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自治体災害対策の基礎 の商品レビュー

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2020/02/11

本書は、自治体における災害対策の全体像を大づかみに理解するための入門書である。著者は、岩手県職員であり、また、行政法・環境法の研究者でもあるということで、本書には、東日本大震災における経験がふんだんに盛り込まれるとともに、政策を充実させ実現するために「法令を使いこなす」という「政...

本書は、自治体における災害対策の全体像を大づかみに理解するための入門書である。著者は、岩手県職員であり、また、行政法・環境法の研究者でもあるということで、本書には、東日本大震災における経験がふんだんに盛り込まれるとともに、政策を充実させ実現するために「法令を使いこなす」という「政策法務」の視点が貫かれている。 本書では、ヒト、モノ、カネを中心とした自治体災害対策総論を解説した後、初動、応急対策、復旧・復興、予防という時系列のフェーズごとの自治体災害対策各論を取り上げている。それぞれで、「制度等」について簡単に触れた後、「実務の視点」でその制度等の運用を説明し、実際の具体例として「東日本大震災津波の際の岩手県の取組み」を採り挙げ、そこから得た知見や教訓を盛り込んでいる。 東日本大震災以降、毎年、地震や豪雨による災害が相次ぎ、南海トラフ地震や首都直下地震のおそれも日増しに高まる中、自治体職員であれば、その職員人生のうちで災害対策に携わることは必然といってよいだろう。著者が指摘するように、災害対策は、組織と職員の「総合力」と「問題解決力」が問われる「実力テスト」のようなものである。本書は、自治体職員として災害に的確に対処するための良きよすがとなろう。

Posted byブクログ

2019/12/08

基本的に、災害対策に係る法令等を、著者の東北地方太平洋沖地震での経験を交えながら解説する内容。 地震に関わる内容にやや偏った編成となっているので、自然災害全般の事例紹介とはなっていなくて、個人的にはそこが少し残念に感じた。 ただ、大変勉強になる内容。

Posted byブクログ