鉄の楽園 の商品レビュー
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自分自身軽い鉄なので、それに、インフラ輸出ビジネス、政府と企業、地方創生、クルーズ列車、人材育成、国際協力、観光資源といったテーマも織り合わされて非常に有益な読書でした。 中国に持って行かれた結果、様々な問題が生じているインドネシアの高速鉄道事業についてのアナザーストーリーという位置づけだと思います。 単なるモノの輸出ではなく、人材育成、すなわちソフト面こそが鍵であり、人から技術を盗んだだけの中国に対抗して、瑞風やななつ星のようなクルーズ列車と運行システムとノウハウをセットで売り出す、そこに「鉄」の官僚と現地エリート、日本の商社マンの熱意が掛け合わされて事業が実現する。こういう面白い仕事をしたいものである。 勇気やインスピレーションを与えてくれた読書体験だった。
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「鉄の楽園」の「鉄」って何だろうと思っていましたが、 「鉄道」の鉄なのか。。 (てっきり、読む前は、鉄鋼の鉄だと思っていました。。) 文庫になるのを待っていましたが、 たまたま図書館に行く機会があったので、 図書館で借りてみました。 鉄道を途上国に売り込むストーリーなのですが...
「鉄の楽園」の「鉄」って何だろうと思っていましたが、 「鉄道」の鉄なのか。。 (てっきり、読む前は、鉄鋼の鉄だと思っていました。。) 文庫になるのを待っていましたが、 たまたま図書館に行く機会があったので、 図書館で借りてみました。 鉄道を途上国に売り込むストーリーなのですが、 単に鉄道というハードを売るだけでなく、 人財育成というソフトもセットにして売り込むべきじゃないかという 著者のアイデアはいつも通りユニークで、小説の面白さを際立てせています。 ジェットコースターのようなストーリー展開がある訳ではないですが、 安定して面白い構成になっています。 小説なので、リアルでは絶対に起こらなさそうな幸運も入っていますが、 そんなところも含めて楽しめるビジネスエンタメ小説かなと思います。 やっぱり楡さんは内容見ずに読んでしまう数少ない著者の一人ですね。
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ソフト面にしか活路は無いというのは、現実。 そこを認めないで、空虚に実体の無い「妄想」に依存するのは、傲慢。 非現実的と嗤うのは、アイデアを生み出さない者の臆病さ。
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こちらも辛い時間を一緒に過ごした本。お仕事ストーリーだったけれど、今はバリバリへの憧れもなく、こういう人たちの存在が本当にあるのなら感謝。 2021/2/28読了
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最後の人生にはifは存在しないと描いてあった。 自分の人生を振り返ってみても、こうすれば良かったと思うことは数多くあったが、結局は今こうやって生きているのだから、正解だったと思う。 ハードとソフトのバランスの大切さを知ることができた。これからの日本企業の生きる道のヒントが隠され...
最後の人生にはifは存在しないと描いてあった。 自分の人生を振り返ってみても、こうすれば良かったと思うことは数多くあったが、結局は今こうやって生きているのだから、正解だったと思う。 ハードとソフトのバランスの大切さを知ることができた。これからの日本企業の生きる道のヒントが隠されているようにも思う。 最後はウイウインで終われて、良かったと思う。
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すぐに繋がりが読めてきてああやっぱりねという 結末だったがそれなりに面白かった。中国をここまでこき下ろすのもいいのかと思いながらもどこかで納得していたり。ご都合主義的な登場人物のオンパレードもここまでくるとむしろアッパレなのだろうか。鉄じゃなくても面白かった。
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商社や官僚が大活躍する物語に久しぶりに会った感じだ.R国のセレブと女性官僚が蒸気機関車がよく見える場所で遭遇したのが、物語の始まりだ.共に「撮り鉄」.商社マンの相川翔平はR国駐在で、高速鉄道の売り込みを企画しているが、中国が有利という観測は日増しに強くなっている.R国で教育事業を...
商社や官僚が大活躍する物語に久しぶりに会った感じだ.R国のセレブと女性官僚が蒸気機関車がよく見える場所で遭遇したのが、物語の始まりだ.共に「撮り鉄」.商社マンの相川翔平はR国駐在で、高速鉄道の売り込みを企画しているが、中国が有利という観測は日増しに強くなっている.R国で教育事業を長年推進してきたキャサリンとの面談で、高速鉄道の必要性に疑問を感じて、案の練り直しを図り、在来線の活用を提案することとして、グループのトップが集まる会議でプレゼンを行う(p311-321).キャサリンがR国の首相に就任して、翔平の案が採用されることになるが、商社と官僚の巧みなタッグが読んでいて心地よかった.
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40久々のサクセスストーリー。世間が低空飛行なので、こんな夢物語でも楽しい気分になれるね。楽観的すぎるけど、映画にしてほしい
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東南アジアのR国の高速鉄道建設に向け、中国と熾烈な受注競争を繰り広げる四葉商事。一方、経営破綻寸前の海東学園に突如、中国企業への身売り話が舞い込む。打倒中国――。四葉と海東の想いは合致し、経産省を巻き込んだ世界初・鉄道専門大学の実現に向け奔走するのだが……。鉄道産業を予見する、痛快経済エンタメ小説。 中国は価格を下げてくる。鉄道が赤字になったら返済の代りにR国を配下におく。 新幹線を中国にまねされた日本。コストで勝てない。受注の為に、観光電車を提案する。 富豪の女性大統領が新幹線計画を白紙にする。既存の路線の修理をすることに変更。 プロジェクトを受注する総合商社次長の実家は北海道の鉄道専門学校。20憶円の借金がある。地元の地銀融資するのはおかしい。中国がリゾート施設として買い取る話があるのを隠していた。中国が突然買い取りを辞めた。廃業から存続に。商社が学校を買いとるが20憶の価値はない。 この案件の担当する女性キャリアは鉄道マニア。女性大統領の親戚もテツ。日本で二人は偶然遭遇。計画を後押し
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最近の著者としては定番の経済小説。 社会問題について壮大なプランで解決をすると言う。 あくまで小説なので問題をあげつらいはいくらでもあるが現実にこうあって欲しい。 物語がストレートにハッピーすぎるのでもっと山あり谷ありでも良いかと思う。
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