が言っている「個別最適化」とは違うということが分かりました。(p.16 ただし、文部科学省では「公正な個別最適化され...
文部科学省が言っている「個別最適化」について考えたくて、Amazonで「個別最適化」を検索、本書を購入しました。しかし、この本で言うところの「個別最適化」は、文科が言っている「個別最適化」とは違うということが分かりました。(p.16 ただし、文部科学省では「公正な個別最適化された学び」と表現し、公正という文言がつけられています。) 日本の公立学校が行っている集団指導で、本当に「個別最適化」した学習が可能なのだろうか、というのが私の問題意識です。以前、「個に応じた指導」が言われ始めた頃、とても学校現場では対応できないだろうと思っていました。そのうち、特別支援教育みたいな話も出てきました。どこまで学校に、一人の教師に負担を強いるつもりなのだろう、少なくとも私はそう感じていました。 そして、働き方改革です(笑)。矛盾です。仕事は増えて、時間は減らせ、という話です。さらに「個別最適化」、おいおい、責任者はどなたですか? 筆者が主張するところの「学び合い」が答えになるのかは分かりません。確かに、画期的なアイディアではありますが、子どもたちの意欲、能力を過大評価しているのではないでしょうか。でも、「個別最適化」を学校、教師だけの力で実現できないことは確かです。教師はもちろん、子ども、保護者が(意図的に地域は省きます)力を合わせなければ、「個別最適化」は実現できません。 10年後の学校はどうなっているでしょうか。残念ながら私には想像できません。
Posted by
今、求められる教育の在り方が書かれている。 その点で、とても納得させられる。 一方、将来的なビジョンには疑問も。 これは幸せの定義が違うからで、仕方の無い部分ではあるけど、共感までには至らなかった。
Posted by
『学び合い』関連の本を何冊か読まれている方ならば、半分くらいはさっと読み通せます。 個別最適化に向けた社会的な背景、学術的な根拠の多様な引き出しはさすが西川先生…圧倒されます。 ただ、個別最適化の教育=『学び合い』 とするのはまだ自分の中で疑問です。 学び方の個別最適化の手段の1...
『学び合い』関連の本を何冊か読まれている方ならば、半分くらいはさっと読み通せます。 個別最適化に向けた社会的な背景、学術的な根拠の多様な引き出しはさすが西川先生…圧倒されます。 ただ、個別最適化の教育=『学び合い』 とするのはまだ自分の中で疑問です。 学び方の個別最適化の手段の1つとしては『学び合い』はかなり有効だと思います。 しかし、学習内容の個別最適化を目指すのであれば、子ども集団の成長もしくは、教師の個々のカンファランスによるものが大きいような気がします。 その辺のもやもやを解決するためにも、改めて『学び合い』を勉強しなおし、実践してみようと思いました。
Posted by
- 1