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スワン の商品レビュー

3.7

108件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    35

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2024/05/02

旅の移動中に読み始め、やっぱり帰って集中して読もうと切り替え、中盤から一気読み。 現実に起こりそうな場面、犯人側の場面のあと、それよりも生き残っている当事者たちにスポットをあて、また主人公目線から、というのもよかったのか、、とてもドキドキしながら読み進めた。現実のニュースももっと...

旅の移動中に読み始め、やっぱり帰って集中して読もうと切り替え、中盤から一気読み。 現実に起こりそうな場面、犯人側の場面のあと、それよりも生き残っている当事者たちにスポットをあて、また主人公目線から、というのもよかったのか、、とてもドキドキしながら読み進めた。現実のニュースももっとその後を知れたらいいのに。知らないだけで発信されているものもあるだろうけど、真実かどうかは疑ってしまうか、、改めて小説や映画など表現者はすごいなと感じた

Posted byブクログ

2024/03/11

真実に迫っていく、あの場所で何があったのか。 犯人だけが加害者では駄目なのか。 皆が命懸けで、他人の命を気にする余裕もない、そんな状況であっても、それは罪になるのか。 事件の背景には当事者達の様々な葛藤があるのだと感じる。 真実を暴くことが正義とも限らない。

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2024/03/05

「いやはや、勿体無かったなぁ」という思いがしました。 勿論、順位が全てではありませんが、この作品の発売日がもう一月、一週間でも早かったら…。 作者の呉さんは、大学で映像関係を学んでおられたのもあり、文章も映像的。冒頭部·約60ページ(単行本換算)にわたる襲撃テロのシーンなど特に。...

「いやはや、勿体無かったなぁ」という思いがしました。 勿論、順位が全てではありませんが、この作品の発売日がもう一月、一週間でも早かったら…。 作者の呉さんは、大学で映像関係を学んでおられたのもあり、文章も映像的。冒頭部·約60ページ(単行本換算)にわたる襲撃テロのシーンなど特に。 個人的に刺さったのは、単行本·340ページの或る台詞

Posted byブクログ

2024/03/02

パニックになった時の心理状態 テロ事件など、人はパニック状態でどの様な行動が取れるだろうか。日頃訓練している人でも瞬時の行動は予期せぬ行動に出るかもしれない。そんなテロ事件に巻き込まれ生き残った女子高校生は次なる事件に巻き込まれ、誰も知らない新たな証言のシナリオを作る展開は興味深...

パニックになった時の心理状態 テロ事件など、人はパニック状態でどの様な行動が取れるだろうか。日頃訓練している人でも瞬時の行動は予期せぬ行動に出るかもしれない。そんなテロ事件に巻き込まれ生き残った女子高校生は次なる事件に巻き込まれ、誰も知らない新たな証言のシナリオを作る展開は興味深い。生き残ったものだけが知る真実は、往々にして加害者なのに被害者となりうる可能性も大だ。それは残された被害者家族の複雑な心境に変化が生じるからだ。文中で気になる弁護士の言葉「実際の仕事は被告人の最大限に守る事、依頼人がどんな人物であろうとも」(どんな人間であろうと犯罪者の味方)

Posted byブクログ

2024/02/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

スワンというショッピングモールが大量殺人現場。バレエ、白鳥の湖について、全く知識が無かったから、内容を知れたのは収穫。白鳥をモチーフした像が建物内に飾られていた。 この本は、最後まで読んでみたのですが、読後感は、モヤモヤでした。登場人物に共感できず。

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2024/01/28

読書備忘録797号。 ★★★★☆。4.5にした。笑 テーマがすごく重い。 スワンの意味が深い。 郊外の大規模ショッピングモール、湖名川シティガーデン・スワン。 そこで、無差別殺人テロが起きた。 死者21人。 3人の犯人は仲間割れで1人死んで、残り2人は自害。 そして半年後。...

読書備忘録797号。 ★★★★☆。4.5にした。笑 テーマがすごく重い。 スワンの意味が深い。 郊外の大規模ショッピングモール、湖名川シティガーデン・スワン。 そこで、無差別殺人テロが起きた。 死者21人。 3人の犯人は仲間割れで1人死んで、残り2人は自害。 そして半年後。 テロを生き残った数人がお茶会に集められた。 お茶会の主催者は被害者の高齢女性、吉村菊乃の息子。 菊乃は犯行が行われているフロアから離れているスカイラウンジにいたにも関わらず、スカイラウンジから出て殺されていた。 犯人が自ら撮影した動画と監視カメラの映像から、菊乃の行動に謎が多く、生き残った方々から真実を導くことが目的のようだ。 そして、無差別テロの現場で何が起きたのか、徐々に真実が明らかになっていく・・・。 お茶会参加者の女子高校生、片岡いずみ。 事件の当日、同じクラッシックバレー教室に通う同級生の古舘小梢から呼び出されてスワンに行った。いずみと小梢は結果として生き残った・・・。 ただ、小梢は片目を失い、病院で引き籠る。 そしていずみは小梢からの告発がきっかけで、社会から叩かれた。 無差別殺人事件で生き残った業。 被害者遺族からは、なぜ身内が殺され、お前が生き残ったのか・・・、と。 無関係な第三者からは、ああしていれば、こうしていればと無責任な誹謗中傷。 それを背負うにはあまりにもか弱い女子高生。 ただ、エンディングで希望が見える。果たして乗り越えられるのだろうか。さあ踊ろう、オデット。私はオディール・・・。 フォローさせて頂いている方が完璧な感想文を記されているので書く気力が全く起きない。笑 そっちを読んで余韻に浸ろう・・・。

