川瀬巴水作品集 増補改訂版 の商品レビュー
013年の初刷以来11刷を重ねた『川瀬巴水作品集』に、巴水の精巧な版画技術を拡大画面で楽しめる迫力の巻頭グラビア「巴水と旅」を増補、さらに傑作の誉れ高い《東京二十景》全20点を掲載。(e-honより)
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実物を観に行けなかったのでこれで留飲を下げることにした。 連作が全て載っていない点は残念だけど、 版画以外の作品にも触れており この価格でこの情報量は満足いくもの。 座右としたい。
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川瀬巴水の版画を見たのは、メルカリだった。笑 富士山の絵で良さげなものがないかと探していたら、雪景色の富士山の複製画を売っているのを見かけ、ずっと引っかかっていた。 その後、スティーヴ・ジョブズのお気に入り作家と知る。 見る作品、見る作品、どれも素晴らしい。 最後の作品が「中...
川瀬巴水の版画を見たのは、メルカリだった。笑 富士山の絵で良さげなものがないかと探していたら、雪景色の富士山の複製画を売っているのを見かけ、ずっと引っかかっていた。 その後、スティーヴ・ジョブズのお気に入り作家と知る。 見る作品、見る作品、どれも素晴らしい。 最後の作品が「中尊寺」を扱ったもの この点も、自分自身では印象に残っている。
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新版画についてはまった時に買った資料本 川瀬巴水と新版画について学べたし、凄く良かった。 しかしなにより高い...
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昭和初期に活躍した伝統的木版画による浮世絵を残した風景画家。日本各地を旅して、写生した各地の風景を基に版画を作成した。日本のみならず世界的に人気が高い。 平均30の色を用いているためか、歌川広重や葛飾北斎など江戸時代の作品と比較して、より透明感があって、リアリティも感じる。一方...
昭和初期に活躍した伝統的木版画による浮世絵を残した風景画家。日本各地を旅して、写生した各地の風景を基に版画を作成した。日本のみならず世界的に人気が高い。 平均30の色を用いているためか、歌川広重や葛飾北斎など江戸時代の作品と比較して、より透明感があって、リアリティも感じる。一方で、叙情豊かであるため、写真以上にその場の空気感が伝える不思議な魅力がある。海外で人気の理由がなんとなくわかる。 個人的には、やはり夜空に浮かぶ月と、雪の降る風景が美しいなと思った。しーとした静けさがあって、思わず見入ってしまう。 途中、摺りの順番に全工程の絵が載せられたページもある。原画の写生〜版木作成〜摺りと、こんなにも工程が多いことに驚いた。ましてや、これだけ緻密な絵なら、かなり時間がかかりそうだし、神経も使いそうだ…絵の美しさのみならず、その制作の裏側をイメージしながら鑑賞することで、よりありがたみを感じることができた。
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川瀬巴水 1883(明治16)-1957(昭和32)74才で没。 初めて版画を出したのが大正7年、35歳の時。この版画集をみると、主に風景で、人物はたまに入っているが大写しではない。面を感じる。遠近法も感じ、風景の切り取り方はモダンな感じがする。年表をみるとごく若い時に洋画家の...
