イノベーターズ(Ⅱ) の商品レビュー
コンピューターの技術史だが、チームワークに焦点を当てている点がユニーク。下巻はLinuxやウェブ、ウィキの誕生の経緯が面白かった。最終章が読ませる。 UNIXは、1971年にベル研究所で開発されたOSで、大学において標準になっていた。リーナス・トーバルズは、大学で使っていたUN...
コンピューターの技術史だが、チームワークに焦点を当てている点がユニーク。下巻はLinuxやウェブ、ウィキの誕生の経緯が面白かった。最終章が読ませる。 UNIXは、1971年にベル研究所で開発されたOSで、大学において標準になっていた。リーナス・トーバルズは、大学で使っていたUNIXが家庭用コンピュータで動作しなかったので、UNIXの小型クローンMINIXを改変して、1991年にLinuxを公開した。 ティム・バーナーズ・リーは、あちこちのコンピューターに保存された情報をリンクしてグローバルな情報空間を形成するビジョンを思い描いて、1990年にハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、簡単なブラウザー、ネットワークからの要求に応答するサーバーソフトウェアを完成し、文書の命名規則URLを定めて、World Wide Webと命名した。マーク・アンドリーセンは、1993年にグラフィックス機能が使えるブラウザー、モザイクを発表した。 ウォード・カニンガムは、1995年に誰でも編集と寄稿ができるウィキウィキウェブを公開。ジミー・ウェールズは、2001年にカニンガムの協力を得て、オンライン百科事典でウィキを採用した。 1994年に、アルタビスタ、ライコスなどのウェブ・クローラーが開発され、ジェリー・ヤンとデビッド・ファイロがつくったヤフーも、それを採用した。ラリー・ペイジは、1996年にすべてのウェブ・ページのリンクを集めたデータベースを作り、リンクを逆にたどるプロジェクトを始め、セルゲイ・ブリンが協力してページランクを作成し、1998年に検索エンジンGoogleを立ち上げた。同じ1996年には、中国人のロビン・リーも被リンク数とアンカーになっているテキスト内容によって検索結果の価値を決めるアルゴリズムを考案し、インフォシークに移った後、中国で共同創業した百度の検索エンジンとして用いている。 人間の脳には、ニューロンが860億、シナプスは150兆以上ある。2014年に、プラスチック製のシナプス5000万個、ニューロン20万個のシリコンウェハーを搭載したマイクロチップが製作された。IBMのジョン・ケリーは、人と機械が強みを持ち寄ってパートナーシップを構築し、その協力関係から優れた結果が得られると述べている。幅広人材を集めたチームが大きな成果を残している。
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イノベーションは、ひとりの天才がなにかひらめいてうみだすより、チームから生まれるほうがずっと多い。 エブ・ウィリアムがジャック・ドーシーに言った事。「ツイッターは君が発明したんじゃない。私が作ったわけでもないし、ビズでもない。インターネットでは、だれも発明なんてしない。すでにあっ...
イノベーションは、ひとりの天才がなにかひらめいてうみだすより、チームから生まれるほうがずっと多い。 エブ・ウィリアムがジャック・ドーシーに言った事。「ツイッターは君が発明したんじゃない。私が作ったわけでもないし、ビズでもない。インターネットでは、だれも発明なんてしない。すでにあったアイデアを拡張するだけなんだよ」
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まさかパーソナルコンピュータがヒッピー文化の中から登場したとはまったくもって知らなかった。 当然のことだがすべての技術は先人たちの試行錯誤の積み重ね上に成り立ってるという当たり前のことを再認識できた。 が 読むのは非常に疲れた。
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II巻めも引き続き面白い。悪童ビル・ゲイツの独特な才能の組み合わせ(父親が弁護士で法律に強いギーク)や鬼気迫る仕事っぷりがとくに印象的。AOLの成り立ちは全く知らなかったが、インターネット普及直前のパソコン通信の雰囲気が少し懐かしい。 著者のテクノロジー観が前面に出てくる最終章...
