プルースト効果の実験と結果 の商品レビュー
この人の書く文章が好きだ、と感じる作品にときどき出会えることがある。 表題作「プルースト効果の実験と効果」を読みはじめてすぐ、これはそういう作品だと思った。 瑞々しさと痛々しさ。恋愛の喜びと痛み。 ほか3篇はそこまで刺さらなかったが、一篇目がとにかくどストライクだった。
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「プルースト効果の実験と結果」「春は未完」「楽譜が読めない」「ひどい句点」 4話収録の短編集。 著者初の単行本の本作は、どこか『女による女のためのR-18文学賞』を思い起こさせる雰囲気が漂っていた。 1話目のプルースト効果とは味や香りから過去の記憶が呼び覚まされる現象の事。 ...
「プルースト効果の実験と結果」「春は未完」「楽譜が読めない」「ひどい句点」 4話収録の短編集。 著者初の単行本の本作は、どこか『女による女のためのR-18文学賞』を思い起こさせる雰囲気が漂っていた。 1話目のプルースト効果とは味や香りから過去の記憶が呼び覚まされる現象の事。 それをチョコレートで実験した高校3年生の男女の未来がほろ苦くもリアルな現実を伴い描かれている。 他、思春期に誰もが通って来た初恋や過剰な自意識、又、女子大生が婚約中の新聞記者に恋をし不倫へ進む話など有り勝ちな内容だが瑞々しい表現力に惹かれた。
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初めましての作家さん。 青春時代の自意識過剰さもありつつ、初々しい恋愛短編集。 友達が何と言おうと自分だけが分かる彼の良さってあるんだよな、、、。 で、そうやってハマる彼に限って振られるんだよな〜ある日アッサリと。
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4編からなる短編集。いずれの話も、主人公は高校生から大学生までの若い女性。 * * * * * 主人公として登場する女性たちは、集団(グループ?)に属することが苦手で、常に一歩距離を置いて日々を過ごしている。そして目立たず密やかだけれど、主体性は保っている。 ...
4編からなる短編集。いずれの話も、主人公は高校生から大学生までの若い女性。 * * * * * 主人公として登場する女性たちは、集団(グループ?)に属することが苦手で、常に一歩距離を置いて日々を過ごしている。そして目立たず密やかだけれど、主体性は保っている。 自分をはっきりさらけ出すことができないため、他人からはよくわからない人間だと思われがちな彼女たち。主として描かれるのは、そんな彼女たちの恋模様や恋愛観です。 騒がず怖じけず心のままに足を踏み出していく彼女たちの描写がとても興味深く面白い。 ( その心の動きを飲み込むのに手間取りもしたけれど、「苦労もまた楽し」でした。) 特に気に入ったのは「楽譜が読めない」です。解けてしまった魔法。でも信じたいんだよね、その力。
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本好きの後輩から薦められて手にとった本。 帯に「恋愛小説短篇のベスト」とありましたが、自分にとっては「青春小説短篇のベスト」に思えました。 シンプルでリズムよく読めますし、大切にしたくなる言葉がたくさんあります。
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表題作は、誰もが一度は体験したことがあるであろうプルースト効果と、切ない高校時代の恋愛をうまく絡ませている。 他の短編も、女子高校生たちの等身大の恋が描かれている。
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一番最初の、タイトルでもある「プルースト効果の実験と結果」の話が好きでした。 選ぶ言葉も、紡ぐ関係も、主人公の気持ちも、全て淡く繊細できれいでした。 いつか、ふと読み返したくなる話です。
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タイトルに魅せられて借りてしまいました。 が、残念ながら、期待したほどの内容ではありませんでした…。 ちょっと変わった男女関係をテーマにした短編集ですが、大きな驚きもなく、また、予想を大きく裏切られることもなかったので、とくに盛り上がりもなく、読み終わりました。 すぐに読めま...
タイトルに魅せられて借りてしまいました。 が、残念ながら、期待したほどの内容ではありませんでした…。 ちょっと変わった男女関係をテーマにした短編集ですが、大きな驚きもなく、また、予想を大きく裏切られることもなかったので、とくに盛り上がりもなく、読み終わりました。 すぐに読めますので、ちょっとした暇つぶしには適しているかもしれませんが、得るものがある、とか、深みがある、といった読み物ではありません。
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図書館の新刊コーナーにあり、表紙の写真にちょっとインパクトがあったので借りてみました。 高校生、大学生の脆く危うい感情を友情や恋愛を軸に描いた短編集とでも形容するのがよいのでしょうか、著者にとって初の単行本だそうです。男女の関係に陥ってしまうシーンなどもあり少しドキドキしながら読...
図書館の新刊コーナーにあり、表紙の写真にちょっとインパクトがあったので借りてみました。 高校生、大学生の脆く危うい感情を友情や恋愛を軸に描いた短編集とでも形容するのがよいのでしょうか、著者にとって初の単行本だそうです。男女の関係に陥ってしまうシーンなどもあり少しドキドキしながら読みました。 普段はこういった青春もの(?)はあまり読まないこともあり、自分のなかでそのほかの(類似ジャンルの)著作と比較できないのですが、十代の若者らしい”不安定さ”を感じたい人にはオススメかもしれません。
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【痛々しいほど初々しい、初恋とその終わり】過剰な自意識、空回りする憧れ、思い通りにいかない初恋。思春期の苦くて甘い心情を、鮮やかに、ポップに描き出すデビュー短篇集。
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