中国金融の実力と日本の戦略 の商品レビュー
本書に一貫して書かれている通り、金融分野において日本と中国との関わり合いはまだまだ薄い。中国の資本市場が完全に開放されていない環境下、日本の金融機関が中国にある資産に目を向けることは少ないし、実際アクセスしようとしても妨げになるものがたくさんある。 本書では、それらをいかにし...
本書に一貫して書かれている通り、金融分野において日本と中国との関わり合いはまだまだ薄い。中国の資本市場が完全に開放されていない環境下、日本の金融機関が中国にある資産に目を向けることは少ないし、実際アクセスしようとしても妨げになるものがたくさんある。 本書では、それらをいかにして乗り越えていくのか、そのマインドを転換していこうという主張がなされている。 自分自身、対外証券投資の業務の中で、実際に中国への投資の入口に立つインフラの第一歩を整えた経験がある。確かに、中国側の対応には政治的な意思が感じられるところもある。そういうところでは、まだまだフルアクセスとはいかないのが現状だろう。ただ、このままでよいとは思わない。ある時振り返った時、あの時投資を始めておけばよかったという恨み節は、いつも必ず耳にするのである。
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中国の金融の現状についてすっきりかつ平易にまとめている本。日中金融協力への著者の思いが感じられるのも、良い点かと思う。コストパフォーマンスに優れた一冊。
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