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女性のいない民主主義 の商品レビュー

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2020/01/21
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※このレビューにはネタバレを含みます

お互い正社員の共働き家庭だったけど、性別役割分業を強いられることに違和感があった。家父長制が根強いし、そういう方向に憲法改正しようとする動きもあるし、そもそも義実家もそんな感じだし…と諦めてたけど、そうか、そもそも社会制度を作るための政治の場も変化の途上なんだな…。 クォータ制という仕組みを知らなかったので、それだけでもとても勉強になった。パリテ法の導入まではなかなか踏み切れなさそうだけど、政党クォータがもっと広まるといいなぁ、と思う。 あと、選挙権はこれからもきちんと行使しようと切に思った。

Posted byブクログ

2019/12/29

とても刺激的で、勉強になった。この本はもっと多くの人に読まれるべきだと思う。日本の政治が簡単に変わるとは楽観できないが、少しづつでもジェンダーバイアスから自由に人々が活躍できる社会になればよいと強く望む。

Posted byブクログ

2019/12/26

民主主義、に女性の政治参加は含まれていない。確かに教科書で女性の選挙権や参政権獲得のための運動などを習った際に女性には権利がないことが前提であることをうっすら疑問には思ったが、女性である私もあまり問題意識を感じてこなかった。 権利が保証された現在でさえ、政治家に占める女性の割合は...

民主主義、に女性の政治参加は含まれていない。確かに教科書で女性の選挙権や参政権獲得のための運動などを習った際に女性には権利がないことが前提であることをうっすら疑問には思ったが、女性である私もあまり問題意識を感じてこなかった。 権利が保証された現在でさえ、政治家に占める女性の割合は日本などでは非常に低く、政治に女性の意向が反映されない状態になっている。 これまで知ってはいても気づいてこなかったそんな事実に気づかせてくれる本だった。

Posted byブクログ

2019/12/10

本書は、これまでの主流派政治学は価値中立性を謳っていながら、「男性の政治学」にすぎないのではないかという問題意識の下、「ジェンダー」を、女性に関わる政治争点の一種としてではなく、いかなる政治現象を説明する上での用いることのできる視点として位置付け、ジェンダーの視点で、「政治」「民...

本書は、これまでの主流派政治学は価値中立性を謳っていながら、「男性の政治学」にすぎないのではないかという問題意識の下、「ジェンダー」を、女性に関わる政治争点の一種としてではなく、いかなる政治現象を説明する上での用いることのできる視点として位置付け、ジェンダーの視点で、「政治」「民主主義」「政策」「政治家」という政治学の定番のテーマについて、これまでの政治学における標準的な学説を抜本的に見直す試みである。例えば、標準的な学説ではアメリカは民主主義の先発国とされるが、それは男性の参政権だけに着目した結果であり、女性参政権を含む民主主義の指標を用いれば、アメリカはもはや民主主義の先発国とはいえなくなるといったことが論じられている。 本書を読み、「ジェンダー」という切り口の鋭さを実感した。政治学において女性の存在がいかに等閑視されてきたかということに思い至った。 しかし、それ以上に、本書は、ある視点を導入することで、常識的な世界の見方が激変し得るということを実演した点で、非常に知的な面白さを感じさせるものであり、一般向けの新書として白眉といえるものである。

Posted byブクログ