日本の法制度2.0 の商品レビュー
日本の立法が官僚が中心に行っており、解釈により条文の文言がどのようなものであれ、どのような結論をも生み出すことができるような状態になっているとの問題意識のもと、国会こそが戦略的に立法を主導すべきと主張し、そのための提言を行っている。 主張していることはもっともなところがあり、著者...
日本の立法が官僚が中心に行っており、解釈により条文の文言がどのようなものであれ、どのような結論をも生み出すことができるような状態になっているとの問題意識のもと、国会こそが戦略的に立法を主導すべきと主張し、そのための提言を行っている。 主張していることはもっともなところがあり、著者の財務省職員や野党議員としての実体験に基づくエピソードは結構面白かったが、提言が現行制度と比べて突飛すぎ、その実現までの道筋が感じられなかった点が残念だった。著者は二階派に接近し自民党入りしての政界復帰を目指しているようだが、そうなると従来の与党と官僚が一体となった立法過程にからめとられてしまうような気もするが、その中でどうやって自身の理想を実現しようと考えているのかを示してほしかった。
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