逃亡小説集 の商品レビュー
2.9 短編4編。 1話目は終わり方が唐突で尻切れ蜻蛉感。 2話目はオチ無し。 3話目はまあまあ。 4話目も終わり方が弱い。 どの話も終わり方意外はまあまあなのでなんか残念。
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逃亡短編集。 うまくいかない生活、仕事、生活保護の申請を受けに行った帰りに、何かがプッツリ切れてしまい、年老いた母を後部座席に乗せて、爆走する男。 女性教師と教え子の、禁断の恋。 本人たちが本気だとしても、年齢や立場ゆえに許されることのない恋愛。 アイドルを追いかけていた青...
逃亡短編集。 うまくいかない生活、仕事、生活保護の申請を受けに行った帰りに、何かがプッツリ切れてしまい、年老いた母を後部座席に乗せて、爆走する男。 女性教師と教え子の、禁断の恋。 本人たちが本気だとしても、年齢や立場ゆえに許されることのない恋愛。 アイドルを追いかけていた青春時代。 宿泊施設を運営する康太の目の前に現れたのは、麻薬の罪で逃亡中のアイドルだった本人だった。 ニュースを知らず、ドッキリだと信じて、青春そのものだったアイドルを全身全霊で守り抜く瞬間。 北海道の地で、寮と友人のショーパブのバイトで子供をシングルで育てる幸大の元に、元妻から郵便の運送業の弟が行方不明になったと連絡がくる。 かつて元妻と弟と一緒に行った、雪に覆われた漁師小屋に辿り着くまで、人生から逃げたいという春也の言葉通りに、凍りつくオホーツク海に向かって歩いた夜。 日々に誰もが抱えるほんの少しの悲しみの鬱憤、積み重なって、ある日それが爆発する瞬間。怖い。
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ニュースの表面だけを切り取ったら、あーなんでこんなことしちゃったんだよ、と思うような事件のその当事者の気持ちを分からせてくれるような話だった。教師と教え子の恋愛の話が読んでいて特に好きだった。
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「逃げろ九州男児」「逃げろ純愛」「逃げろお嬢さん」「逃げろミスター・ポストマン」 4話収録の短編集。 タイトル通り色々な事から逃げている人達の物語。 職を失い年老いた母を抱えた男の車での逃走劇、交換日記を交わす教師と元教え子の純愛の行方、のりピー事件をモチーフにした一世を風靡...
「逃げろ九州男児」「逃げろ純愛」「逃げろお嬢さん」「逃げろミスター・ポストマン」 4話収録の短編集。 タイトル通り色々な事から逃げている人達の物語。 職を失い年老いた母を抱えた男の車での逃走劇、交換日記を交わす教師と元教え子の純愛の行方、のりピー事件をモチーフにした一世を風靡した元アイドルの逃走、突如消息を絶った郵便配達員の話、それぞれ独立した短編だが、実際に起きた事件がモチーフになっている事もありリアルだ。 逃げたくなる時あるよね。 私は日々、本を読む事で現実逃避を繰り返す。コミカルな要素もあり軽快に読めた1冊。
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逃げる、がテーマの短編集。 久しぶりに吉田修一を読んだ。ああ、そうだ、こんな話を書く人だったな、と。 敢えて結末は書かずに読み手にそれを委ねる。人によっては、消化不良になるかもしれない。でもだからとってもリアリティがある物語に、いつもなるのかもしれないな。
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『逃亡』。がむしゃらな逃亡、脱走的な話と思っていたけれども、別の視点の逃亡かな?でも面白かった。この作者の本は、硬い感じの文だけれども読みやすい。面白い、考えさせられる
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立ち場は違えど、逃げることで、もっと大ごとになるのに、今まで頑張ってきた分、ふっと逃げたくなるんだろうなあ、
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3.7その場所からは、逃げられても人生からは、逃げられないと言う話の短編集。時には、逃げてもいいと思う。
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吉田修一さんの小説は、重ねられる描写やエピソードから、脇役の人生まで、体臭も分かる気がするほどに生々しく感じられる。本作だと「逃げろ九州男児」がまさに真骨頂だと思った。 「逃げろミスター・ポストマン」の春也と幸大が凍った海原を走り、「広い世界に生きてるんだな、とふと思う」ように、...
吉田修一さんの小説は、重ねられる描写やエピソードから、脇役の人生まで、体臭も分かる気がするほどに生々しく感じられる。本作だと「逃げろ九州男児」がまさに真骨頂だと思った。 「逃げろミスター・ポストマン」の春也と幸大が凍った海原を走り、「広い世界に生きてるんだな、とふと思う」ように、閉塞感のある日常・状況から顔を上げて視野を広く持てれば、本書の登場人物達は逃亡しなくて済んだのかな、とも感じるし、そうは行かないよな、みんな逃げろ、とも思う。
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逃げる話4つ。 実際の事件がモチーフになってるようで、面白かった。 逃げるが勝ちという言葉もあるけど 実際逃げてもどうにもならないことの方が…
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