ナポレオン(2) の商品レビュー
2022/1/19 読了。 一介の軍人から皇帝に上り詰め、ヨーロッパに君臨したナポレオン。反面、絶え間ない戦争で、数百万の兵士を異国で死なせてきた訳で、英雄待望論というものはあれども、それは良いことばかりではないのだ、と思った。
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日本でフランス歴史ものを書かせたら当代というか史上NO.1の佐藤賢一の描くナポレオン。 タレイランという王政にも近い獅子身中の腹心、オーストリアとの激烈な外交交渉。 維新政府が手本としたジョセフ・フーシェによる警察行政。 +αで手にしたものを失いたくないがために全てを失った姿はプ...
日本でフランス歴史ものを書かせたら当代というか史上NO.1の佐藤賢一の描くナポレオン。 タレイランという王政にも近い獅子身中の腹心、オーストリアとの激烈な外交交渉。 維新政府が手本としたジョセフ・フーシェによる警察行政。 +αで手にしたものを失いたくないがために全てを失った姿はプーチンも含めた人間の欲の難しさを示す。 大長編フランス革命の続編ともいうべき一大叙事詩の終わり。
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第2巻となる本書では、ナポレオンが皇帝に就くまで、また大帝国であるオーストリアと戦い、いかに勝利を得たかという様子を描いている。 大きな危機に直面しながら何度もそれを打ち破っていく姿は大変スリリングである。 歴史に名高いアウステルリッツの戦いも、その前後の様子も含めて描かれていて...
第2巻となる本書では、ナポレオンが皇帝に就くまで、また大帝国であるオーストリアと戦い、いかに勝利を得たかという様子を描いている。 大きな危機に直面しながら何度もそれを打ち破っていく姿は大変スリリングである。 歴史に名高いアウステルリッツの戦いも、その前後の様子も含めて描かれていて、とても面白かった。
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ナポレオン。日本人ならほぼみんな知ってる(だろう)けど、特に誰も興味のない(だろう)ナポレオン。そんなナポレオンが将軍から、クーデターを経て皇帝に上りつめるまで、な第2巻野望編。あまり興味を持てないナポレオンだけど、この物語は、ナポレオンの行動、心理状態、戦況などをまるで見てきた...
ナポレオン。日本人ならほぼみんな知ってる(だろう)けど、特に誰も興味のない(だろう)ナポレオン。そんなナポレオンが将軍から、クーデターを経て皇帝に上りつめるまで、な第2巻野望編。あまり興味を持てないナポレオンだけど、この物語は、ナポレオンの行動、心理状態、戦況などをまるで見てきたかのように、事細かに記述しているため、臨場感でついつい読み進んでしまう。作家の佐藤賢一氏による強引なまでの読ませる手法にまんまと乗せられてしまうのだ。物語の中のナポレオンもとても人間的で、時に滑稽でさえあるから、偉人伝を読むような堅苦しさもない。でもやっぱり、事細かすぎて長いから、長時間読めずに読書速度ががこんと落ちてしまう。次はラストの第3巻だけど、ちょっと間を空けて、忘れた頃に読みたいと思う。だって興味ないんだもん、ナポレオン。
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サトケン節の第二巻、ナポレオンの絶頂期を描く。面白いけど厚い本。戦争描写が多いが、意外に各元帥の出番はない。ベルティエぐらい。
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息もつかせない展開で、登りつめるナポレオン。 戦場の緊張感が伝わってくる描写がお見事。 神速の用兵で一時的にでも、相手より数的優位に立つ、 というナポレオンの戦略はいろいろ考えさせられた。 ラグビーでも「数的優位」がキーワードだったのを 思いだす。 “英雄”なんだけど、回し車の...
息もつかせない展開で、登りつめるナポレオン。 戦場の緊張感が伝わってくる描写がお見事。 神速の用兵で一時的にでも、相手より数的優位に立つ、 というナポレオンの戦略はいろいろ考えさせられた。 ラグビーでも「数的優位」がキーワードだったのを 思いだす。 “英雄”なんだけど、回し車のハムスターのような せわしない生き方が印象的。人間くさいナポレオン像が 魅力的な歴史小説。
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面白いよね、佐藤さんの書くフランス本~イタリア遠征に勝利しパリに凱旋したのが1797年の12月。1798年5月にイギリス方面軍を率いてエジプトに向かい、7月にピラミッドの戦いに勝利するが、アブキールの海戦でイギリス艦隊に大敗して帰国手段を失う。フランス軍にペストが広がる中、アッコ...
面白いよね、佐藤さんの書くフランス本~イタリア遠征に勝利しパリに凱旋したのが1797年の12月。1798年5月にイギリス方面軍を率いてエジプトに向かい、7月にピラミッドの戦いに勝利するが、アブキールの海戦でイギリス艦隊に大敗して帰国手段を失う。フランス軍にペストが広がる中、アッコン包囲戦に失敗するがトルコの南下を押さえ、アブキールの戦いでトルコ軍に勝利し、10月にフランスに帰国。11月のブリュメール18日のクー・デタで共和国執政に就任し、12月には第一執政に就任。1800年、権力を盤石のものとするために、大サン・ベルナール越えしてマレンゴの戦いでオーストリア軍に勝利し、7月に凱旋。12月24日に暗殺未遂事件が起こり、1801年2月にリュネヴィル条約でフランスの版図を拡大し、コンコルダに調印し、1802年にはイタリア共和国の大統領に就任。8月には終身統領となる。1803年ルイジアナ植民地をアメリカに売却してイギリスとの戦費に充てる。1804年アンギャン公を処刑して王族殺しに名を連ね、フランス民法典を発布。5月にきょうわせい12年の憲法を発布し、帝政を宣言し、ナポレオンはフランス皇帝となる。1805年3月、イタリア王となる。イギリス艦隊の誘き出しに成功するものの、イギリス上陸作戦は断念、ドイツ遠征のウルムの戦いで勝利し、11月にウィーンに入城、12月2日のアウステルリッツの三帝会戦で墺露に勝利、1806年1月1日に共和暦を廃止、兄と弟をナポリ王・オランダ王とする~「執政」という言い方に慣れなくて、自分の中で「統領」と変換して読むんだけど、さすがに佐藤さんの描く英雄・・・随分、格を落としちゃってるけど、一人を描いているから3冊で落ち着いたわけで、フランス革命だとこうはいかないし、成功例が少ないと一冊にも満たないわけで…しかし、この厚さの本を手に取る勇気を持つ読者がどれだけいるかは心配、面白いのにね
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ナポレオン視点での歴史小説第2巻。 フランスを窮地から救う軍事的英雄となり、執政から皇帝へと権力の座も手中に収める絶頂期を描く。 面白くないわけがない時期です。 フランスの政治の歴史はフランス革命からややこしくなるのですが、先の小説フランス革命から本編まで、佐藤さんらしい当事者視点での描写によって理解しやすくなっていると思います。 特に本巻でナポレオンがどのようにして皇帝になったのかがよくわかるような気がしました。 いよいよ、次巻の最終巻でナポレオンの凋落、第一帝政の終わりまで描かれると思います。
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残り三分の一で停滞して、三巻目の発売直前にようやく読了した。 印象的には、やっぱ幼女戦記なんだよなぁ、アウステルリッツは銀英伝(帝国軍)だけど。
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