真実なる女性クララ・シューマン の商品レビュー
読み応えがあった! 亡くなる直前まで綴られたというクララ・シューマンの日記を元に、 膨大な書簡からクララの人生が浮き彫りになっている。 クララ・シューマンはわたしが思っていた以上に 思慮深く聡明な女性だった。 そして、その人生は喜びや栄光も大きかったけれど苦しみや負担の 多かっ...
読み応えがあった! 亡くなる直前まで綴られたというクララ・シューマンの日記を元に、 膨大な書簡からクララの人生が浮き彫りになっている。 クララ・シューマンはわたしが思っていた以上に 思慮深く聡明な女性だった。 そして、その人生は喜びや栄光も大きかったけれど苦しみや負担の 多かった人生であったことも知った。 夫・シューマン、生涯の友人・ブラームスはもとより、 当時のドイツ音楽会に出入りするきらびやかな人々、 メンデルスゾーン、リスト、ショパン・・・ クララから見た、つまり同時代人から見た素顔がおもしろい。 本編だけで220頁越えの2段組。 しかも初版は昭和16(1941)年。 この膨大な評伝を書いた原田光子は、 14歳でドイツにピアノのために留学、 2年後に帰国すると、音楽記事や評伝を書くことを志していたという。 短命に終わったが、それでも幾多の著作が残されている。 原田光子についても知りたいと思う。
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