人類の意識を変えた20世紀 の商品レビュー
相対性理論→モダニズム→戦争、…ポストモダンからネットワークまで、一見脈絡のないテーマに見えて20世紀の流れがうまく順序立てて繋がっている。冒頭に特定の人にスポットをあてることで当時の世相などがわかって無知の人でも分かりやすい説明。最初が相対性理論なんてとびっくりしたけどこの配置...
相対性理論→モダニズム→戦争、…ポストモダンからネットワークまで、一見脈絡のないテーマに見えて20世紀の流れがうまく順序立てて繋がっている。冒頭に特定の人にスポットをあてることで当時の世相などがわかって無知の人でも分かりやすい説明。最初が相対性理論なんてとびっくりしたけどこの配置が絶妙だった。何万年もの間人類が絶対だと思っていた基準が崩壊すること、それが20世紀なんだと改めて実感した。 ティーンエイジャー、ポストモダン、なんか科学分野に比べて文化分野は人の羅列?言いたいことがわかるようで理屈っぽくてすっと頭に入ってこなかった。 「振り落とされぬよう、しっかり掴まっておけ。」最後の一文がいいね。
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面白かった。最近興味のあった近・現代史を相対性理論・個人主義・ポストモダンを軸に語り下ろすような話。ここから色々な興味に繋げていくのも良さそう。
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さらっと. 個人主義, 企業は魂を持たない方的な人間,外部性,無限の成長 経済成長,来るところまできた貧富の格差の拡大 実世界との乖離:デリバティブ市場は数百兆ドル
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君主制・教会・帝国・ニュートン―それまで絶対的だと信じられてきた世界観が20世紀に崩壊した。 アインシュタイン,世界大戦,モダニズム,金本位制,アポロ計画,フロイト,ハイゼンベルク,マリオ,カオス理論,ローリング・ストーンズなどなど,多種多様な側面から世界が相対化する様を取り上げ...
君主制・教会・帝国・ニュートン―それまで絶対的だと信じられてきた世界観が20世紀に崩壊した。 アインシュタイン,世界大戦,モダニズム,金本位制,アポロ計画,フロイト,ハイゼンベルク,マリオ,カオス理論,ローリング・ストーンズなどなど,多種多様な側面から世界が相対化する様を取り上げる著者の博覧強記ぶりには感嘆させられる。 20世紀が進むに連れポストモダニズムな世界観が浸透する。 しかしそれもつかの間,21世紀のいま,ポストモダニズムは否定されている。 数百年後に人類史を振り返った際,20世紀は過渡期にありその価値観は混乱の只中にあったのかもしれない。
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[出典] 2019年の<びっくら本>28冊 #mybooks2019 R-style https://rashita.net/blog/?p=29816 [備考] もう、単純に読み物として面白いです。この20世記、私たち人類は何を通り過ぎてきたのかが一つの指針を元に語られて...
[出典] 2019年の<びっくら本>28冊 #mybooks2019 R-style https://rashita.net/blog/?p=29816 [備考] もう、単純に読み物として面白いです。この20世記、私たち人類は何を通り過ぎてきたのかが一つの指針を元に語られていきます。
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急速な人口増加と経済発展、そのベースとなった科学技術の進歩、そしてその科学技術が殺戮に用いられることで膨大な死傷者を出した2回の世界大戦が起こった20世紀。21世紀も1/5を過ぎた現代の視点で、20世紀を振り返ろうとしたときの通奏低音は何になるのだろうか? 本書では「画一的な視...
急速な人口増加と経済発展、そのベースとなった科学技術の進歩、そしてその科学技術が殺戮に用いられることで膨大な死傷者を出した2回の世界大戦が起こった20世紀。21世紀も1/5を過ぎた現代の視点で、20世紀を振り返ろうとしたときの通奏低音は何になるのだろうか? 本書では「画一的な視点から多数の視点への変化」という、我々の世界認識の変化を通奏低音として20世紀を読み解こうとする論考である。著者が具体的に、以下のような20世紀特有の事象を取り上げる。 ・相対性(理論) ・モダニズム(美術/絵画における潮流) ・個人主義 ・サイエンス・フィクション ・セックス ・カオス ・ポストモダン ・ネットワーク 等 例えば、相対性理論がなぜ世界に衝撃を与えたか。それは、絶対的な基準が存在していると思われていた空間や時間といった概念が、実は固定的なものではなく伸び縮する可変的なものであったからである。同様に、キュービズムなどに代表されるモダニズム絵画では、「絵画とは神に代表される第三者的/絶対的な視線から描かれる」というテーゼを破壊し、「複数の人間の視点を平面上の絵画に落としこむ」ことで、新たな世界認識を人々に与えた。 そしてこうした視点の多様性が行き着いた一つの思想面での現象がポストモダン思想である。デカルト以降、思考の主体として揺るぎないと思われていた”自己”に対して徹底的な懐疑の目を向けたポストモダンの思想は、21世紀に入り、そのブームが過ぎ去った今となっては20世紀の仇花としてふさわしい現象なのかもしれない。 極めて広範なテーマを元に20世紀とは何であったかを考えるきっかけを与えてくれる一冊。
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