II巻めも引き続き面白い。悪童ビル・ゲイツの独特な才能の組み合わせ(父親が弁護士で法律に強いギーク)や鬼気迫る仕事っぷりがとくに印象的。AOLの成り立ちは全く知らなかったが、インターネット普及直前のパソコン通信の雰囲気が少し懐かしい。 著者のテクノロジー観が前面に出てくる最終章は、人間様の特権を少し信じすぎ何ではないかと思う。
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色々な話がありすぎて。。。インテルやゲイツ、ジョブス、グーグル等の話はそれぞれで書籍化されているので、そちらを読んだ方が有用とも思えた。
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情報技術に関わった人達の伝記。 現代の情報技術(IT技術)は、ある特定の個人が発明したものではなく、色々な思想や技術を持った人達の協力によって、現在の姿になったというのが著者の考え。その中でも、ITの発展に大きく貢献した人達の人生や活動内容を紹介する。 上下2巻の本で、上巻は大戦...
情報技術に関わった人達の伝記。 現代の情報技術(IT技術)は、ある特定の個人が発明したものではなく、色々な思想や技術を持った人達の協力によって、現在の姿になったというのが著者の考え。その中でも、ITの発展に大きく貢献した人達の人生や活動内容を紹介する。 上下2巻の本で、上巻は大戦前後までに活躍した人達。主にハードウェアの話。下巻は大戦後の技術発展に貢献した人達、ソフトウェア開発者の伝記になっている。個人的には、世代的に近い下巻の方が面白かった。 IT技術の発展には多くの人が絡んでいるが、成功者の多くは二人組で、お互いの得意不得意を補う関係にある人達が多い。また思想、知識、スキルの優劣だけではなく、個人の生い立ちやパーソナリティも大きく影響しているように思った。特にゲイツのマイクロソフト、ジョブスのアップルの歩みは、自分も同時代に生きて、恩恵を受けているので興味深い。 彼等の凄さは、仕事への情熱・集中度にあると思う。目標の実現のために3,4日寝ないで働くことがざらにあった。世の中にはそういう人もいるとは思うけれど、高度な専門知識スキルを持ちながら、自分のアイデアを信じ、新しいものを生み出す時の集中力が凄い。 この本を読んで、先人達の仕事の仕方、生き方には学ぶことが多かった。成功は待っていても得られない。チャンスをどう掴むか、運不運の要素も大きいがリスクを取ることも重要だろう。彼等の生き方に、そういう印象を受けた。
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イノベーションの歴史はバトンを受け継ぐように繰り返されるものだ。 本書はそのイノベーションを扱いつつも、エンジニアリングの本質であるビジョンとチームワークの重要性を有形無形にといたものとなっている。 下巻ではいよいよパーソナルコンピュータが登場し、イノベーションの軸がハードウェ...
イノベーションの歴史はバトンを受け継ぐように繰り返されるものだ。 本書はそのイノベーションを扱いつつも、エンジニアリングの本質であるビジョンとチームワークの重要性を有形無形にといたものとなっている。 下巻ではいよいよパーソナルコンピュータが登場し、イノベーションの軸がハードウェアからソフトウェアへと比重を移してゆく。 フォーマルな装いに身を包んだ上巻のイノベーターたちとは対象的に、下巻で紹介されていくイノベーターたちの佇まいはより庶民的で、いわゆるギークなものになってゆく。 コンピュータが民主化され、イノベーションの主体が一般大衆に移ってきたことの現れかもしれない。 プロプライエタリとオープンソース、いまだに尽きることのない論争だ。 本書を通してその激しい攻防の歴史が綴られるが、このせめぎあいがあったからこそ今日の発展があるのだろう。 理想主義に走りすぎるとビジネスとしては成立しなくなり、利益追求で囲い込むと広がりが生まれない。 ソフトウェア産業に関わる向きには、本書は芳醇な示唆を与えてくれる。 プロダクトに集中したビジョン、そしてそのビジョンの元に集まった素晴らしいチームこそがイノベーションを導くということだ。 ビジョナリーが途方もないアイデアを掲げ、凄腕のエンジニアがその夢想を正夢に変えていく。本書で繰り返し登場するパターンだ。 スクラム開発ではプロダクトオーナーとチーム、そしてスクラムマスターを役割として定義しているが、このイノベーションの勝ちパターンとどこか似ているというのは考えすぎだろうか。 下巻には我々が同時代を生きたスターであるジョブズやゲイツ、ペイジにブリンが登場する。そういったスターの成功譚として楽しむでもよいし、イノベーションの本質を知りたい、自分でイノベーションを起こしたいという人には必読ともいってよいだろう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
p.369 人文科学と自然科学の交わりがイノベーションを生む p.377 本書の多くの章は、クラウドソーシングで提案や訂正を募集した。ミディアムが一番よかった。
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