ゆゆのつづき の商品レビュー
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お気に入りの服を着て、何か素敵なことが起こらないかなーーーっとワクワクする女の子の心、 めっちゃわかる。 ってゆーか多分今でもある けど、ゆゆのその期待は見事なまでにどんどん裏切られてゆく。 これ、子供が読んだら面白いのかな? まあ題名は つづき だからな そのつづき の果てに、まさにこれこそ人生の贈り物っと言ったところ
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児童書でよく読んでいる高楼方子さんの本。 「大人の女性たちに読んでほしい」というオビの推薦文もあり読みましたが、ちょっと期待が高すぎた印象。 黄の花のワンピース ディアベリのソナチネ 十五少年漂流記 ジェラールフィリップ 高楼方子さんらしい、夢のあるほわっとしたお話ではありま...
児童書でよく読んでいる高楼方子さんの本。 「大人の女性たちに読んでほしい」というオビの推薦文もあり読みましたが、ちょっと期待が高すぎた印象。 黄の花のワンピース ディアベリのソナチネ 十五少年漂流記 ジェラールフィリップ 高楼方子さんらしい、夢のあるほわっとしたお話ではありました。
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少女の頃の憧れがぎゅっと詰まった作品。 それだけじゃなく、憧れの先に出会う失望も。 ほんとうの事というのは未来によって形を変えてゆくものなのだろう。 ピアノの旋律、知らない小道、東欧の村の写真展、瀟洒な一軒家、夏の日差し、すみれ色の夕暮れ… 読んでいると、すーっと風が通り抜けていくような心地になる。 ゆゆの"あの夏の日"のつづきは40年以上経ってやっと訪れる、その距離感もよかった。 この年月を経たからこそ、れい子ちゃんからの手紙も、由々の翻訳という職業を通して、すとんと収まるべきところに収まったのだと思う。 4ミリ同盟とこの作品しか読んだことがなかったけれど、高楼方子さん好きだなあ。 他の作品も読みたいです。
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特に何の事件もないけれど、ああ確かに私もこんな時期があった、と親近感が沸いた一冊。地味に良い本でした。
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→「大好き♫高楼方子さん~『ゆゆのつづき』」 https://blog.goo.ne.jp/mkdiechi/e/f0924578a870997de698b04bff252425
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ふとした瞬間に、過去に引き戻され、その時の記憶や感情が蘇ってしまうことはあるなぁ。 子供らしくなかった私。周りの大人たちの評価にいつしか合わせるように振る舞っていた。本当に欲しいものを子供らしく口にできなくて、深く後悔したことを、いまだに思い出すことがある。 期待して妄想し、そ...
ふとした瞬間に、過去に引き戻され、その時の記憶や感情が蘇ってしまうことはあるなぁ。 子供らしくなかった私。周りの大人たちの評価にいつしか合わせるように振る舞っていた。本当に欲しいものを子供らしく口にできなくて、深く後悔したことを、いまだに思い出すことがある。 期待して妄想し、その通りにならなくて失望し、うまく感情を表現することもできず。 時には周りに当たり散らし。 いつしか、期待なんかしなければ楽だ、という生き方をしてきた。 だから、 主人公の心の動きは、よくわかる。 私と同年代だということもあるし、こんな年になっても、完結してない思いって、あるんだよね。うまく整理出来ないけど。
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心に溢れてくるもので胸がいっぱい、素敵なことが起こると信じていた『いちばんわたしらしいわたし』と思えた11歳のゆゆ。 失望することをおそれ心の内を沈める大人になった57歳の由々。 忘れていたあの夏の日と今が繋がることで、11歳のゆゆが今の由々の中につづいている、今の『私らしい私』に気づいていく。 その夏、ゆゆも由々もどちらも痛みを伴う経験をしながら、忘れられない時を過ごした。2つの夏を繋ぐ魔法。 その魔法のかけ方がなんとも素敵だ。 ピアノの旋律、朝の空気の匂い、黄の花のワンピース、本…世界の描き方がしっとりと美しい。 高楼方子さんの絵本や児童文学で描く子どもや少女は等身大で愛らしい。初の文芸作品だという『ゆゆのつづき』では、高楼さんの描いてきた少女の愛らしさを内に秘めた大人の女性に出逢えた。
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ああ、「期待しなければ失望することはない」と私も思ったことありますね。むしろ、私の場合は、単に傷付くのが嫌なだけですが。主人公「ゆゆ」の11歳の夏の1日の思い出と、40数年後の現在の「由々」の夏の日々の出来事が思わぬ形で様々にリンクする物語は、音楽、文学、町や自然の美しさなども絡め、瑞々しくも、匂いを感じさせてくれるような文体が心地好く感じられました。そのリンクの多さに、ちょっと偶然が過ぎるかなと思ったりもしましたが、龍彦とれい子の場合は、由々がずっと続けてきた翻訳の仕事によって、つながったのだから、それはやはり、由々自身が引き寄せたと考えても良いのではないかと思います。そう考えると、やはり人生何が起こるか分からない。これまで変わりなくても、明日、何かいいことが起こるかもなんて思ってしまうので、我ながら、現金な者だと。
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由々、57歳。 一人息子も巣立ち夫とは程よい距離感を保ち、翻訳の仕事もマイペースに続けている。 何事も順調に進む彼女が、11歳の頃の自分"ゆゆ"と向き合うことから始まる物語。 人生も半ばを過ぎ、特に不自由なことはないけれど、ふと立ち止まり過去の自分と対峙する。 訳もなく不安になったり物足りない気持ちに駆られたり。 遠い日の記憶の中に迷い混み、いつの間にか絡め取られたり。 控え目で節度をもったモデラートの人生を歩んできた由々にとって、ざわざわした気持ちを持たせる一時は、自分らしさを取り戻せた瞬間。 人生は楽しいことばかりではない。 失敗したり傷ついたりしたことも、その時は辛くても長い目で見れば、そこにしかない良さに気づかされることもある。 そんな清々しい気持ちになれた物語だった。 高楼さんの作品は『十一月の扉』以来。 今回は大人の女性に向けてエールを貰えた物語。読めて良かった。
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タイトルが最後まで謎だった。ああ、なるほどなあと思った。どこへ続くか分からない小道の写真集を見てみたいものだ。子どもの時に「十五少年~」や「宝島」や「秘密の花園」なども読んだけれど主人公みたいな出会いには全く恵まれず一生を終えそうで自分が哀れになった。
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