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読書実録 の商品レビュー

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2021/03/10

わかんない。よくわかんない。 わかんないものはいくら読んでもわかんないので、あとがきを読んでみたけどそれでもわかんなかった。 あと装丁がオシャレ! 春の陽射しがあたる窓際に置くと良いと思う!

Posted byブクログ

2019/10/09

この本には、著者と会話しようとする、著者を上回る「」を持った何者かが出現する。だからこれを小説とするのか、それともやはりそんな些事には拘らず全体の印象をもってエッセイとするのか、そういう定義にはあまり意味がない。人にこの本を紹介するには便利だろうけれど、個人的にこの本をわかろうと...

この本には、著者と会話しようとする、著者を上回る「」を持った何者かが出現する。だからこれを小説とするのか、それともやはりそんな些事には拘らず全体の印象をもってエッセイとするのか、そういう定義にはあまり意味がない。人にこの本を紹介するには便利だろうけれど、個人的にこの本をわかろうとすることに(この【わかる】という言葉に著者は難儀していたけれど、その気持ちがわかる)この本がなにものかであることを問う必要はないと思う。 繋がりの気持ちよさを探す本でもあると思う。レリスの日記から取り出した「襞」という言葉の頻出に私はドゥルーズを予感したけれど、その後に出てきたメルヴィルの『バートルビー』についての話でドゥルーズの書評が大きく紹介されていて、ドゥルーズの解釈する「内在」もしっかり「筆写」されていて、そこの繋がりに快感を覚えた。 これは間違いなく小島信夫の『私の作家遍歴』を意識して書かれた本だ。『私の作家遍歴』も引用が非常に多い本で、また本筋を外れ過ぎて何が本筋なのか、むしろ本筋なんてものはなくて、書かれてある筋だけが存在するのではないか、そんな自由な筆のノリも、『私の作家遍歴』を思わせる。 こういったことは、著者の気の短さと決して無縁ではない。気の短い作家が時間も手間もかかる、自分の文章を書くよりもずっと面倒な「筆写」という作業をこの本に強いているのだから、その間に思考はいくらでも変遷する。その変遷の奥と手前で何かが結びつくこともあって、それがなんとも気持ちよかったりする。 好き勝手に書かれた本、というような印象を与えたかもしれないけれど、この本はとても誠実な本だ。少なくとも思考というプロセスに嘘をつかず、それを文章として展開することに極めて誠実だ。あるいは書くことによって思考しているということもあるかもしれないけれど。

Posted byブクログ