樹木希林のきもの の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
着物を通して近しい人たちが樹木希林さんを語る本。 印象的だったのは娘さんの書いたプロローグ。 自分が物心ついたころには色んなものを持たないように心がけ、 手放すことをしていた樹木希林さんが 唯一己に「持つ」ことを許したのが着物。 と言っていてとても納得。 何年か前に樹木希林さんの着物展に行った時 沢山の素敵な着物や小物たちを見て 「はて、この方確かとっても物を「使い切る」人で持ち物が少ないことで有名だった記憶なのに、とっても沢山お着物もっていらっしゃるのね・・・」 と感じていたのよね。 彼女の着物にけれん味がある理由。 最後の作品となった映画「日々是好日」でのお話。 若い頃のグラビア。 己のスタイルを持って「着る」ということはカッコいいな。と感じます。 着物の本ということになっていますが 通常のスタイルブックのようなものではありません。 「着物を通して樹木希林さんを描く」本です。 着物のことだけを知りたい人には不向き。 でも大好きなものとどう向き合うのか、 大好きなものは自分の鏡になるということ、 そういう生きざまのようなものに触れることができます。
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