無意識の植民地主義 増補改訂版 の商品レビュー
【あぶり出される植民地主義】 1990年代半ばから沖縄で着実に培われた「(米軍基地を「本土」に引き取れという)県外移設要求に、初めて本格的な思想表現を与えた」(高橋哲哉氏)と評される書の待望の復刻版。 ページを繰る手が何度も止まってしまうほど「本土」に生きる日本人にとっては重く苦...
【あぶり出される植民地主義】 1990年代半ばから沖縄で着実に培われた「(米軍基地を「本土」に引き取れという)県外移設要求に、初めて本格的な思想表現を与えた」(高橋哲哉氏)と評される書の待望の復刻版。 ページを繰る手が何度も止まってしまうほど「本土」に生きる日本人にとっては重く苦しい内容となっている。その理由を知るためにも、ぜひ実物を手に取っていただきたい。 著者の野村浩也氏自らが言うように、本書は「日本人という植民者についての植民地主義研究」。沖縄人である著者の視点から、共犯化、権力的沈黙、愚鈍への逃避、沖縄病患者=沖縄ストーカー、観光テロリズムなどの概念をつぎつぎに繰り出しながら、沖縄に寄りかかりつつ平和と安全を都合よく享受する日本人の「無意識の植民地主義」を執拗に、論理的にあぶり出していく。 日本人がそれを止めるにはどうすればいいのか? その答えは、本書で明確に示されている。(さとちん/本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会)
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