愛と欲望の三国志 の商品レビュー
私の中で、三国志ブームが起きて(正確には三国志を読みたいという気持ちのムーブメントであり、まだ読んでない)、複数の導入(どれを読んだら良いか?そもそもどんな話か全貌を知る)本を探していて、読んだ本の一つ。 著者は、なんと東大女子のラジオ局のアナウンサー(と言うところが好感が持てる...
私の中で、三国志ブームが起きて(正確には三国志を読みたいという気持ちのムーブメントであり、まだ読んでない)、複数の導入(どれを読んだら良いか?そもそもどんな話か全貌を知る)本を探していて、読んだ本の一つ。 著者は、なんと東大女子のラジオ局のアナウンサー(と言うところが好感が持てる)の三国志愛の方。 最初にマンガで三国志を把握した後に読んだので、大変参考になった。 これを、最初に読んだら、もしや迷子になるのでは?とも思う。 著者にリスペクト!
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私もこの著者と同じくNHKの人形劇「三国志」を観て小学生のときに三国志を知り、放映直後には岩波少年文庫の「三国志」上中下を読んで、その読書感想文を書いていました(今思えば、同書は「三国志演義」というタイトルにしておいてほしかったです。)。 その後は、特に三国志系のゲームなどにハマ...
私もこの著者と同じくNHKの人形劇「三国志」を観て小学生のときに三国志を知り、放映直後には岩波少年文庫の「三国志」上中下を読んで、その読書感想文を書いていました(今思えば、同書は「三国志演義」というタイトルにしておいてほしかったです。)。 その後は、特に三国志系のゲームなどにハマることもなかったのですが、酒見賢一氏の著作には結構触れていたこともあって、「泣き虫弱虫諸葛孔明」は読んでいました。本書で、これが推されていたのは嬉しかったです。 本書で紹介されている本のうち、史書たる「三国志」に準拠して書かれたという北方謙三氏の著作には興味が湧きました。 また、日中戦争時に国内で中国が注目され、三国志熱が高まったという分析には初めて接しました。思えば、映画「レッドクリフ」2部作が製作されたのは、中国が世界の覇権を握るのではないかと言われていた状況で、世界的に中国が注目されていたことにもよるのかもしれません。 ところで、本書では、コミック版の三国志にはあまり触れられていませんが、「蒼天航路」に対する箱崎みどり氏の評価は聞いてみたいところです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ひとりの少女が三国志人形劇にハマり、高校時代は 布教活動(動画付き)大学時代は国際関係論履修の 卒論に三国志をぶち込む無茶をして、やり足りない から大学院にいったというこの略歴こそがタイトル の愛なんだろうな(´・ω・`)
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全くの初心者にはちょっと難しいかなと思った。私は横山三国志+人形劇世代で、身近な三国志ファンは実は書籍は読んだことがない人が圧倒的に多い。そういった方々が読むと気づきが多いかもしれない。
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第1章 わたしの「三国志」―主な出来事を追って 第2章 有名作家、それぞれの「三国志」 第3章 弥生時代から江戸時代、人々はどう読んだか 第4章 江戸時代、知らぬ人なし「三国志」―大衆文化に深く浸透 第5章 近代日本と孔明 第6章 日中戦争期の「三国志」ブーム 著者:箱崎みどり...
第1章 わたしの「三国志」―主な出来事を追って 第2章 有名作家、それぞれの「三国志」 第3章 弥生時代から江戸時代、人々はどう読んだか 第4章 江戸時代、知らぬ人なし「三国志」―大衆文化に深く浸透 第5章 近代日本と孔明 第6章 日中戦争期の「三国志」ブーム 著者:箱崎みどり(1986ー、目黒区、アナウンサー)
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三国志のブックガイド的なものを勝手に期待していたので少し肩透かしでした。漫画やゲームにも言及してあればもっと面白く感じられたのではと思います。私的な三国志ものおすすめは、蒼天航路(マンガ)、北方三国志、宮城谷三国志、ナムコ三国志(ゲーム)、そして正史三国志。あと三国鼎立(フリーゲ...
三国志のブックガイド的なものを勝手に期待していたので少し肩透かしでした。漫画やゲームにも言及してあればもっと面白く感じられたのではと思います。私的な三国志ものおすすめは、蒼天航路(マンガ)、北方三国志、宮城谷三国志、ナムコ三国志(ゲーム)、そして正史三国志。あと三国鼎立(フリーゲーム)。
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三国志初心者へのガイドブックでもありながら、日本における三国志の受容と変遷をテーマに現代に至るまでを俯瞰する。著者の三国志への愛が全編を貫きつつも、事実や引用資料に基づく研究者の視点で著されており一方的なオタク語りにはならず、また研究論文のような硬さもあまりなく読みやすい。日本に...
三国志初心者へのガイドブックでもありながら、日本における三国志の受容と変遷をテーマに現代に至るまでを俯瞰する。著者の三国志への愛が全編を貫きつつも、事実や引用資料に基づく研究者の視点で著されており一方的なオタク語りにはならず、また研究論文のような硬さもあまりなく読みやすい。日本における三国志文化の裾野にさらなる広がりを持たせるであろう、新たな三国志研究のスタンダードとも言える。
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筆者の三国志愛が全編に溢れていて、それだけでも読んでいて楽しくなります。吉川英治「三国志」と横山光輝のマンガでしか触れたことはなかったのですが、現代作家だけでなく、こんなに多くのバリエーションの「三国志」があることに驚きました。作家による色の違いと、何故日中戦争当時に吉川英治「三...
筆者の三国志愛が全編に溢れていて、それだけでも読んでいて楽しくなります。吉川英治「三国志」と横山光輝のマンガでしか触れたことはなかったのですが、現代作家だけでなく、こんなに多くのバリエーションの「三国志」があることに驚きました。作家による色の違いと、何故日中戦争当時に吉川英治「三国志」が新聞連載されたのかの考察がとても興味深かったです。 個人的には宮城谷昌光「三国志」を読みたくなりました。 これも個人的にですが「桃園の誓い」がない三国志はやはり読む気がしません。
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日本における三国志の受容を『日本書紀』から現代にかけて綴ったもの。同じ現代新書に雑喉潤『三国志と日本人』があるが、江戸時代の庶民文化への三国志の浸透状況や近代における三国志ブームの背景については、本書の方が記述が多い。 とくに日中戦争期の三国志ブームは、戦時期の社会・風俗を考え...
日本における三国志の受容を『日本書紀』から現代にかけて綴ったもの。同じ現代新書に雑喉潤『三国志と日本人』があるが、江戸時代の庶民文化への三国志の浸透状況や近代における三国志ブームの背景については、本書の方が記述が多い。 とくに日中戦争期の三国志ブームは、戦時期の社会・風俗を考える上で貴重な指摘で、さらに掘り下げることのできるテーマだと思った。
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