1,800円以上の注文で送料無料

人間の芯 の商品レビュー

4

3件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/01/18

人間の芯 著:曽野 綾子 三浦朱門亡き後の曽野綾子の後半生をつづったエッセイ 帯に、精神の豊かさを問い直す、至高の「幸福論」とある 生き方は一人で選び、結果も当人が負うのが当然と考える。 芯などというが、つまり好みである。教育も好みの問題だ。 好みのない人は多分思想も哲学もな...

人間の芯 著:曽野 綾子 三浦朱門亡き後の曽野綾子の後半生をつづったエッセイ 帯に、精神の豊かさを問い直す、至高の「幸福論」とある 生き方は一人で選び、結果も当人が負うのが当然と考える。 芯などというが、つまり好みである。教育も好みの問題だ。 好みのない人は多分思想も哲学もない ■人間の芯とは何か ・お金がない人は時として死ぬほかなかった。今の日本人は日本の歴史はじまって以来の豊かさにいる。 しかし、これほど、教育を受けた国民が、幼稚で利己主義になったこともない。利己主義と幼稚は、ものの表裏と同じく、ひっぺがして、分離させることができないもののように見える。 ・一種の見栄の張り方を矜持という。今はこうしたプライドについて、誰もあまり教えない ・人間の生き方の理想は、まず精神的に、そして、できたら肉体的にも強くなることだ。肉体は精神的な強度以上に、訓練を経ないと強くならない。 ・周りが何といおうとも、私はこう生きる、という譲れない部分を持つのが、その人らしさである。 ・信じるという行為は疑った後に初めて可能である。 ・人は誰にでも、生き方の中心となる美学、哲学というものがあるべきだ。 ・私が常日頃いっていることだが、学問というのはほとんど独学である ・いい生涯とは、例外なく強烈だと私は感じた ■かくも、「芯」がひ弱になった ・道徳の基本は、他人を思いやるということである ・そもそも人間は、他人は自分を理解してくれない という覚悟の上に、長い人生を立てて行かなくてはならない ・他人の心をわかったと思ったりしてはいけない ・教育は小手先、口先でするものではない ・来る者は拒まず、が原則だったが、私は去る者も追わなかった ・昔から人が嫌がる仕事を選べ、というのも生きるための1つの方法だった ■人間の使命は、「他者を思いやる心」 ・人格と品格はほとんど同じ言葉だとされているが、品格という表現にはどこか冷たさが感じられて、あまり使いたくない。 その点、人格という日本語特有の表現は優しくて好きである ・人間の生き方は、できるだけ目立たない方がいい ・恨みや悪意は「忘れる」のが特効薬 ・愛の特徴の1つとして、「礼を失せず」ということがある ■自分の人生はできるだけ軽く ・年をとると、自己過保護型になるか、自己過信型になるか、どちらに傾きがちになる ・残り少ない時間を大事なものから順に使う ・大勢の行くほうへ行く、つまり流行を追うということは、精神か肉体の命取りになることさえあるということである ・自分の望まないことを人にしてはいけない ・分相応を知ることは、生きて来た者の知恵のひとつである ■絶望と希望の荒野 ・多分、不幸はむかえうたなければいけないものなのだろうと思う ・希望は自分で作りだすものだ。他人が作って与えることはできない ・絶望して自分を追いつめた経験が人格を完成させる ・ないものを数えずに、あるものを数える ■「運」の半分は神の意志 ・どんなに努力しても、得られないことはたくさんある ・運命は変えられてもほんの少しと思った方がいい ・恐らく、悪い結果をもたらした最大の責任者は自分なのである。 ・絶望のどん底でも運はゼロではない ■人生はなるようになる ・極端な話、いつ死んでもいいのだ。死んでもいいなら、冒険すればいい ■そして最終章の風景 ・ひとことで言えば、老年の仕事はこの孤独に耐えることだ ・人間は、老年になったら、いかに自分のことを自分でできるか、ということに情熱を燃やなければならない ・老年になったら、人の助けを借りずに、自分で今日一日生きてやってこれた、ということは、それだけで大事業だと評価していい 目次 まえがき 第1章 人間の芯とは何か 第2章 かくも「芯」がひ弱になった 第3章 人間の使命は「他者を思いやる心」 第4章 自分の人生はできるだけ軽く 第5章 絶望と希望の荒野 第6章 「運」の半分は神の意志 第7章 人生はなるようになる 第8章 そして最終章の風景 ISBN:9784865900910 出版社:青志社 判型:新書 ページ数:224ページ 定価:1000円(本体) 発売日:2019年10月29日第1刷

Posted byブクログ

2022/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 戦後教育の最大の失敗は「徳」を教えなかったこと。「知・徳・体」の3つで、必要な順は徳→体→知だと。全く同感です! 曽野綾子「人間の芯」、2019.10発行。道徳の基本は、他人を思いやるということ。人を殺してはいけない。人の物を盗んではいけない。人に迷惑をかけてはいけない。人には挨拶し、何かしていただいたら有難うと感謝し、困った人がいたら手を差し伸べる。そう言えば、王選手が高校時代、投手で完封した時ガッツポーズを。お兄さんに「相手の気持ちを考えろ」と叱られ、以後、あの姿になったそうですね!

Posted byブクログ

2020/02/04

予約して手に入れました。曽野綾子、名前はよく聴いた事があったけどどんな感じだっけという風情。 クリスチャンで日本財団会長してたこともあるそうな。あとバチカンの有功十字勲章を貰ってるんだって。 タイトルと女流作家というだけで、既に説教くさそうだなと思う訳ですが、それだけではない。...

予約して手に入れました。曽野綾子、名前はよく聴いた事があったけどどんな感じだっけという風情。 クリスチャンで日本財団会長してたこともあるそうな。あとバチカンの有功十字勲章を貰ってるんだって。 タイトルと女流作家というだけで、既に説教くさそうだなと思う訳ですが、それだけではない。割と何というか突き放した所と、そりゃ当然のことだよねと同意する箇所が多く。老齢の人にも手に取ってもらえたら、気持ちが軽くなる人も多いのではないかと思いました。 けっこうメモ取りました。 読書は大事だよということも。最近読む作家はそういう事言う人が多いな。 あと、矜恃ね。 だいじだね。 (私の星2つはけっこう高評価です)

Posted byブクログ