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トラック運送企業の働き方改革 の商品レビュー

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2020/03/27
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 本書は、働き方改革を進め、労働時間短縮・休日増・福利厚生の充実を実現している中小企業の、人材確保や定着率向上の取り組みを紹介。また、作業条件の改善交渉や、運賃・料金単価の値上げなど、働き方改革に伴うコストアップを補填する取り組みも紹介。  紹介されている取り組みは、長距離・幹線輸送でのスイッチ運行、ストックポイントを設けたハブ&スポーク運送、荷主と協力した配送コース削減の取り組み、庫内と連携した労働時間削減の取り組み、賃金労働条件改善の就業規則・賃金規定改定等、必ずしも目新しいものではない。ただ、問われるのは取り組みの姿勢とレベル。本書でも紹介されているが、「仕事に人を割り振るのではなく、人に仕事をあわせる」取り組みは、具体化のためには、働き方にあわせた柔軟なコース組の検討、その運用を可能にする各運行管理者・配車担当の育成が必要。問題意識はあっても取り組みが進まない場合は、経営のイニシアで変えていかねばならない。この取り組みは、大型運行経験のない若年層のドライバーの採用・育成、雇用率の低い女性ドライバー・高齢者の雇用促進のためにも不可欠。荷主対応では、改正標準貨物自動車運送約款に関連させた諸作業料・荷役料・待機時間の別途請求の取り組みも一層強化していかねばならない。何よりコストアップが続く状況だからこそ、コスト削減につながる調達・納品条件の改善について、荷主と一体となった取り組みの強化が求められている。 企業名が非公開で、ややもの足りなさはあるものの、中小企業でもいろんな取り組みが進んでいることを理解することは有意義。

Posted byブクログ