川瀬巴水 1883(明治16)-1957(昭和32)74才で没。 初めて版画を出したのが大正7年、35歳の時。この版画集をみると、主に風景で、人物はたまに入っているが大写しではない。面を感じる。遠近法も感じ、風景の切り取り方はモダンな感じがする。年表をみるとごく若い時に洋画家の岡田三郎助に入門したり、広告のデザインをしたりしているのも関係しているのかも。 表紙は「馬込の月」、東京二十景。昭和5年。 巴水の大人気作。昭和5年、巴水は馬込町平張975に赤瓦の洋館づくりの家を新築した。ここでの「馬込生活もさほど豊かではなかった」が「一番面白い時代でもあった」と述べている。この家から歩いて20分のところにこの三本松があった。現在松はなく、バス停「三本松」に名を残すのみとなっている。 美人画「ゆく春」大正14年、が載っている。大判では唯一の美人画ということだ。くっきりした大きい目と白い肌。 1883(明治16)現在の港区新橋に生まれる。 1888(明治21)5歳 この頃から毎年、栃木県塩原で土産物屋をしていた伯母、垣本なつの家に行き、暮らす。 1895(明治28)12歳 高等科2年の頃トラホーマを患い小学校を退学。 1902(明治35)19歳 荒木寛友に師事。 1908(明治41)25歳 父の事業(制作と販売を兼ねる糸組物職人)の失敗、店を妹に任せる。鏑木清方に入門を希望するも許可されず洋画を進められ岡田三郎助に指導を受ける。 1909(明治42)初めての遠方への旅行で奥羽へ出かけ、塩原にも4カ月滞在。 1910(明治43)27歳 鏑木清方に入門を許可される。清方に「巴水」と命名してもらう。 1912(明治45)29歳 清方一門と結成した「巽会」に初めて日本画を出品 1913(大正3)30歳 この頃から4-5年、銀座白牡丹に務め広告図案や櫛などの図案、小説の挿絵なども描く。 1917(大正6)34歳 吉川ムメと結婚 1918(大正7)35歳 「郷土会第4回展」に出品されていた伊藤深水の渡邊版木版画集「近江八景」を見て感激し、版画制作に意欲を燃やす。 ○版元渡邊庄三郎の下で、処女作「塩原おかね路」「塩原畑下里」「塩原志ほがま」の3図を出版する。 解説に「塩原は私を非常に可愛がって呉れました。亡き伯父夫婦が三十余年の永い生活をして居りました 為、ちひさい頃から自然行く機会が多く、従っていろいろと思ひ出も深く懐かしい故郷のやうに思はれます。版画の第一歩に此の塩原を選びましたのは、私として頗る意義ある事と存ぜられます」と記している。 2013.4.20初版第1刷、2018.10.31初版第11刷、2019.7.30増補改訂版第1刷 図書館
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素晴らしいの一言に尽きる。どの作品もため息が出るほど美しい。特に構図が完璧だと思った。 P24に木版画『若狭…久出の濱』の、34度もの重ね摺りの順序が載っている。 巴水の作品は色数が多いそうだ。葛飾北斎『冨嶽三十六景』の「凱風快晴(赤富士)」が7色、歌川広重『名所江戸百景』の...
素晴らしいの一言に尽きる。どの作品もため息が出るほど美しい。特に構図が完璧だと思った。 P24に木版画『若狭…久出の濱』の、34度もの重ね摺りの順序が載っている。 巴水の作品は色数が多いそうだ。葛飾北斎『冨嶽三十六景』の「凱風快晴(赤富士)」が7色、歌川広重『名所江戸百景』の「芝明神増上寺」が20色と比べてもその多さが分かる。 この本を借りるきっかけとなった巴水の代表作『芝増上寺』は1ページ丸々使って載っている。雪の中、黒い着物の女性が和傘を差して増上寺の前を歩く風景。華やかな赤の建築物と白い雪の対比が見事。 本の表紙となった『馬込の月』も素敵。こちらも大人気作だそう。
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川瀬巴水展に行って、衝動買いしてしまったのですが、本物の感動と同じくらい買ってよかったと思いました。
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あらゆる画家の中で私は川瀬巴水が一番好きだ。最近知った人だが、惚れたよ。江戸時代の浮世絵の伝統を受け継いだ木版画だが、新しい風景画というものを創造したと言っていい。日本各地の風景だが、有名なところもあるが、そうではない何気ない場所にも美しさを見出している。行ったことないところでも...
あらゆる画家の中で私は川瀬巴水が一番好きだ。最近知った人だが、惚れたよ。江戸時代の浮世絵の伝統を受け継いだ木版画だが、新しい風景画というものを創造したと言っていい。日本各地の風景だが、有名なところもあるが、そうではない何気ない場所にも美しさを見出している。行ったことないところでも、郷愁を誘う。古き良き日本の風景なのだ。木版画の味わいも素晴らしい。解説も巴水の生涯をよくまとめている。
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