氏真、寂たり の商品レビュー

秋山香乃(著者)

2024/06/15

名作です。おすすめです。
戦国の敗者のイメージが強い今川家。
しかしながら、父義元の理想、早川殿との夫婦愛、徳川家康との友情、強敵武田家との戦いを通じて氏真が成長し、泥臭く葛藤していく様は、とても感情移入できるし、明治まで家を残したことを考えれば、立派な勝者だったのかも知れない。

2024/01/10

氏真、好きだ！！
ってなる作品でした。

打つ側も打たれる側も
天下泰平のための戦…なんとせつないことか。

2019/12/23

下克上を駆けあがる物語は多いけど、今川という名家の当主の座を父親の戦死により引き継いだ、氏真の裏切られる見限られる不安と恐怖の描写は読んでいて辛かった。でもいい作品です。著者の秋山さんの書く男と女のさりげない情愛の描写は胸がキュンとなります。

今川と言えば桶狭間の戦いでの負け戦が有名だけど、戦国時代の勝ち組なんだなとしみじみ。

2019/10/16

桶狭間の戦いで義元は敗死しますが、
今川氏は滅亡していません。
武将より文化人の生き方を選んだ氏真は、
幸福だったのか？
正室の早川殿と夫婦愛があふれているので、
読みやすい戦国武将の小説です。

2019/10/09

最新の今川氏真研究を反映した一冊。今までの氏真のイメージがひっくり返ったし、納得もさせられた。心理描写も巧み。

日本は敗者や過去のものをけちょんけちょんに貶して、新時代や勝者の価値を上げてきたところがある。今でもその傾向はある。しかし、この行き詰った現状を打破するために、過去を紐解き敗者に再びスポットを当てることなにかヒントが見つけられるのかもしれない。

2019/09/29

中だるみすることもなく一気に読んでしまった。登場人物の立場や時の流れが細やかに描かれてて素晴らしかった。今川クラスタは絶対読むべき！！

2019/09/21

最新の研究成果を盛り込みながら書かれていて、それだけでなく勿論物語として大変楽しめる良い小説でした。
氏真と早川殿の夫婦が好きな方には是非オススメしたいです。