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ネット絵史 の商品レビュー

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2023/06/01

とても重要な歴史書。 当時現場にいた人が、リアルタイムで経験したことを背景に、 キーとなる人物へのインタビューなどを交えて、時系列とともに変遷を丁寧に書いていく。 埋もれてしまうもの、消えてしまったものがたくさんある中で、 その時の出来事を熱と一緒に記憶している人による記録はとて...

とても重要な歴史書。 当時現場にいた人が、リアルタイムで経験したことを背景に、 キーとなる人物へのインタビューなどを交えて、時系列とともに変遷を丁寧に書いていく。 埋もれてしまうもの、消えてしまったものがたくさんある中で、 その時の出来事を熱と一緒に記憶している人による記録はとても貴重だ。 今は高性能で安価なツールと、簡単にアップできるネットの環境があり、 自分の頭の中にあるものを表現するためのスピードもかなり上がっているようだ。 ツールのサポートがあれば当然レベルも上がっていくし、 使いこなしていけば表現も広がり、何を選ぶのかというところからも、個性はでてくるんだろう。 ペンや筆でアナログに描くのとは別の身体の使い方で、 どちらがいいとか優れてるとかそういうものでもない。 絵柄のはやりすたりはあるだろうが、 周りを見ながら自分をアップデートしていくことで長く続けることが出来る。 なにより今はイラストを描くことで、ちゃんと仕事ができ、食べていけるというのがありがたいことだ。 すべてを一人で作るのではなく、アニメのように、同じものを複数で作っていくのが興味深い。 得意なところをそれぞれが受け持つ、と言うのも、職業として成り立つ要因なんだなー。 今は2次創作で荒れるのを恐れてオリジナルに移行するというのが興味深かったな。 「売れる=儲けてる」への忌避感が、 ネットの世界でより出やすくなっているのがなんか殺伐としてますね。 余白もギリギリまで削ってみっちりと詰まった濃い本でした。 こうやってまとめてくれる人がいるから、その世界を知らない人にも届く。ありがたい。

Posted byブクログ

2020/12/23

平成のデジタルツール、インターネットの発展とイラストクリエイションの変遷をわかりやすく追っかけている。通史部分はそつなくまとめられており、関連分野の入門としても良い。インタビュー記事がクリエイターやプラットフォーム目線からの風景を補完している。 この手の分野に関する授業やゼミで、...

平成のデジタルツール、インターネットの発展とイラストクリエイションの変遷をわかりやすく追っかけている。通史部分はそつなくまとめられており、関連分野の入門としても良い。インタビュー記事がクリエイターやプラットフォーム目線からの風景を補完している。 この手の分野に関する授業やゼミで、イントロダクションとして学生が事前に読んでおく本のひとつとしても良い。

Posted byブクログ