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2024/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

な、な、な、なんなの?これ? という話。 大型ショッピングモールで起こった無差別射殺事件。 その生き残りの少女のはなし。 スカイラウンジ、いずみと梢。 白鳥と黒鳥。バレエ。悲劇にどうやって落とし前をつければいいのか?2人だけの秘密。 で、菊乃さんは、なんで黒鳥広場のエレベーターのとこで倒れた?結局、これわかんないまま終わった…

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2023/12/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

騒ぎに乗じて憎んでいた相手に復讐、そんな感じかと思ったらさらに一捻り。うーん、すごい。初読で違和感があったあのシーンのやり取りも、そうであればなるほど!で、うまいなあと思った。 最初の派手な銃乱射、犯人たちの自殺、殺人指示を突きつけられるJK…かなり豪快な血みどろ展開から一転、すこし不自然な集まりで物語は第二ステージへ。誰が悪いのか、主催者の本当の目的はなんなのか、あらゆることがぼんやりしててなかなか明かされず、被害者たちの足の引っ張り合いやら怪しげな弁護士やらで少し間延びしながらも、最後はすべてが綺麗に巻き取られる。うん、整理整頓された物語。 これ言うともはやネタバレだけど、ここまでえげつない話なのに犯人以外に本当の悪意のある人間がいないのがいいなあ、って、振り返ってしみじみしちゃった。この作者は追い詰められた人間を愚かで弱いとは思っても、救いようがない悪に落としてしまわない人なんだなぁ。

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2023/11/11

衝撃的な話だった。 無差別殺人事件の被害者だったはずの女子高生を世間はバッシングする。 守られるはずの生徒を守らない学校。守られるはずの子供を守らない大人。被害者なのに同じ被害者から逆恨みされる。 悲劇のループに吐き気がした。 絶対に同じ世界には戻れない。ただもう一度、いずみに踊...

衝撃的な話だった。 無差別殺人事件の被害者だったはずの女子高生を世間はバッシングする。 守られるはずの生徒を守らない学校。守られるはずの子供を守らない大人。被害者なのに同じ被害者から逆恨みされる。 悲劇のループに吐き気がした。 絶対に同じ世界には戻れない。ただもう一度、いずみに踊って欲しいと思った。

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2023/11/04

はぁ〜面白かった!! よかった! よかったって言っていいのかな 読了後はしばらく考える。 悲しい、とは違うか 怒り、でもないような とにかくやるせない気持ち ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 『自分は被害者だと思っていた。 だけど、そうじゃなかった』 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 国内最大級の...

はぁ〜面白かった!! よかった! よかったって言っていいのかな 読了後はしばらく考える。 悲しい、とは違うか 怒り、でもないような とにかくやるせない気持ち ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 『自分は被害者だと思っていた。 だけど、そうじゃなかった』 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 国内最大級のショッピングセンター『スワン』 大勢の人で賑わう日曜日の昼下がり そこへ改造銃と日本刀を持った男が2人 悲劇は突然始まる 【無差別銃撃事件】 死者21名 重軽傷者17名 一番多くの死者を出したスカイラウンジで、 犯人と接しながらも生き延びた高校生のいずみ。 しかし、同じく事件に遭った同級生の梢が 週刊誌に当時の様子を暴露したことにより 被害者であるはずのいずみの置かれた状況は一変する。 そんなとき、いずみのもとへ一通の招待状が送られてくる。指定された場所にいたのは同じようにテロ事件で生き残ったいずみを含めた5人の男女。 招待状の差出人・ テロ事件で亡くなった吉村菊乃の息子に雇われたという弁護士の徳下。「お茶会」と名付けられたその会の目的は『菊乃の死の真相を探る』こと。 5人の証言を頼りに テロ事件のあったその時間 その場所で「何が起こっていたのか」を知りたいというものだった。4回にわたって行われる「お茶会」で一体 何が見えてくるのか。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ まず 30ページにも及ぶ犯人視点の描写が怖い。いとも簡単に人を殺していく2人。逃げ惑う人々。どこに逃げればいいんだ?走りたくても腰が抜けて立ち上がれない、隣で撃たれて倒れる人。どんどん近づいてくる犯人。読んでるだけでパニック起こしそうになる。 普通の精神状態ではいられなかった状況。 そこで『自分の取った行動』が問われる。 真意のわからない謎の「お茶会」 本当のことを喋ればボーナス3万円 黙秘でも 嘘をついていても 参加費1万円 次々と語られるあの日の証言 嘘をついているのは誰か はたして本当のことを話している者はいるのか そもそも自由参加である「お茶会」 思い出したくもない出来事を話すこの会に 休むことなく参加する5人の目的は何なのか。 あぁぁ、本当に! 憤り!これ!! お茶会が進んで真実が明らかになるにつれて感じること。 ある人が言った 「犯人がわるい-ではいけないの?」 この言葉があとからじわじわじわじわくる。 あぁぁーー、本当よ! 顔の見えない悪意 やり場のない怒りの矛先 誰にも言えない罪 『じゃああの時どうすればよかったの?』 理不尽そして理不尽!! 何が?ってそれは読んで欲しい! そして いずみが「お茶会」で演技を続ける理由。『自分は被害者だと思ってた』『乗り越えられるとは思ってない、でもあきらめるなんて、馬鹿げてる』 いずみが下した決断に胸が締めつけられた。 とにかくやるせない。 でも続くんだ、いずみも 梢の人生も。 黒か白か 決めつけられる世の中で。

Posted byブクログ